志賀島チャレンジサイクリング大会参加レポート 2001年9月2日(日)

福岡県の博多湾に臨む地で、海ノ中道と志賀島を舞台に開催された
「志賀島チャレンジサイクリング」に参加してきました。
皆の力走に刺激されつつ息も絶え絶えに走り抜いた?その模様を御覧下さい。

9月2日、午前1時10分。

談話室に最後の書き込みをアップロード。すると、入れ違いで新たな書き込みが....
ざっと読んでみる。ナニナニ?速いロードレーサーの法則?
早々にコメントを付けたい気持ちを抑え、志賀島チャレンジサイクリング大会の会場に向けて
出発すべく、部屋を後にしました。

今回も、高速道路を使わずに一般国道を使ってのアプローチ。
夜間でも条件が悪いと5時間ほどかかる福岡までのドライブはずいぶん久しぶりです。

佐伯市から犬飼町、竹田市、久住町、小国町、日田市、甘木市、太宰府市と渡るルートは
まだ大分道の玖珠〜湯布院間が開通していなかった頃に、道路地図と睨めっこして開拓したもので
これまでに何度も走ったおかげで、今や地図を開かずともおよそ迷わず走れます。
その220km余の道中、アレでもない、コレでもないと「速いロードレーサーの法則」をずっと考えていました。

国道3号線に乗って福岡空港の横を通り過ぎたあたりで、信号待ちの寸暇に道路地図を開く私。
道順の確認です。筥崎宮までの最もわかり易いルートはどれだ?
おそるおそる、道順を確認しつつゆっくりと車を走らせながら箱崎に差し掛かったところで
コンビニエンスストアに寄り、朝飯の買い込み。
よくよく考えてみたら、家を出てからずっと走りっぱなしで、コレが最初の休憩だったりして....
こんなことして、今日一日体が持つのだろうか。チト不安。

時刻は午前5時を回ったところ。筥崎宮に到着しました。
ここまで4時間少々で着いた計算です。コレは自己最速記録かも?



駐車場の傍らに立っていた看板を見て、大会会場となる「海岸広場」を探しました。
道路地図はおろか、その看板にも「海岸広場」という名称は載っていなかったのですが
名前からしてもっとも海沿いの敷地だろうと見当をつけて、そのまま少し仮眠する事にしました。

およそ2時間ほど経ったでしょうか。ふと起き上がって時計を見ると午前7時をまわっていました。
この福岡、特に博多周辺の市街地は交通量が多い事もあって、車でウロチョロするには不便なので
テクテク歩いて付近を散策する事にしました。会場の場所を確認してから車を動かそうという目論見です。



看板の地図で見当をつけたとおり、筥崎宮のメインストリート?を海の方へと突き当たった所の左手が
ちょっとした駐車場になっていて、そこに大会のスタッフの人たちの姿が見受けられました。
早速車を移動して、人気の無いうちに車の中で服を着替える私。つくづく思いますが
サイクリングイベントに更衣室は欲しいですね。軽犯罪法に抵触?しつつの着替えです。

受付開始時間まで、少し時間があったのでCDを聴きながらのんびりしていると
車窓の外から声をかけられました。
談話室≪Foxtrot≫にも御登場している熊本のサイクリストの方。
オンラインでは何度かやりとりしていても、顔を合わせるのは初めてという不思議な感覚。
私もパソコン通信歴はそんなに浅くは無いのですが、こればかりはいつまでたっても慣れませんね。
それがまた楽しかったりするんですが。



そうこうしているうちに、本部テントより受付開始のアナウンス。
ゴソゴソと自転車を下ろして準備を済ませ、ハガキを持って受付を済ませました。



この大会、朝の受付でもらったのはジャージの上につけるゼッケンとチェックカードのみ。
参加者名簿も記念品もなし?
これはまた簡素と言うかシンプルと言うか....時にはイベントのお手伝いもする私としては
参考になります、ハイ。こういうスタイルもアリ、ですよね?



受付開始時刻をまわってからは、次から次へと参加者が集まってきます。多いナ....
後刻、開会式のときに発表された参加者数は、なんと191名でした。
こんなシンプル?なイベントにこれだけの人数が集まるとは、さすが福岡。サイクリストの層が厚い。



午前9時をまわった所で、開会式....と思いきや、いきなりラジオ体操が始まりました。
ちょっとカルチャーショック!?こんな始まり方は私も初めてです。
体操の後は、ひとしきり普通の開会式がとり行われ、いよいよスタートの時が近づきました。

スタート直後の混雑を避けるために、会場の出口でひとりづつチェックカードにハンコをついてから
コースに出て行くという形式をとるとの事。これも初めての体験ですね。
「所変われば品変わる」とはよく言ったもんです。



スタートの時刻まで少し時間があるからとのんびり構えていた私が、ふと列に並ぼうとしたときには
すでに100名以上の参加者が列を作って並んでいました。唖然....しまった....出遅れた。
ま、もともと順位狙いをする気も無かった(力も無かったっけ?)ので
ずいぶん後方からのスタートとなりました。おまけにスタッフが私のカードを取り落として風に飛んでいくし....



気を取り直して、スタートを切りコースへと飛び出しました。
みんな、最初からけっこういいペースで走っています。
ううん....こりゃ真面目に漕がないと参加者全員に置いていかれそう?



コースは、国道3号線から、都市高速の下、やがて
住宅街の細い路地のような道(とても文章では説明しにくい)と渡り歩いて
和白から海ノ中道、志賀島へと走って往復する55kmのルートです。



なにがなんだかわからないまま、周囲のハイペースに引きずられて走っていると
前方にリカンベントを発見しました。これは珍しい....というか、リカンベントに乗ってて
住宅街の細い路地で車(狭い道のくせに、けっこう交通量が多かったです)とのすれ違いが
よくできるなと感心します。

 

信号だらけの市街地を抜け、ようやく海ノ中道へさしかかるとさらにペースが上がり始めました。マジそれ?
ふと私のサイクルメーターを見ると、巡航速度が40から42キロを表示している....ヤメテくれえ〜。
と言いつつも、ちゃっかりカメラ片手にシャッターを切ってる私。いや皆さん速いですね。



スタートからおよそ17.5kmを刻んだ所で、ナント対向車線を走ってくるサイクリストが居るではないですか!?
もしかして、先頭ランナーがもう志賀島を回って戻ってきてる? 冗談キツイよ、それ???

なんだか、これでもうやる気をなくした私。イヤ別に先頭に追いついてやろうとか思っていた訳ではないですが
こうまで力の差を見せつけられるとやる気をそがれるもんです。
ゴール後、それはイベントとは全然関係ない地元のサイクリストだとわかりましたケド。



やがて、志賀島が目の前に姿を現しました。コレをまわればコースの半分を消化した事になります。
ここから、島の周りをぐるりと回る間に坂を上り下りするのですが
その最後の登り坂を登りきったところにコース中唯一のチェックポイント兼エイドが設定されていました。



平地をガンガン走ってきたあとの登り坂だけに、けっこうみんな脚に堪えているようで
やれやれと言った風情で自転車から降りています。



わたしはここで飲み物だけもらって、後半戦に臨みました。まずは気持ちのいい下り坂。
そのあとは....苦痛の向かい風が私たちを待っていました。




巡航速度は一気に30キロ以下に落ち、ふと見渡せば眺めのいい海岸線があるのですが
そんなものを愛でている余裕がありません。(でも写真は撮るワタシ)



ここまで、カメラ片手に携えているとはいえ、けっこう真面目に漕ぎ倒してきたので
志賀島を回りきって再び海ノ中道を戻る際には、ずいぶん多くの参加者とすれ違えるだろうと
カメラを構えていたのですが、驚いた事に片手で指折り数えるほどしかいませんでした。

後続と、志賀島一周分ほどの差もついていないのか!?



さすがにこれにはチト焦りました。うかうかしてたら参加者全員に追い抜かれてしまいそう。
おまけに、海ノ中道の復路はやや向かい風。漕いでも漕いでもスピードが乗らない。

....反省。ちっと、真面目に走ろうか。

というわけで、復路はほとんどカメラを手にとることも無く
向かい風を浴びつつコツコツと我慢のペダリングを続けました。
後続の参加者がこの先何人追いついてくるのか、あと何人が後ろに居るのか....逃げろヤ逃げろ!?

往路では気がつかなかったのですが、前後に参加者がまばらに散って
ほとんど前走者の姿が見えない復路で初めて気がついたことがありました。

この大会、道順を示す矢印の案内板がほとんど(全く?)設置されていないっ!?

海ノ中道を抜けて和白から住宅街の路地に突入したときには、さすがに困惑の色は隠せませんでした。
住宅の間を縫って走る細い道、分かれ道に次ぐ分かれ道....道がわからんっ!?
往路で走った時のおぼろげな記憶を頼りに道を選んで走っていましたが
やはり?一度だけ分岐を間違えてしまいました。「おかしい....ここで踏切を渡るはずが無い???」
幸いミスコースは数十メートルほどで済みましたが、精神的ショックは大。
こんなコースでタイムトライって、やっぱり無理があるよぉ〜。

どうにか都市高速の下を走るセクションまで戻ってきた所で、ふと
信号待ちで他の参加者と肩を並べました。うち、ひとりが私に声をかけてきました。

「コース、判ります?」
「いえ、今年初参加なもので....」

二人して振り返り、期待の眼差しでもう一人の参加者を見やる。

「いやあ、私も今年初めてなんですよぉ。」

信号待ちで居合わせた3人が、3人ともコースうろ覚え....なんてこったい。
「これかな?」「もう少し先で曲がるんじゃない?」などと3人でオロオロしながら
かろうじてミスコースせずに最後の国道3号線へと無事に接続。やれやれと胸を撫で下ろしました。
あとはこの国道3号線をゴールの筥崎宮まで突っ走るだけ。

何度かきわどい信号をすり抜けたものの、そのうち赤信号に捕らえられました。
ふと、サイクルメーターを見ると走行距離が48キロほどを刻んでいます。
ゴールまであとわずか。....少し、スプリント練習しようか?

「っっしゃあ!」

青信号とともに、掛声一閃、渾身のスプリントを試みる私。
目標は、さっきここの信号の変わり目をすり抜けて先行していったひとりの参加者。
ちょっと重く感じるペダルをグイグイと回していく。気分はバンクでの1000mタイムトライアル。
じわり、じわりと差を詰めて、もうすぐ背中に手が届くところまで近づいたと思ったら
その御仁、さっさと横断歩道で国道を横切り、右側走行を始めました。

あ、もうすぐ筥崎宮?

信号のタイミングを逸した私は、そのまま直進、さっきまで背中を追いかけていた人を
道路の反対側、横目に見ながら筥崎宮前の交差点で二段階左折してゴールしました。
んー、イマイチ締まりのない終わり方だったなあ。



会場へ戻ってきたら、チェックカードをスタッフに渡して、競技終了。
お弁当とお茶をもらってゴールのお昼御飯です。



ゴール後は、それぞれ仲間同士でのんびり弁当をつつきながらの反省会?
幸い雨に降られずに済んだので、ポカポカと暖かい芝の上に座り込んで、のどかなひとときを過ごします。

 

てっきり、そのまま流れ解散かと思っていた私ですが、どうやら閉会式があるらしい。
本部テントの下にズラリと並んだメダルや記念品が未だ鎮座したままになっています。
しょうがないので、会場の外にジュースを買いに行ったり、会場に居合わせていた知り合いのサイクリストと
四方山話などしたりして時間をつぶしていました。

どこからともなく聞こえてくる話。どうやら事故があったらしく、
その対応に追われてなかなか閉会式を始められないとか? 一体なにがあったのやら。
けっこう待ちくたびれた?頃、ふと本部テントの前に一台の自転車が下ろされました。



近寄って見てみると、フロントフォークのブレードが左右とも付け根からポッキリ逝ってます。
アルミ製のフォーククラウンから、カーボン製のブレードが左右ともキレイに抜けていました。
衝突の衝撃でブレードの付け根にヒビが入り、そのまま接着個所から引き剥がされたようです。
フロントタイヤにこびりついた血痕が事故の激しさを物語っていました。合掌。

それにしても、なにを思ってか、この自転車に皆の群がること群がるコト。
私の横でも誰かがデジタルカメラでちゃっかり撮影してるし....



落ち着いた所で、閉会式が始まりました。
センター賞、遠来(県外参加)賞、レディース賞などなど、各種の表彰が行われました。
最後の締めくくりは、ゴールタイムの速い順に上位5名の表彰と記念撮影です。
ちなみにトップのタイムは1時間29分49秒だとか。ちょっと速過ぎ....信号無視、してませんかあ?



時刻は午後1時を回ったところで、ようやく大会が終了となりました。
空はなんだか雲がどよどよと立ち込め始めていて、雨が降りそう。
せっかくだから少し近所を散策していこうと思っていたのですが、天気が怪しいので
そそくさと高速道路に乗って、一気に帰途についてしまいました。
また、何か他の大会で来ることもあるよね?福岡。

ちなみに、閉会式の終わりに配られた私の完走証を見ると
所要時間が1時間54分16秒となっていました。
スタート前とゴール後にウロチョロした分が含まっている
手元のサイクルメーター(ATモード)は、正味の走行時間で1時間48分しか刻んでない。
スタートの出遅れが響いているようで、ちょっと納得行かない記録だけど、まあいいか。

(終わり)


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