カンパニョーロ・レコード・リアハブのフリーボディ着脱と交換 2003年5月19日(月)

取扱説明書で「なるほど?」といった感じで知っていても....付属の専用工具を手にとって見た事はあるけれど....
カンパニョーロハブのフリーボディを実際に着脱・交換する機会は今まで無かったのですが
いよいよその機会に恵まれた(!?)ので、作業の一部始終を撮影してまとめてみました。

そもそもの始まりは1998年3月。フルセットで注文したカンパニョーロ・レコードの中で
スプロケットだけは生産が上がってきてなくて、代わりのものとして1997年型を手に入れました。
 1998年型レコードの、リアハブのフリーボディは4つ爪勘合型。
 1997年型レコードの、スプロケットは8つ爪勘合型。
組み合わせればきちんと収まるし、問題なく使えていたのですが
やはり、スプロケットに8つの爪があるのにそのうち半分しか引っかかってないというのは
どうにも精神衛生的に悪い。

時は流れて2003年。長らく探し続けていた1997年型ハブ(8つ爪勘合タイプ)をついに手に入れ
この度メデタク、ホイール体に組み上げて使う機会が出来たので、フリーボディを組み替える事にしました。

新たに1997年型ハブで組んだホイールには、1998年型ハブの4つ爪用フリーボディを移植して
4つ爪勘合タイプのスプロケットを装着して使い
1998年型ハブで組んだホイールには、1997年型ハブから8つ爪用のフリーボディを移植して
今まで通り8つ爪勘合タイプのスプロケットを装着して使おうという目論見です。

まずは、1997年型ハブから8つ爪勘合タイプのフリーボディを抜き取ります。



フリーボディ側の、一番外側にある六角ナットには緩み止めのイモネジが効いているので
そのイモネジを緩めます....というか、完全に抜き取ってしまいました。作業の邪魔だし。



反フリー側のナットに14mmのハブスパナを噛ませ、シャフトが空転しないように保持しておいて
フリー側の六角ナットをモンキーレンチで咥えて緩めます。ネジの螺旋は通常の右ネジ。

ある程度まで緩めたら、あとは指で直接ナットをつまんで回し、完全にシャフトから抜き取ります。



外したナットの奥には、外側から順に、厚い平ワッシャー・薄い平ワッシャー・スプリングワッシャーの
3枚のワッシャーが入っているのですが、そのワッシャーもろともフリーボディをゆっくりと引き抜きます。

部品がこぼれ落ちたり何処かに飛んでいったりしないように、
フリーボディの下に手のひらを添えてそっと引き抜きます。
特に、フリーボディの奥にあるラチェットの爪(3ヶ所)は要注意。

作業時、床面に大きくて厚手のウェスを広げておくのもパーツの飛散防止に有効です。



さて、上の画像。
左が1997年型の、8つ爪勘合タイプのフリーボディで
右が1998年型の、4つ爪勘合タイプのフリーボディです。
共に一年限りでモデルチェンジされて生産が終了した短命なモノ。

フリーボディとハブ本体の互換性も、この1997年型と1998年型の間で、しかも
チタン製のハブシャフトを用いたレコードハブ同士でないと互換しないという厄介なシロモノです。
もしかしたら1996年型レコードの、8段フルチタンスプロケット専用フリーハブだと
互換性があるかも知れませんが、そこは未確認ですのでなんとも言えません。

余談になりますが、この8つ爪勘合タイプのフリーボディに
モノは試しと2003年型コーラスの10段スプロケットを入れてみたら
ズズズ....と勘合部が軽く擦れ合いながらも、いちおう奥まで押し込めました。その気になれば使えなくもない?
しかし1998年型の4つ爪勘合タイプのフリーボディに同スプロケットを入れてみたら
カランコロンと容易くスプラインの奥まで落とし込めたので、微妙に勘合部寸法の違いがあるようです。

脱線はこのくらいにして、話を本筋に戻します。



外した8つ爪フリーボディに変わって、4つ爪フリーボディを装着します。
フリーボディの組み込みには、リアハブのパッケージに付属してくる専用工具が必要になります。
....なんだか、他のもので代用できそうですけどね。針金とか釣り糸とか?....



上の画像のように、ラチェットの爪を専用工具で押さえ込んだ状態でハブシャフトに差し込みます。



専用工具で挟んだまま、入るところまで深く差し込みます。
途中で油断して専用工具の挟み位置がずれたり、挟み具合が緩んだりすると、
ラチェットの爪が開いて手前で引っかかってしまい、きちんと奥まで入らなくなります。
その時は最初からやり直し。

専用工具の両端は、互いに引っかけあってラチェットを引き締めたまま保持できるような形状に
なっているので、指先の覚束ない方はソレを利用するとよいと思います。



奥まで入ったな?と思ったら専用工具をゆっくりと慎重に緩めて開きます。
少しフリーボディを回転させてみて、通常のラチェット音がしたらOK。あとは
フリーボディが手前に浮き上がって戻ってこないように軽く押し付けながら、専用工具を開いて抜き取ります。



専用工具を抜き取って、フリーボディを奥へと軽く押し込んでみると、まだハブ本体との間に
ナニかが挟まっている感じで、少し隙間が残ります。



これ、フリーボディに備わっているゴム製のシールリングがはみ出して
ハブ本体との間に挟み込まれているんですね。 シールリングが少し緩い(径が大きい?)感じです。

細い針金かなにかで....この際、先ほどの専用工具の端を使いましたが....シールリングをそっと押さえて
正常な状態に納めます。



フリーボディをきちんと挿入できたら、各ワッシャーとナットを組んでいきます。
先ほど分解時にも確認しましたが、シャフトにはめ込む順番は
スプリングワッシャー、薄い平ワッシャー、厚い平ワッシャー、六角ナット(+イモネジ)の順です。



順に組み込んだら、分解時と同じ要領でナットを締めこんでいきますが
このときにオーバーロックナット寸法を確認しつつナットの締め加減を調整します。



ナットを締めこんだら、それが動かないようにイモネジで固定します。
あまり強く締めすぎるとよろしくないのでほどほどに。

これでフリーボディの組み替え作業は終了です。ここから先はちょっとオマケ。



カンパニョーロのカセットスプロケットをパッケージ入りで買うと
スプロケットがホルダー?(上左の画像)にセットされて(上右の画像)います。

このホルダー、ただの保管・展示用にあらず。フリーボディのスプラインに合わせてホルダーを差し込むと....



あとはスプロケットを押してやるだけで、次から次へとフリーボディに装着できるように設計されています。
コレは便利!....なハズなのですが、実際のところ、スプラインを合わせるのが精緻な作業で
いっそのこと手で1枚づつ嵌めていった方が手っ取り早いです。

ま、雑学、ということで。

(終わり)


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