Dr Makotyの近況報告2010

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12/5 先週、都立神経研究所のお招きをいただき、研究者の皆さんとディスカッションをしてきました。また、研究所がかかわって自動吸引を行っている患者さんのところにもうかがわせてもらいました。極めて微量で吸引が行われていたため、もう少し実用的なレベルでの吸引を提案させていただきました。患者さんのご感想としては、最初はつけてもつけなくてもいいと思っていたが、今では外せないということでした。問題点として、気管吸引が減ってしまうので、同時に行っていた鼻や口の吸引回数が減り、中耳炎が2回起こったということを言われました。大分に戻って、今度は1週間前から新たにアモレSU1をつけてもらった県南佐伯の患者さんを夜訪ねてきました。患者さんからは、前の倍とれる、という感想でした。前というのは、アモレが間に合わず、ローラーポンプを使ったときのことです。そのときは15〜20mlが吸引量でしたが、今は30〜40mlの吸引量が確保されているようでした。その晩は、佐伯のクリニックの忘年会だったのですが、少し前にニュースゼロで報道された父親のたんの吸引のために仕事もやめた女性のことが話題になり、自動吸引を導入したらいいのに、誰か教えてあげられないですかねという話になりました。少しずつ自動吸引広まりつつあり、しかし道遠しです。
11/29 昨日、宮崎県難病対策協議会のお招きで、宮崎市の中央保健所で講演してきました。会長の塩屋先生は、以前宮崎東病院での臨床試験を受けていただいた先生です。大変よい結果を出していただき、自動吸引の有効性を確信させていただいたものです。講演は、私と徳永さんのダブルで行いました。会場の反応は、・・・今ひとつというところでしょうか。なんとなく半信半疑という感じも受けました。ただ司会をしていただいた塩屋先生からは、「日本の在宅を変える可能性をもつシステムだ」と言っていただき、嬉しかったですね。
さて、このころ陽がくれるのが早いです。私は毎日夕診をしてそれが終わるのが18時半ですが、もはや真っ暗。ヨーロッパにはサマータイムという制度がありますが、日本では反対が多く、米国占領下に一時行われただけのようですが、サマータイムではなくウインタータイムをやってみてはどうでしょう。つまり冬の間だけ1時間早めて今の16時を17時にするんです。すると冬でもまだ明るいうちにおうちに帰れるということになります。夏暑いうちに帰るなんてことより、よっぽど実用的じゃないでしょうか。この際、日本ウインタータイム党を名乗りましょうか。
11/20 遅ればせながら大画面プラズマTVいとうやつを購入しました。それも自分の書斎(というより寝室ですが)に。42型プラズマがポイント込みでは10万を切るというのはこの1年で半分に値崩れしたということじゃないですかね。病院の仕事がタイトで旅行などにも行けず、それならお部屋生活をエンジョイしなければと世間にかなり遅れての購入です。録画機能つきのにしましたが、これはいいです。BSは昼間に見たい番組を再放送してますからこいつを帰ってから視聴できます。ところでBSといえば、NHKが地デジにしたらパラボラつけようなんてキャンペーンしていますね。BS見れるようにしたらNHKからの請求料金がバーンと跳ね上がることを隠してキャンペーンするのは詐欺じゃないでしょうか。唯一アリバイ的に言うのは、無料の民放BSもこんなにありますよ、というフレーズだけ。聴取料を強制的にとろうというところがこのような詐欺的キャンペーンをしていいのか、と思ってしまうのは私だけでしょうかね。いやしくも公的機関であるなら、パラボラつける前にこれだけ聴取料があがりますよと逆に注意すべきではないかと思うのです。違いますか会長さん。まあそれはさておき、やはり大画面はいいですねえ。世界街あるきとか、世界遺産とかベースをハイビジョンで撮影している番組の色合いの美しさ、自然さにうっとりしています。
ERも最終シリーズに入っていますが、今週は、なんとあの懐かしいグリーン先生ご登場でした。ついでにDrロマノも。あんたら死んだはずでは、なんて思ってしまってドラマだとうことを一瞬忘れていました。
11/8 朝日新聞が東大医科研の臨床試験に生じた有害事象についてトップニュース扱いで報道し、当事者やいくつかの学会と大喧嘩になっていることは、医療関係の方ならご存知だと思います。臨床試験における有害事象というのは、因果関係のあるなしに関わらず、予期せぬ有害なことが起こったら、すべて有害事象として扱うようになっているわけで、朝日は、この有害事象という言葉から、臨床試験薬の副作用と早とちりしたんでしょう。ここまではありうる話。しかし、この喧嘩、分が悪いと思って朝日が二の矢にしたのが、混合診療の問題というのは人道において質が悪いといえます。これは、臨床試験において、臨床試験を禁止するがごとくのシステムそのものが問題なので、あらゆる臨床試験において問題にしようとすればなってしまうわけです。このことをあげつらうと臨床試験が一切できないことになってしまうので、心あるマスコミはこのことにわざと触れないでいたのだと思っています。これまでこの問題に触れたのは、マスコミというより、当時の野党(今は与党ですが)が嫌がらせで質問したとかに限られています。それは、人工血管の臨床試験で、保険医療のなかで保険未収載の人工血管を使い、その部分は請求できないので、別個寄付として集めたというある大学の行為が、混合診療ではないかという質問だったと思います。おかげさまでそれ以後、保険未収載の機器、薬物を使った研究は、国の研究費では一切禁止という厳しいことになり、自動吸引装置の最終段階に来ていた私たちは、国の研究班から降りることを決断したものです。これらを一切禁止されたら研究なんて成立しないことになってしまいますから。混合診療とはなにか。保険診療の際に、保険未収載のものを使うとき、これを患者から徴収すると混合診療となって、医療保険のすべてを使えなくするという厳しいルールです。これはあやしげな医療、詐欺的な行為が横行することを防ぐためのルールなのですが、臨床試験に厳格にあてはめると、当事者は危ないことになるのです。詐欺は、保険を使って、自らの私腹を肥やすことが目的なのです。臨床試験と同じと言えますか?今回東大医科研では、臨床試験の部分の自己負担はとってないので、一見混合診療のように見えるかもしれないが、法に規定する混合診療にあたらないと言っています。そう、この論理は正しい。この問題を杓子定規にあてるというのは、臨床試験をあやしげな医療と同一視することになり、事実上臨床試験が不可能になってしまう危険性があったわけです。事実国の研究費のルールではそうなってしまいました。ルールがある以上守れと朝日は言うかもしれませんが、ルールがおかしいのを皆で工夫していることを理解すべきではないかと思いますね。しかも厳格な意味では、上にあげたように混合診療の要件は満たしていないのですから。にもかかわらずこのような報道がなされると、保険の側も調査せざるをえないということになり(でないと、「野党」から嫌がらせを受けます)、臨床試験サイドもかなりのストレス下におかれるからです。そんな状況ではそれ以上の研究なんてできるわけないのです。だからこの種の報道は、人道に反することになってしまうのですよ。村のルールと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、よく考えて公にするかどうか判断すべきでしょう。
11/4 高研ダブルサクションが市販されることになりましたが、当方で公開させていただいている平川プレートの高研用がこれまでありませんでした。入院中の患者にダブルサクションを用いると、これまでよりカニューレ外れ事故の危険が増すことになり、新たな対応品を作ることが急務となっていました。7月31日のこの日記の部分を見てもらえばわかりますが、平川プレート産みの親である佐伯の平川親さんに、高研用のプレート設計をお願いしていました。試作からワンオフを起こして改良し、このたび全国市販できる状態にいたしました。今回のプレートは、これまでのように真ん中の穴にスリップジョイントを通すのではなく、フレーム上で、後ろからはめ込む形になっています。この形態変化で高研ネオブレス対応品となりました。ダブルサクションだけでなく、通常のネオブレスに用いることもできます。これまで高研製カニューレだったので平川プレートが使えなかったという方にも朗報です。
10/14 同居人のPCがウイルスに汚染されてしまい、挿したUSBに感染するようになってしまいました。学会準備で職場に持ち込んだUSBをホストPCに入れたところ、職場のセキュリティー担当者から、そのUSBは捨てろ、と命令されたとのことです。そこでそのPCにはキングソフトのインターネットセキュリティ2010を導入し、ウイルス退治しました。これはうまくいきました。しかし、既にそれを導入した私のPCでまずUSBをフォーマットしたのですが、挿すたびにウイルス検出のアラートが出ます。それをフォーマットはできるのですが、その直後にautorun.infを書き込まれしまうようで、その後そのUSBがビジーとなって再フォーマット不能になってしまったのです。結局返り血を浴びた私のPCは、ウイルススキャンをするたびに陽性となってしまい、リカバリを余儀なくされました(涙)。さて、autorun.infが取り除けないUSBは、それだけでは悪さはしないとはいえ、ホストPCに挿したらまた怒られてしまいます。これをなんとかフォーマットできないかとしばらく苦戦していました。ネット情報ではオートランを止めるため、regeditでレジストリの値を変更するなどとなっているのですが、これをしてもまったく止まりません。そうとうに強力です。変更して再起動したPCにUSB挿したとたんにアクセスランプが点滅し、フォーマットしようとしてもファイル使用中のため不能というエラーメッセージがでます。そこで以下の方法でやっと成功しました。マイコンピュータの右クリックで管理を出し、ディスクの管理をクリック。そこで画面に出てくるリムーバブルディスクの位置で右クリックして、フォーマットを選択。いくつか質問があって、「強制的にフォーマットする」を選択すると、実行することができました。ただし3枚のうち、1枚はアクセスランプが点きっぱなしでこれも不能でした。今回は、相当の苦戦でした。それ以外にもこの作業をするにあたり、これはひどいと思ったことを書くと、まずノートパソコンに最初から入れられているマカフィーをアンインストールすることが簡単ではなく、抜いたつもりでも再立ち上げで勝手に導入されてしまいます。これはmsconfigのスタートアップの内容を変えてやっと収まりました。キングソフトのインターネットセキュリティのインストールでは何もこちらの意向を聞くことなくBaiduとかいう日本語変換ソフトがインストールされようとしてしまいます。それがインストールを始めたときにキャンセルで逃げればようのですが、一旦これを入れると元に戻すのが結構厄介です。などなど久しぶりのPCいじりやっていました。だけど、ウイルス駆除は仕方ないにしても、商業ソフトのインストールやアンインストールにこんな大変な作業を一般のユーザーに強いますかね?
9/10 自動吸引用のカニューレが市販されて一ヶ月が過ぎました。これまで在宅で臨床試験として継続していた二例の他に、実用運用として病棟で二名、在宅で二名が新たに参加されています。また、県南でも地元の訪看の紹介で一名参加されました。それら新たな方々の評価は概ね良好です。市内のある在宅ALS患者の夫は、「もう気管内の吸引をすることがほとんどなくなった。ボーカレードからときどき吸引するだけですんでいる」ということでした。もう一人の患者さんの妻は、「毎日30〜50g汚い痰がとれている。こんなに効果があるなんてびっくりだわ〜」と言われていました。当院の訪看も、「こりゃ思った以上によう効くわ。在宅のスタンダードになるんじゃないの」、などと嬉しいことを言ってくれます。
県南の漁村で試験的に導入した患者の訪看の方からメールがきました。すごくたんが多く、誰かが寝ずの番をしているという状態でした。

> ご家族の方皆様から自動吸引装置への感謝の言葉が聞かれます。
> ケアをしてると、息子さんたちもそっとお部屋に入ってきて
> 「これ、いいなぁ〜。」と言っていきます。
> 思わず笑みのこぼれる瞬間です。
> 夜間傍にいることの多い娘さんが「気持的にすごく楽になった。おかげで少し太
> ってしまった。」と笑って言います。
> ちょうど初盆でお客様も多く、その対応も安心してできたとのこと。
> 昨夜は、初盆の供養踊りが12時まであって○○家総勢22人で踊ったそうです。
> 何十年ぶりに踊ったと楽しそうに話していました。
> もし、自動吸引装置を使用していなかったら娘さんは参加できなかったろうと。
> 「私たちも楽だけど、父ちゃんも呼吸が楽そうでうれしい。」といい、介護の関
> わっているみんなの顔が明るくなったように感じます。 
> こんな機会を与えてくださり本当にありがとうございました。

在宅に笑いがもどる自動吸引。字余り。

8/5 8月2日の高研のダブルサクション全国発売に合わせて、自動吸引マニュアルと注射器吸引マニュアルを公開しました。各方面から長いことかかったねというお祝いの言葉をいただいていますが、これからが本番です。思ったより役に立たんとか、吸引できないぞとかいうクレームの嵐が来るかもしれないなどとビビッています。
昨日は、以前臨床試験に参加されて、市販されるようになったら是非在宅で使いたいと言われていた患者さんにダブルサクションをつけました。患者さんは50代後半の女性で、50歳ころから診ています。最初はNIVで、何度もたんが詰まって緊急事態があり、その後気切バイレベル、気切ボリューム換気とステップアップしてきましたが、いつも笑顔の素敵な女性です。ご主人が、臨床試験からあとが永かったですねえと言われました。そうです、あれが平成17年の春でしたから、もう5年たっています。あのとき彼女に臨床試験を受けてもらって、おそるおそる「どうですか?」と感想を尋ねたところ、「ジャバラの水抜きだけしてくれたらいい」という文字盤のご返事でした。そうですかとすまして返事して、廊下に出たあと、徳永社長と無言でハイタッチをした覚えがあります。自動吸引の効果を確信した日でもあったのです。彼女の希望どおり、在宅で自動吸引が始めることができたのですが、そのとき訪看に文字盤を取るよう言われました。訪看が拾ったその文字は、「せんせいとあくしゅしたい」という言葉でした。彼女の動かない少しひんやりとした手を握って、お互い喜びあいました。自動吸引、全国で始まります。
7/31 二日続けてこの日記を書くのは非常に珍しいことなのですが、情報があるので書いておきます。昨日お話ししたとおり仕事が終わって無料高速を走って県南の佐伯に行ってまいりました。行き先は平川さん宅。そうです、平川プレートの生みの親、平川の旦那です。内容は、高研ネオブレス対応の平川プレート新作のご相談です。これまで平川プレートは、タイプAが、スミス・ポーテックス、富士システムズ・ファイコンGBU、マリンクロット・トラキオソフトに対応し、タイプBがアーガイル・新型アスパエースに対応させてきました。珍しいところでは、関東の小児科医に依頼され、ポーテックスの小児用をワンオフで作ったこともあります。しかし、高研ネオブレスが、他のカニューレとかなり構造が違うため、これまで対応品を作れていなかったのです。しかし、このたび高研ネオブレスがダブルサクションという自動吸引に用いることができる新型を発売してくれることになりましたので、これはやはり困難でも対応品を出さねばならないと思うにいたりました。昨日平川さんとお会いして紙の試作品をもとにいろいろお話ししました。もう少し改変していただくお願いをし、何枚か違った試作品を作ってもらうようにしました。平川プレートになれてしまうと、これをつけないというのはもはや恐ろしいという感覚になります。病院でも標準にしていますが、今後ダブルサクションが増えることを思うと、やはりここは作ってもらわねば、と思ったわけです。高研ネオブレス・ダブルサクション、8月2日発売です!
7/30 このところ毎晩遅くまで病院に居残りして、PCに向かっています。自動吸引マニュアルを作成するためです。来月早々ついにカニューレ内吸引機能つきの高研ネオブレス・ダブルサクションが市販されるのにあわせ、公開の予定です。9割がた作業が終わりました。今晩は久しぶりに夜のドライブでもしてみましょうか。25万キロともに走ってくれた愛車に乗って。東九州道が無料化されていることでもあるし。7月は、訪問看護と介護と、難病と在宅ケアに、自動吸引についての解説を載せていただきました。今作っているマニュアルは、よりビジュアルで、実践的なものにする予定です。これを見れば自動吸引は安心して行える、というものにしたいです。
7/12 先週、県南のある漁村に行ってきました。佐伯市と広域合併するまでは村であったところです。訪問看護をされている方からの相談で、最近気切、胃瘻で在宅を開始したが、様子を見てほしいというものでした。入院生活も4年だったようですが、シフトを組んで家族の誰かがつねに見守る状況を続けてきたようです。田舎ならではの大家族のようでしたが、今も誰かが常に付き添っているようです。特に困るのが夜間の痰の吸引とのことでした。なかなか1時間もってくれない。だから誰かが不寝番をする状況といいます。漁村の診療所のDrも一緒に来てくれました。自治医大出身の若い女医さんです。おしかけた当方を拒むことなくいろいろ質問などしてくださり、感謝です。意欲ある訪問看護によって、いなかの漁村にも、このような患者さんが帰れるようになりましたが、たんの吸引という介護負担の軽減は急務と感じます。自動吸引装置がこういう方にも役に立って欲しいものだと思いました。ただ、患者さんの状態はとても清潔で、ご家族の皆さんの介護が本当に親身に行われていると思いました。N先生、T看護師さん、これからも頑張ってください。応援できることがあったらいつでも行きますよ。
ところで今朝、5時過ぎに目が覚め、TVつけてみるとまだワールドカップをLIVEでやっていました。お互い疲れ果てた様相でしたが、結局スペインが勝ちました。これまでの試合を多少は見てみて、スペインのパスサッカーというのは、パスをポンポンとつなぐこと自体に意味があるのではなく、ボール回しを速くすることによって、相手の目をボールに釘付けにさせ、視野を狭める効果を獲得する、ということが目標なのだということが分りました。それで相手の裏に飛び込めるのだと。心理学的スタイルといえそうです。
5/31 前週にひきつづき、今度は大分のALS協会の総会に参加してきました。日本ALS協会大分県支部総会は15周年だそうで、記念講演として、県立病院神経内科部長の法化図先生と、私が指名されていました。法化図先生のお話しは、今年ALSの原因に迫る研究があり、あと五年くらいで本当にALSに効果のある薬が出る可能性があるというものでした。そして、私の講演。まず最初に、たいへんお待たせしましたが、ついに自動吸引が皆様の在宅でも出来るようになりました、とお話ししたときに、会場から拍手がわき上がりました。10年前からこの研究を始めて、とりわけ大分の患者の皆さんには、臨床試験への参加を含め、実に大きな大きな支援をいただきました。皆さんのご協力がなかったら、今日という日には届かなかったと思います。エベレストの登頂にも、実に多くの方があと少しというところで到達しないという歴史があったように、あと少しというところからの最後の一歩が、とてつもなく大きな努力を要するのは事実です。百里の道も九九里をもって半ばとすというのは実感です。10年前、一緒に日曜大工のように試作機をつくり始めた徳永装器の徳永さんも、低量持続吸引ポンプというこれまでにない概念の吸引器の薬事承認をとり、市販化に成功しました。吸引用カニューレを作ってくれた高研も、どれだけ売れるかわからないマイナーなプロジェクトに6年前から全力で参加してくれて、最終的には2年半を費やしついに承認をとってくれました。本当に多くの方の努力と協力で今日という日を迎えたわけです。そのことを総会の場でご報告できたことは、私にとって幸せのひとことです。でも実はこれからが本番です。多くの方がこれによって助かるように、また誤った使い方で事故が起こったりしないよう、努力をせねばなりません。まだ九九里なのかも知れないですね。
5/25 5月23日の日本ALS協会総会に、私たちの自動吸引が可能になったことを報告に行ってまいりました。カニューレ筒内吸引孔を有するネオブレスW-SUCTIONの承認を受けてのことです。会場には都立神経病院元院長の林先生もおられて、大変喜んでいただきました。まるで狼少年のようにもうすぐ出る、来年には使えるとお話しをして、はや五年は経ちましたが、ついに使えるようになりました。ただ、。正しく使う限りは絶対に事故は起こりませんが、間違った使い方をされて事故が起こらないよう、そこは十分に説明していかねばならないと思っています。来月の在宅関係の雑誌にそこのところ詳しく載せていただく予定なので、それまでお待ちください。なお、W-SUCTIONは、市販できるまでにもう少しお時間が必要です。そこのところもよろしくお願いいたします。
話は変わりますが、前日東京に行くときに、大分空港の周りの海岸が霧につつまれ、午前の便は全滅という状態になっていました。16時の私のANAの便も、未定となっており、これは駄目かと思いましたが、ANAは、着陸してくれました。同時刻のJALは羽田引き帰しとアナウンスがされ、待合室は悲嘆の声に溢れていましたが。勇敢なるANAの機長に乾杯。慎重なるJALの機長にも賛辞を。
5/13 私たちが開発してきたカニューレが昨日付けで承認されたとの連絡が入りました。お待たせしました。そしてありがとうございました。m(_ _)m 
4/29 いよいよ5月の連休がやってきます。ここのところずーっと重症者のケアに追われていたので、正月なども全日出勤でしたが、どうやら今度の連休はまとめて休めそうです。趣味のヨットに乗って、豊後水道界隈を流してこようかと夢を見ています。4日分の食料(といってもカップ麺とかパスタソースの類ですが。ちなみに乾燥パスタは暑さや湿度でいたまないのでヨットの常備食です)を買い入れてきました。直前に駄目とかになったらつらいだろうなあ。さて、4月中には出るという予想の例のカニューレ、ついに連休を越しそうです。その原因は、どうやらあの独立行政法人の事業仕分けにあるのではないかと思えてきました。PMDAもその俎上に乗っているようですから。認可どころの騒ぎじゃない、というところでしょうか。連休明けの夢としましょうか。
4/23 男性のALS患者さんで、ここのところ肺炎を繰り返し、抗生剤を使ってよくなったと思って在宅にもどしたらすぐに熱が出て、また左上葉が真っ白、というケースがありました。その後熱などはすぐにおさまりましたが、痰が多く、換気量も徐々に減り(従圧管理です)、再度CTをとってみたらまた真っ白。これはおかしい、おそらく左上葉分岐部に腫瘍かなにかあるぞと急遽気管支鏡を行うことにしました。気管支鏡でのぞいてみると、左上葉枝の入り口に白っぽい硬そうな栓があります。吸引してもびくともしません。鉗子でつまんでも一部が千切れるだけでしたが、それを繰り返してトライすると、ついにズルッと本体が出てきました。外に取り出してみると上部は痰にまみれて白ですが、本体はブルー。水で洗ってみるとスポンジでした。歯磨き用のスポンジが患者さんに力が入って噛み千切られ、口腔内にのこったのが、気管内に落ち込み、カニューレのカフを越えて肺の方に入ってしまったものと思われました。こんなんでもカフを越すのなら、唾液などがカフを越すのはあたりまえですね。懸案の原因がわかって清々しい気分です。
4/15 4月中旬となりましたが、気圧配置は真冬です。大分も朝から冷たい雨が降っております。山は雪とかラジオで言っていましたが、大分の誇る九重スキー場のライブカメラで確認してみました。その写真がこれ。本当にうっすら白く積もっています。「4月の雪」です。そういえばお隣のヨン様も日本に長期ご滞在中だとか。
例のカニューレの認可を一日千秋の思いで待っております。当初の予定の3月一杯はとうに越し、4月第一週も過ぎ去り、いつになるのでしょう。ここに至って問題発生とかではないでしょうね。頼みますよPMDAさん。
3/29 初孫の初節句のお祝いで、山口は萩に行ってきました。土曜は寒く、途中の中国道のトイレ休憩でふるえ上がりました。しかし、日曜は穏やかに晴れて暖かくなり、松陰神社を散策したりしました。なんせ、今年の龍馬伝、なかなか面白く、篤姫のときのように日曜夜が待ち遠しいのです。そこに先日吉田松陰や、久坂玄瑞などが登場しておりますから、やはり行くとしたら松陰神社かと考えた次第です。で、私の認識が間違っていたことがわかりました。吉田松陰は、ペリーのアメリカ艦隊に乗ろうとしてかなわず、それが原因で刑死したのかと思っていたのですが、違うのですね。この件では蟄居で、それで萩にもどされ開いたのが松下村塾だそうで、私の認識の順序が違っていました。松下村塾を2年くらい開いてから、幕府要人の暗殺を企て、それが刑死の原因になっているようでした。学問の動機不順にして人心を動揺させると処断されており、文の人ではなく、革命家だったわけです。その松陰神社は、桜が満開でした。大分は、開花は早かったのですが、その後の展開が緩徐で、未だ満開に至りません。萩は桜も満開、こぶしもまだまだというちょっと変わった風景でした。例の件は、未だ吉報至らずで、悶々としております。
3/20 さきほど午前の診療が終わって外に出てみました。びっくり。暑いです。もう初夏どころじゃなくて夏一歩手前くらいの感じです。外を歩くのもTシャツ一枚でOK。これから九州はながい夏が始まるのかな。桜も一気に満開となっていくでしょう。このところ医大看護学科の大学院生と医療倫理についての論文を作るためのディスカッションをしています。このところあった呼吸器拒否のALS患者に対する医療側の関わりを、言葉化して分析しようという試みです。がんばれ院生。仕事もしながらの大学院ですから大変でしょうけど。
3/3

自動吸引装置、まもなくです。

以前の世界遺産の前振りみたいなコピーですが、ついに現実のものになりそうです。この研究をはじめてついに10年になりましたが、やっと世に問えるレベルになりました。お待たせした方々にはまことに申し訳ありませんでした。
カニューレ内筒吸引孔と、低量持続吸引の組み合わせとなりますが、安全性については、この組み合わせを外さないかぎり絶対的なレベルにしました。気管壁の損傷のおそれが皆無となっています。ただ、最初から低量持続吸引用ポンプを購入するのは敷居が高いとお考えの方に、お手軽にその効果を実感していただく方法を考えてみました。
カニューレが認可されたら、その方法も開示したいと思います。
請うご期待!

2/7 年明け早々から、天下の大トヨタが大ピンチです。とくに私が関心を持ったのがハイブリッドのブレーキトラブルです。確かに回生ブレーキとかいって、制動エネルギーを回収して電気に置き換えるのがハイブリッドのキモだったはずですから、ここであらわれたエラーは大きいと思います。発電量を大きくしたかったらできるだけ回生ブレーキを使いたいし、急制動をしたかったらこれまでの機械式ブレーキを効かさないといけない。その分岐点のところでどちらを使うか制御に迷ってしまうという現象なのでしょうね。たしか副社長の方の発言が、ブレーキが利かないとしてもコンマ何秒のことだ、フィーリングの問題とご発言されているようですが、凄い発言されるものだと驚きました。先進的なシステムでは、思いもよらぬエラーが発現するのは実は当然と思います。今までよくそれをカバーしてきたのだなと思いますが、天下の大トヨタさんは、副社長に運転経験のない方を選ばれているかと驚きます。いざ止めねばというときに一瞬でもブレーキが空を切るというのは物凄く怖い感覚ではないですか。別にそういう車に乗ったというわけではありませんが、雪道走行で、突然アイスバーンが出現し、ブレーキもハンドルも効かないと焦ったことは二度ばかりあります。あれは怖い。私、これまでトヨタと日産というわが国の二大メーカーの車を所有したことがないのですが、これは少なくともトヨタだけはこのまま買うことはなさそうに思います。
ことしは自動吸引システムの市販なるか。でもトヨタさんのようなことのないよう気をつけます。過信は禁物。

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