超簡単ハゼ必釣法

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haze.jpg (46843 バイト)「超簡単ハゼ必釣法」  御簾定家

「おい、定家、どこにいく?」
「箱崎浜(福岡市東区)にハゼ釣り。」
「なに、筥崎宮の放生会(生類憐みの神事、博多では有名な祭)の最中やないか。バチ当たりが!」
「おい、定家、どこにいく?」
「うん、今日こそハゼ釣りに。」
「なに、秋のお彼岸に魚釣りにいくとか? 仏さまが怒るぞ、ばっちゃも怒るぞ!」

 と、まあ、一年じゅう殺生ばかりしてるんだからと、ばっちゃん怖さにこの時ばかりは心ならずも謹慎しております。私なんかいいほうなんだよね、初盆に釣行計画したり、偽の忌引休暇とりすぎて天涯孤独になってしまってる大バチ当たりもたくさん知ってるもんね。
 しかし、お彼岸にハゼを食べるのは体にいいというのはよくきく話だし、真偽の程は定かでないが、ハゼの頬の身を集めて食べるとユンケルやサモンなみに効くらしいですよ。いったい、何に効くかは聞きもらしましたがね。もっともハゼの頬の身なんて耳かきいっぱいくらいのもんだから、効くほど食べるにゃ百尾は釣らにゃなるまい。なーに、百尾なんて超簡単。今の時期ならわきゃないよ。お彼岸過ぎから十月末まで、数釣るには今を逃がしてほかにない。

 「お前ねえ、百尾なんてわきゃないとか言ってるけど、この写真迫力ないねえ、釣果は 何尾?」 なんて聞くなよな、迫力ないのは良くわかってるんだから。精一杯の釣果で三十五尾だったかな。ただ一つだけ言い訳させてもらうと、これは今年の梅雨明け初日の七月二十六日の釣果というと納得いきますかね。なに、納得いかない、そんなクソ暑いときにハゼが釣れるわきゃない、というんだろうね。いやあ、それが釣れるんですよ、だいたい梅雨入りごろから大きいほうのヒネが釣れはじめ、明けごろからは小さいほうの当歳のデキが混じるようになるんです。(写真参照)
 真夏のハゼ釣りなんて、釣り記事にもニュースにもならないから、わりと知らない人も多いみたいだね。いや、知らないほうがよいのかもしれない。炎天下せっせと竿を振る私を視る周囲の眼はアホかいなといってるみたいだし、それに加えてガンガン照りの熱射にはさすがに耐えられずついに二時間で納竿。暑いの暑くないのって、やっぱりハゼ釣りは秋ですね。いやあ、秋に限りますよ(あいも変わらずの無責任なやっちゃ)。さて、無責任ながらいつものごとく、、道具立てとポイントの紹介をいたしましょう。


[竿・リール]
 キスがちょっと気どったお嬢さまとするなら、ハゼは庶民的な愛嬌たっぷりの下町の娘さんというところかな。それならこちらも飾り気のない道具だてで対応したいところだね。もっとも釣趣が深いのはハヤ竿なんかでミャク釣りするのがいちばんと思うんだけど、本題は投げ釣りなんでそうもいかない。それでミャク釣りの感覚に近い投げをやるとなると、軽い竿、柔らかい竿、小型リールで近投になる。今日紹介するはずのポイントなら五M飛べば良い。当然短い竿でも、安い竿でもいいね。
 いつも安物の竿とリールばっかし使えといってるみたいだけどそうじゃなくって、少しエエカッコしいでもの申すなら、高いも安いも釣りの楽しみの本質に違いはないということ。現に私めもヒーヒーいう思いで飲み代けずって、金ピカのハイ・カーボン竿、銀ピカの遠投用リールを買い揃えては一人嬉しがったりもしているし、同時に昔使ったボロ竿を修理改造しては、それなりの使い方が出来るようにはしている。
 もともとハゼ釣りなんて、竹張り合わせの六角竿、太鼓リール、台湾リール、それもないときは茶染めの糸を手で放り投げて釣っていたんだよ、懐かしいねと、うちのじっちゃんが教えてくれた。

[仕掛け]
 本当は手作り自作しなさいと言いたいところだけど、ま、市販の三本鈎の投げ釣り仕掛けでいいか。鈎の号数はキスほど神経質になる必要もなく、十号から十一号が鈎外しが楽でいい。なぜこんなに太仕掛けかといや、単にハゼの口が大きいからとしか答えられない。嘘みたいな話だけど一度ハゼに人差し指を噛みつかれたことがある。五年ほど前に水槽で十尾くらい飼ってみたら、そのうちの二尾が年を越して5月まで生き延びたんだが、終いにゃ相当に慣れ慣れしくなって、十五CMくらい浮かんで来ては、指先についたアミだんごを食べにきて、そのうち指ごとスポッと吸い込もうとしやがんの。まいったよ、まったく。あと気づいたことといえば、ハゼもキス同様に砂に潜るのと、色彩の違いとか、またとくに赤色に興味を示しているようにはみえなかったことかな。ちなみにこいつらの名前はカクエイとヤスヒロであった。

[エサ]
 ゴカイ、デコ、青虫、岩虫、ミミズ、虫類はなんでも。アミだんご類もOK。もし理想にこだわってみるなら、ゴカイだね。

[技術]
 遠投ならキス釣りの要領で引いては誘いのサビキ釣りが大漁の近道。超近投ならブルブルの当たりを楽しんで巻き上げ、手返しよく、またこまめに場所を変えて投げりゃいい。二本三本と置竿するより、今の時期なら手持ちの一本竿の方が効率的だし楽しいよ。

[ポイント]
 まず河口域、またその上流。淡水の流れ込みのある防波堤、漁港、埋立地。産卵場になる干潟など。
 
(箱崎埠頭・多々良川周辺)
 埋立や造成あるいは防波堤の延長で、毎年様子が変わっていくけれど、ハゼだけは相変わらず楽しい顔を見せてくれる。AからCまでの約一KMはすべて好ポイント。駐車も可。ただB地点だけは工事中。C、D、E、Fも釣れるんだが、メイタ釣りなどのフカセや浮子釣りがほとんどで、予想される摩擦は避けたが良い。G、Hは干潮時は完全に干潟になるが、カケアガリやヨブ、溝や穴、障害物回りなどの位置を確認しておけばそのぶん好漁につながるわけ。I、Jは最近は潮が切れないのかいつも水は赤茶色していて汚れてる。
 和白の干潟の埋立工事はどうなるんでしょうか。そしてその影響はどうかな。

(室見川河口)
 多々良が東横綱なら室見は西横綱といっていいポイントなんだけど、ここは姪浜、豊浜の埋立工事以後は竿を出してない。たぶん釣れるはずですがねえ。

(加布里漁港)
 A、B、C、Dいずれも良いがとくにAがお薦めポイントか。ハゼ釣りのはずが当歳メイタの入れ食いになったのもここ。

(松浦川河口)
先月号の夜投げで、スズキ、セイゴの予定がハゼに化けていたらゴメン、ゴメン。実はここはスズキ以上にハゼのA級ポイントでもあるんですね。したがって、そのまま今月のポイント図として参考にして下さい。

というわけで、いつもながらの、いいかげんさを発揮しながら、ではまた。