編集発行人 コサカが贈る勝手きままな
つれづれ日記です。ハッピーな日もブルーな日も
美味しい珈琲で、一息いれてください。

 
2月21日 トントンの会 



とんかつをこよなく愛する同好会
「トントンの会」の活動をスタートさせたのは、
たしか2012年の夏だったか。
会員は「山下カバン」山下さんと「いりえ」入江さん。
第一回遠征は、黒豚の聖地かごしま。
「丸一」の上ロース定食を、無我夢中で完食。
珈琲も飲めないくらいお腹いっぱいになったが、
温泉に入ったり神社に行ったり
かごしまトントンツアーを満喫した。
その行き道に立ち寄った日田リベルテで
ヤブクグリの決起総会が行われていて
画家の牧野伊三夫さんと3年ぶりくらいに再会。

なんとなくの流れでもって自分もヤブクグリに
入会することになったのだから、
人生の急展開に唖然とするばかりだ。



というわけで、祝:第2回トントン会!
会場は、うきはの山下カバン。
入江さんと山下さんがふたりで料理を作って待っていてくれた。
参加者は、器の店Thokiの中園さんとリベルテの原さんと
あだ名がトントンという小学校教諭、坂本先生の6人。
醸造豚をもってきてくれたリバーワイルドの杉さんは
風邪のため、まさかの欠席。
みんなで「しかし、風邪っていう理由を前にしたら
もう何も言えんよね」と残念がった。
床に平たい台をおき、そこにポテトサラダや
レンコンのきんぴら、トマトの酢漬け、キノコのオイル煮、
塩豚スライスなどの料理がずらりと並ぶ。
醸造豚というのは、おそらく地元日田の酒蔵の
酒粕をたべさせて育てた豚さんらしく
しっとり吸いつくもち肌、あまくてやさしい脂身が特徴らしい。



私は、八女の「繁枡」
一升瓶、クラシックラベルを持参、
原さんは、秋田の「出和桜」
をもってきていた。
皆で黒ラベルで乾杯した後、いろいろと喋りながら、
さしつさされつ。主役は、もちろんとんかつ!!
同じ豚のラードで揚げたそれは、古くて白い雰囲気のある
大皿の中央にうやうやしく盛られて、姿をあらわした。
もう、その眺めときたら。
黄金色の衣は美しく、脂のこうばしい香りに
拍手喝采であった。
さっくり、さくさく、う〜ん、悶絶。
衣も上等、揚げ方もさすがエクセレント。
食後には、山下さんのレモンのレアチーズケーキと
オオヤさんの珈琲。塩豚のお茶漬けも用意してあったようだが、
お腹一杯になったのと時計が日をまたいだので、
お茶漬けお茶漬けと口走る人もいたにはいたけれど、
ありつけないまま、午前2時前におひらきとなった。
その日は山下さんに布団をしいていただき、
ぬくぬくと眠らせてもらいました。
家主の山下さんは寝袋で寒い思いをしたらしく
すまないことでございました。男気のある、いや、
女性らしい細やかな気遣いに頭があがりません。



翌日は、原鶴温泉の延命館の炭酸温泉で温もったあと、
日田の園萬軒でパリパリの日田やきそばを食べてから、
リベルテで映画鑑賞。
カンヌ、ある視点の賞に輝いた深田監督の「淵に立つ」。
浅野忠信はじめ登場人物のキャスティング、存在感、
不可解でさまざまに解釈できる話の筋といい、
ものすごく練られていて、119分あっという間だった。
でも決して明るい映画ではないので見終わったあと、
山下さんも入江さんも私も「はあーっ」と溜息をつき、
あいたたたとこわばる身体を伸ばした。
その後、リベルテの談話スペースで珈琲を飲みながら
原さんも加わってトーキング。
あのさ、あれはどういう意味やったんかね?
あのシーンはさ、とか、赤いシャツについてとか
もう皆とまらない。
原さんも映画について語り合う私たちをみて
嬉しそうにしていた。



それから「道の駅」で野菜や花を買ったあと
ふたたび山下カバンへ戻り、トントン会の後片付けをする
おふたりを眺めながら(小坂さんは座ってていいからと
いわれ、役に立たない)、最後は昨夜食べられなかった
塩豚の茶漬けとノンアルコールビール(私はアルコール入)で
第2回トントン会のしめに突入。
凝りもせず、ふたたび映画の感想を言い合いながら、
博多曲げわっぱに入れていた冷や飯に、透明に澄んだ豚スープを
かけて塩豚スライスをのっけてネギをちらし、胡椒をお好みで。
さらさらっとかきこめば、お米の一粒一粒が甘くて、しみわたる。
なんというかなー、しみじみと美味し!
色白のお茶漬けは、冬の夕暮れにぴったりで
このままふたたび昨夜のトントンの会を
繰り返してしまいそうな誘惑にかられたが、
何とか押しとどめた一同であった。


帰りには、近所の「柏」で豚足をテイクアウト。
最後の最後まで、手をゆるめず、豚づくし。
いやー、でも山下さんも入江さんも皆さん
自分なりの料理のスタイルがあって、
台所でうごく姿を見ているだけで惚れ惚れしてしまった。
そして、仕事でも何でもなく純粋な楽しみとして
出かけて食事して呑んで遊ぶという時間って
やっぱり大切だよなあとつくづく。
そう、こうした気ままな寄り道にこそ、宝物になるような
思わぬ拾いものや出会いもの
があって、人生もそこから
ぐいーんと大展開していくのだろう。
それと予期せぬ怪我というかアクシデントも
頭だけではなく、身体にもっと意識を向けろという
合図なのかもしれない。
トントン会に向かう時、一升瓶が入ったカバンをもち、
文庫本を読みながら、二宮金次郎をきどって歩いていたら、
道路のくぼみに左足をとられてしまったのだ。
インド再来。
そう、インド捻挫事件と同じところをやってしまった。
しかもインドの時には及ばないが、かなりはれている。
いい仕事をするためにも、たのしいことに出会うためにも
身体づくりが大切であると共に、
ゆっくり焦らず行けよってことなんでしょうかね。
それではまた明日。

                   (編集発行人 コサカ)




■■路地裏喫茶日記バックナンバー■■

■TOPページ■