編集発行人 コサカが贈る勝手きままな
つれづれ日記です。ハッピーな日もブルーな日も
美味しい珈琲で、一息いれてください。

4月23日 一件落着




身近な人から「最近、何があったと?」と
心配されるので簡単に打ち明けますと、
私がここ何年かの思いを込めて書いた原稿を
「身内の自慢みたいで恥ずかしいから」という
今さらジローの乙女チックな理由につき、
取材対象者が載せるのをやめてくれと言っていると、
編集者の人から聞いたので、心がくだけるほど憔悴し、
はらわた煮えくり返っていたというわけであります。
もちろん事前に読んでもらい、一部修正して
これでいいです、ありがとうございますと、
ご本人より了解を得ていた文章です。


本の構成上、載せないという選択肢はありえないので、
ご本人がイヤという部分の文章はすべて削って
修正しますから、どことどこなら載せていいかを
聞いてくださいと、編集者の方にお願いした。
直接、ご本人に電話してもよかったが、
こちらも感情的になっているし、
火に油かなと思ったもので。
後日、ご本人の反省と了解を得て、
そのまますすめることとなったのでした。



一昨日、東京で大坊夫妻にお会いした。
そう、ご本人とは大坊さん。
最初、普通に挨拶したら、ほかの話題を
しれーっと始めてきたので、
私が「いやあ、今回は困りましたよ!」と切り出すと、
一瞬、バツが悪い顔をされたが、
「いや、あれはさ、あなたの文章がどうのこうのと
言ってるわけではなくて、身内のことをね、
書かれるっていうのがさ、どうしてもね。
森光さんとの共著とはいえ、これから世にずっと
残っていく本にさ、本当に載せる必要が
あるのか!?ってことを思ったんだよ」と、
強い口調で反撃してきたので、こちらも言ってやった。
「大坊さん、編集者の人は本を読むプロですよ。
その人が大丈夫って言っているわけですから。
最初から、そういう流れで作ってきたじゃないですか」
「いや、だからね、俺はその覚悟をもう一度
編集者に確かめたかったんだよ、本当にいいのか!?って」
「大坊さん、“暴露”ですよ。いつも人に
言われるように、自分も“鎧を脱いで”くださいよ。
それに、大坊さんひとりの本じゃないんですから。
編集者の人とも、今、この段階で
それを言い出すのは“ルール違反”ですよねって
話したんですよ」
「・・・ルール違反・・・そうかもしれない(笑)」
ぐっと言葉をのみこむ大坊さんであった。
「大坊さんとのご縁もここまでかなと思ってました(笑)」
「あ、そこまで思った?(笑)」
というわけで、一件落着。
私は、この事件を「大坊の乱」と命名した。
「勝次レジスタンス2018」でもいいけど。



これから最後の原稿書きをしたら、
私の仕事は、終わり。
5月31日発売 『珈琲屋』(新潮社)
おふたりの珈琲人生がつまった一冊です。
新潮社の特設サイトでは、本をおすすめする大坊さんの
動画も出るんですって! たのしみだ。
いろいろいろいろ・・・あったぶん、
とても複雑な旨みというものが抽出されているかと。
同じタイミングで「モカに始まり」2 (焙煎・抽出編)も
手の間から出版される。
なんという奇跡、珈琲の神様にあやつられているみたい。
それではまた明日。


                   (編集発行人 コサカ)



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