カンティブレーキ愛好者の苦悩 2001年6月29日(金)

今、私の中では最もエキサイティングな自転車、シクロクロスバイク。その悩み所がブレーキです。
MTB用のVブレーキもいいのですが、やっぱり昔ながらのカンティブレーキも捨てがたい。
しかし、MTBでカンティブレーキが使われなくなってからというもの、ケーブルの取り回しのための小物が
各社のカタログから姿を消し、要らぬ苦労をさせられます。

何かと研究の余地(楽しみ?)が多いシクロクロスバイク。
MTB用Vブレーキの強烈な制動力もいいのですが、スピードコントローラーとしては
もう少し柔らかで繊細なタッチコントロールが出来る方がいい。
というわけで、改めて前後ともカンティブレーキで組み直したものの、ここで問題が発生しました。

リアブレーキは、フレームにカンティブレーキ用のアウター受けが直付けされていたので
難なくケーブルを取り回せましたが、フロントブレーキがどうにもならない。
一度は、フロントフォークのクラウンにボルトオンするタイプのアウター受けも使ってみたものの
リンクユニットとのクリアランスにゆとりが無かったんですね。
(→シクロクロスバイクは実験車両?(ブレーキ組み替え編) 2001年4月9日(月)を参照)

そこで、もう少し高い位置(下の写真を参照)でアウターを受けるようにしてみました。



これは、ステアリングコラムに通してヘッドパーツの上でアウターを受ける小物(ケーブルハンガー)ですが
最近流行りのスレッドレスコラムを採用している所為で、従来のネジ切りコラムのシステムと比べて
ブレーキアウターを取り回すための十分な空間が確保できないんですね。
ステムが邪魔をして、ブレーキアウターが窮屈に押し曲げられてしまう。
上の写真のケーブルハンガーは、割と下方にオフセットされた形状なのですが
それでもケーブルの取り回しが苦しいですね。アウターケーシングが小さく折り曲げられてしまいます。

数年前、まだMTBでもカンティブレーキを使っていた頃には、あったんですよ。
こんな状況でも無理なく取り回せるように、アウター受けの位置がもっと下方にオフセットされたものや
アウターの受け入れ角度が斜めに設計され、しかも首振り機能まで付いたものとか。

その後、Vブレーキの普及につれてそういう気の利いた小物は見かけなくなりましたね。
ああ、シクロクロス愛好者の受難。



しかし、嘆いてばかりも居られない。今、出来る範囲でやれる事を考えよう。というわけで
なるべく小さなアールでアウターを折らないように、緩やかに曲げて配管?してみました。
アウターケーブルは、直線を描くのが理想で、曲げれば曲げただけ
インナーワイヤーを引いた時に抵抗がかかります。その基本からすれば、これでも十分見苦しい配管ですね。

ハンドルバーに沿って、バーテープで巻き込まれていたアウターケーブルが
ステムのハンドルクランプの真下を通過しつつ、その反対側へと回り込んだところで
いったん少し上向きにカーブを描き、そこからケーブルハンガーに向けて下向きへと弧を描いています。



みるからにズルズルと抵抗のかかりそうな曲がりっぷリ。さぞかしレバーの引きも重かろうと
覚悟しつつ、試しに操作してみましたが、それほど重くもなりませんでした。
少なくとも、スムーズな流れで組めたリアブレーキのレバーと比べても遜色の無い滑らかさです。

こんなものなのかな。理想とは程遠いケーブルワークですが、だからといって
即、致命的な引きの重さになる訳でもないようです。
もちろん、最近のライナー入りのアウターケーシングと、その切口を丁寧に削って整え
インナーワイヤーにもごく薄くグリスをすり込むといった手間をかけてこその話ですが。



ところで、このケーブルの取り回し、少しアウターを長めに使ってるんじゃないかと
お察しの方が居たら、あなたはスルドイ。

写真は、ロードツーリングのシーズンに合わせて
ハンドルポジションをロードレーサーのそれに近くセッティングしたもので、
冬の山ごもりシーズンには、ステムを上下反転させて
MTBなみにアップライトなポジションを取れるように考慮しています。
当然、ケーブルもそれに対応できるように長めに組んでみた、というワケです。

(終わり)


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