二人のハウステンボス

ハウステンボスヨットレースのエントリーフィーは決して安くは無い
しかも
『ねえー あんた 今年はどうするの?』と 家内と家族がせっつく
年に一度の家族サービスはハウステンボス内のホテル
レース参加者向けの割引宿泊プランでも泣きたくなるほど財布を
直撃する
それでも このレースは参加したい
別府エリアでは 味わえない興奮がある
西日本最大級のヨットレース 参加艇のフローティングボートショウ
も楽しい。

8月15日 6時

予定時刻に出航
『バンキッシュ』−ジャノー342 が同行
オーナーのF野君はシングルハンドで
初めてのロングクルーズ

『SM』−YAMAHA36C
には私とクルーのU田君
彼も初めてのクルージング
ハードなウインド乗りのはタフネス

風向はクオーターからアビーム
国東通過でフリーに変る

 






姫島水道通過後 ひたすら照りつける陽射
ランニングの弱い風 不規則な波
疲れ果てての門司田ノ浦入港

8月16日 早朝から気温はぐんぐん上がる
昨日のシングルに疲れたF野君は助っ人の
父親と合流
8時40分出航

関門海峡のゲートは既に開いている


昨夜の打ち合わせで航路を伝達

『SM』が先導

クルーのU田君も関門通過は初体験
天気の好いし 彼の顔もいい
日常のハードな業務を忘れて
サマーホリデー るんるん

9時30分 関門通過
響灘に入る

筑前大島を通過
15時30分
『V』は進路を変えて小戸ヨットハーバーへ

19時 呼子 アプローチ

『呼子で イカソーメン じゃー』
『シャワーと生ビール!』

地元漁師さんにお願いして 一夜の宿を借りる
艇を繋留しデッキでシャワー
さっぱりして上がった港通りは静まり返った盆の宵
イカソーメンはあきらめて弁当を調達 明日の飲料を買い込む

岸壁では 地区ごとに 灯篭流しが行われている
初めて出会う灯篭流しの素朴さに合掌

8月17日 針生瀬戸の潮汐に合わせて5時出航
エンジンの回転を抑えて4ノット
周防灘も玄海も漂流物が多い
LOAに近い流木は怖い
順調に平戸瀬戸を通過 ハウステンボスマリーナに連絡
バースを予約する
13時入港 マリーナに報告とエントリーの提出
14時 サウナの佐世保湾から開放
しかし 暑かった!
脳の中まで 煮えたぎる暑さ!
せっかくのイケメンもタダレテシマッタヨ
回航は苦しいゾ(楽しいゾ)
U田君 ご苦労様でした。

『ランスロット』 HTB物語

《お〜い HTB行くのかい?》
【いや〜排気ガスにオイルが浮くのヨ】
【結構激しくて 無理かも?】
−−−という訳で 佐伯セーリングクラブのホームポート
風無漁港で ブームを使ってエンジンを下ろし当社工場で
オーバーホール このエンジンついに三度目です
オイル上がりORオイル下がり?
バルブステムとステムシール
ピストンとピストンリング ピンメタルも交換
しかし ほんとの原因は 排気ミキシング
二重構造のインナーパイプの欠落で長い間にシリンダーヘッドの
排気ポートに海水が逆流しヘッドを腐食 ついに穴が開きオイル
が排気ガスに混入 シリンダーヘッドASSYで交換
8月13日 盆の入りの暑〜い午後 据付完了。
身内の初盆を済ませて 当社Sをクルーに佐伯を出航
姫島を目指し豊後水道を北上
【エンジンは快調だけど スルハルから浸水中 別府に向かうよ】
日没後入港 早速上架 スルハルとバルブを交換
午前三時下架
夜なべ作業をこなし 日の出を待って出航
姫島〜筑前大島〜平戸 と補給&給油
HTBバースに繋留したのはレース前日
真っ赤に日焼けした寝不足の彼らと前夜祭前に合流
ゴクロウサン!!
ハイネッケンの生で乾杯
−−−−つづく−−−。 

なんといってもHTBは夏祭り!

前夜祭にターゲット
家族五人でのろのろと長崎道を走る
レースに参加するのは私一人
夏のHTBを満喫しホテルにお泊りするのが目的の四人
ゲートでプレートを受け取りマリーナに
バースで『ランスロット』と合流する.
17時からのスキッパーミーティング
さすがの組織力 運営はすばらしい
長崎外帆のバックアップ
ヨットレース主催のお手本がここにある。
前夜祭を待ちきれずゲートに列が出来る
大分からのメンバーも乗り合わせて到着
『バンキッシュ』メンバーも到着

『WK』オーナー H本
    ボースン A立
    クルー   K来
『MOSA』オーナーN浦
『TITI』オーナー T田
『ブリュンヒルド』オーナーN宮

今年の『SM』メンバーは最強軍団 いや最高齢軍団か?
ま〜前夜祭でテンションをあげちゃいましょう。


HTB恒例
ボーカリストは
博多の美人

”のり”が良いのがヨットマン
「A列車で行こう」に乗って
ステージ前のダンスタイム

お楽しみ
中国雑技


フィナーレはお待ちかねの打ち上げ花火
大人も子供も ギャルもオヤジも 夏を満喫。



8月26日 6時
『SM』クルーグループ到着

朝のポンツーンは出航準備で
にぎわう

朝の定番「ジョイフル」モーニング
メンバー全体ミーティング
艇が三艇
古参メンバー 8人
ビギナー 7人
「みんなで分けよう!」
分散して艇に乗り込む

と言う訳で『SM』のI尾君とS原君は『バンキ』の助っ人
エースを二人欠いたダメージは大きく影響する

良いポジションで微風のスタート
集中力を維持してフリートの先頭
グループを走る
コース短縮をコミッティーボートが
知らせる
フィニッシュラインはボートに隠れて
確認できない

ライトスピンにブローが入る
コースはほぼアビーム フルパワーのスピンランでラインに切り込む
12:50’32” 2007HTBレースは終わった。


1)GAIA  YAMAHA31S 二年連続優勝 さすがです
(9) SAMMA  Fst317
(12) WIN    SWING28
(15)悟空   Fst300spir
(24)SACHII  Vf9m
(26)SM
(29)LANS   YAMAHA30S ゴクロウサン 30NSとタメハンデー
(42)VANQ   JAN342    初遠征 初レース がんばったネ

ショートコース参加88艇 完走72艇


B−36バースに接舷 荷物を整理し水タンクの補給
遅い昼食は又しても「ジョイフル」
ノンアルコールの打ち上げも楽しい
レースに反省会は無い
「−−−だったら」も無い
セールを畳みながら流す汗で悔しさも流れる
メンバーの充実した笑い顔が全て
仲間と走った大村湾の微風はきっと記憶に残る。


陸路の仲間を見送り
家族に見送られ
16時30分HTBを出航
針尾瀬戸の逆潮はきつい


ここから先は夫婦二人のクルージング
夏休暇のXは初めての西海クルーズ

当初の目的地は五島列島だが
天気図は甘くない
とりあえず 鹿子前に変更
出航の遅れた『ランスロット』を佐世保湾口で待つ

19時 西海の落日

『ランスロット』の先導で
夜の九十九島を走る
CMAPと測深計から
目が離せない

『ランスロット』 HTB物語

続きです

20時30分頃 先導の『ランスロット』のマスト灯が大きく揺れる
同時にデッキから警告の声
「乗り上げた!」
水路は狭く 救援に艇を進められない
離礁作業中にも潮は下がる
目の前の艇は傾斜を増していく
念のために海保への連絡を提案
22時30分 通報後一時間 サーチライトが島影を照らし出す
ゴムボートで保安官が艇に接舷 
艇長はアバンダンシップの説得に応じない
とりあえずの安全を確認した保安官は深みの本船で見守る。

8月27日 6時
次第に艇は浮き上がる

漣さえ立たない静かな入り江
生簀に艇を舫い一夜を過ごす
鹿子前で上陸し風呂を浴びてビールで乾杯そして
美味しい食事の期待は一夜の夢に終わったが 
こんな アンカーリングもいいものだ

6時50分
通りかかった漁船の船長が
牽引
やっと離礁

保安官が安全確認

ボートの先導で沖だし

CMAPの画面
この海域は熟練が必要かも

巡視艇に接舷 取りあえずの事情聴取
「いや〜助かったよ!」

「良かったね」
「私 寝てないのよ」
「Sちゃん 心配で」

(ほんとは イビキです)

巡視艇『むらかぜ』の皆さんに感謝いたします

「平戸で待つよ」九十九島沖に『ランスロット』を残し
二人だけのヨット旅行を続ける
オートパイロット+リモコン 頼れるクルーです
よく冷えたハイネッケンも旨い
平戸大橋を背景の記念写真

二人でボートを始めた20代から 彼女は良き舵引き
「定年したら 車で旅しようね」
(ヨットを処分して 軽ワゴンで北海道!)
−−−おっと この会話乗ってはいけない。

平戸桟橋に繋留
12時50分 目の前の食堂に飛び込む
彼女は 刺身定食
私は オランダちゃんぽん
ミルクとバターとジャガイモの なるほどハーモニーで800円

13時20分
『ランスロット』と合流
丘上の旅館で風呂を借りる
冷房の効いた休憩室で仮眠

平戸ウオーターフロントはこじんまりした しかし良く整備された
レイアウト 桟橋の繋留は事前の許可が必要
当日使用は桟橋前の駐車案内所にお願いし書式に記入
もちろん 無料  これがうれしい!

観光案内所
桟橋使用申請もここ

芝生のウオーターフロント

帆船のオブジェ

平戸城は町のシンボル

16時30分 座礁疲れの二人を残し出航
この時間 もったいない もっと走れる それに陸上は暑い
平戸瀬戸を通過 呼子にコースを決める
No2とエンジンで対地5ノット

18時50分 日没と同時に月の出
満月はくっきりと航路を照らす ありがたい 

20時30分
呼子入港
「あ〜ツカレタ 寝る!」

観光船乗り場隣の作業船「どんがめ」に舫った『SACHII』に繋留
スキッパーのY分氏からビールを頂く
ビールがすすむと ついつい話しに花が咲く
彼はこの夏 奥様とダブルハンドで日本海を上り先日帰港したばかり
旅の話は尽きない
12時過ぎてネゴザのバースに転がる

8月28日 6時 『SACHII』は出航し関門のゲートを目指す
『SM』を移動 漁協冷凍庫で氷を仕入れる300円20kg
7時 『ランスロット』にTEL 寝起きのN山艇長と筑前大島での合流
を打ち合わせ出航
無風の唐津沖の気温は体温を超える 10時まえなのに!
ヤンマー2QM−20のエンジン温度は高い
エンジンルームのブロワーだけではエンジンルームの換気が不足
エンジンボックスのFRPまで熱くなる
ボックスの前後の蓋を開放して走る
回転数を抑える
対地4ノット 筑前大島での合流には十分な速度
耐え難い暑さ 大なべに氷と水を張り素足を浸ける これは効果大
タオルを冷やして首筋に当てる 効果大
夫婦交代で冷やす 結構な楽しみ 家庭ではありえない。
呼子〜大島ライン上 玄海島沖通過中
雷雲が急激に発生し発達 おおよそ20kmの距離−だと思う
海面に落雷の火柱が上る−私は人一倍雷が怖い
海面から黒雲に向かって竜巻が発生した!
これは もう! 誰がなんと言っても逃げる!
たとえ 間に合わなくても 私は逃げる!
玄海島に進路を変更 フルスロットル!
オーバーヒートも仕方ないでしょう。
大粒の雨の中 玄海島外防波堤で振り返る
逃げてきた空の向こうに竜巻は消え去り 青空が戻りつつある
「とにかく 一休み」
工事中の桟橋に繋留 上陸
フェリー乗り場の待合室で一息。

8時呼子出航
ドラえもんのイカ乾燥機

12時30分 玄海島
地震からの復興工事中

11時10分
フェリーの向こうに竜巻が!

13時 玄海島 出航
筑前大島へとバウを向ける
ヘッドセールを開く 対地6ノット
竜巻騒ぎの間に先行した『ランスロット』は大島に寄航 燃料補給
逆潮のクララ瀬戸をスロットルを上げて乗り切る
関門通過を翌朝に決めて 夕刻の芦屋に入港
遠賀川河口 向かって左の漁港に入港
漁港内は浅く 測深計は2mの数値
隅の空いたスペースにN山氏が横付け繋留
N山氏の艇に私が繋留しスプリングを利かせる。
漁港陸地には 海の駅もオープン ただし時間外
清潔なトイレも有る
歩いて5分でコンビニも有る。
タクシーをお願いして丘の上の国民宿舎で風呂を浴びる
風呂上りにタクシーでファミレスに食事
ファミレス?ですか?=当然ジョイフルですよ 大分県人です。

8月29日 4時 出航 CMAP+レーダー+測深計
オートパイロット+リモコンでワッチ
相棒はバースの中
漁港出口の岩礁を迂回して本船航路陸側を走る
機走対地6ノット 最短距離で海峡に向かう
このスピードでも 転流直後の布刈通過の予想
戸畑港外で『ランスロット』が遅れる
若松港外で突風と土砂降り 視界はかなり短いが航路ブイ方位をキープ
一瞬のスコールも小倉沖では過ぎ去る
下関電光掲示板 W−1−↑
布刈神社前 対地3ノット やっと通過
N山氏からTEL 「現在小倉前 対地4ノット 通過不可の場合小倉で
潮待ちする」
田ノ浦漁港に入港 彼を待つ 下関掲示板 W−5−↑ 通過絶望的
繋留して朝食 コーヒー(久しぶりのホット) 
午後の出航と決め込んで一休みもつかの間
おやおや 『ランスロット』が入港
オーバーホールしたての1GMの悲鳴が聞こえそ



8時30分 入港

専用ノート 今回使用したのはCMAPだけ
カシミール プロアトラス ゼンリンの使用頻度は低い 





一時間の休憩で出航 やっと 周防灘に帰ってきた!
時には時化るがやはり内海はホットする
宇部沖シーバースで進路調整 姫島に入港 

静かなひと時

玄界灘の夕日

16時 姫島まで10海里

18時 姫島上陸
早速 『かのや』で打ち上げ
定番の 天然くるまエビ たこてんぷら 
この店の食材は新鮮
もちろん 新鮮なのは ほかにも−−−−。

名物 たこてん

美味しいお店!

漁協にお願いして繋留

朝の姫島を散歩

ハウステンボスヨットレースは私にとって年に一度の大イベント
参加のための艇の整備 往復の回航 メインのレース
メンバーみんなが楽しめて無事にホームポートへ戻る
遠征のレースにはクルージングの味がタップリ
まるで 取って置きの ブドウのように 美味しい!
もちろん! 食べて美味しかったのは 当然 私!!
サポートしてくれた皆さん!
レースに参加してくれたメンバーの皆さん!
   《 ありがとう! 》
ハウステンボスヨットレース運営の皆さんに心から感謝します。

「楽しかったよな?

「また 乗ってあげてもいいかな」

『ランスロット』 船長
西山氏に このレポートを
贈ります
感謝しつつ。