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●風水別館 Annex version 2018

韋駄天MT-09の過激臭のナゾ

ホンダらしからぬホンダCBR1000R試乗のナゾ(デザインは見掛け倒しか?編)
山本式エアコン用流体素子バージョン2018(PAT PEND.)のナゾ
特別企画普及型D級ICアンプで山本式電流帰還!!(実践編)
テスラはあなたの車庫に収まるか(暴力的加速編)
特別企画普及型D級ICアンプで山本式電流帰還!!(理論編)
AdobeFlashは死んだのか?(スマホでflashをどう扱うか?編)

ガスファンヒーター故障のナゾ(フィルターを掃除しましょう)
サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れ2018のナゾ
いき○りステーキの収益性のナゾ
ドリップバッグでアロマの高いコーヒーの作り方のナゾ(失敗編)
新春特別企画 Webmasterの邪馬台国考のナゾ(その2 卑弥呼の墓はどこか祇園山古墳編)


韋駄天MT-09の過激臭のナゾ

某月某日、Webmasterは買い物のためにNCを転がしていたところ、全国チェーンのYの店舗の前を通りかかった。

よく見ると”MT-09試乗車あります”、と書いてある。

現在のMT-09は目が一つのマイナー前と異なり、両目とも釣り目のややワイド感を強調したデザインになっている。またリアフェンダーが外車のようにスイングアームから生えていて低いところにある。ヤマハは落ち着きを持たせたつもりのようだが、以前より増して車体全体から野獣のような過激臭がただよう。

WebmaserはMT-09に試乗したことがなかった。市場の風評では高出力軽量のため、うっかり開けると棹立ちするとのことで、腕に自身がなwebmasterは避けてきた、極端によいコスパもあり興味はあった。今回のマイナーで過激臭は押さえる方向にチューンされたと聞いたような気がするので、試乗してみることにした。

またがって見るとこのバイクは小さく軽く感じる。それは重量がNCの211kgに比べ193kgしかないことや、NCが全長2190mmに対し2075mmと115mmも短いことがある。車体のメカが中心に凝縮したようなデザインのために、シートは若干高目だ。

さてまずはレインモードで走り出した。最初に気づいたのはサスのストロークが大きくオフロード車のように乗り心地がいいことだ。これはヤマハがこのバイクをスーパーモタードとみなしているからだろう。みかけよらず長距離のツーリングでも快適だろう。

一方、エンジンの吹き上がりはまるでカミソリのように鋭い。フライホイールが非常に軽いかのような吹き上がりだ。クラッチミートのためにわずかに開けただけで勢い良く吹き上がる。また排気音が非常に扇情的で、4気筒の連続した排気音に似ているもののわずかに濁った感じが入る。バイクが”飛ばしてください、回してください”と言っているような雰囲気である。

また、おそらく3気筒の偶力によるものだろう、NCなどより振幅が小さい振動があるが、それは回転をあげても等比級数的には強くならず心地よいくらいである。

ある技術者が、エンジンの気筒数は3の倍数が良いと書いていたことを思い出した。4気筒ではピストンが上死点下死点に揃った瞬間はクランクを回転する力が無いが、3気筒だとかならずどれかのピストンがクランクを回す力がある。偶力が引き起こす味噌擂り振動さえうまく抑えれば、理想的なエンジンである、と言うのだ。

世界的に見ても4輪では1L-1.5Lのエンジンでは3気筒が増えている。4ストでの出力と熱効率など全ての条件がが揃うのは1気筒あたりの排気量が400-450ccあたりでスクエアよりわずかにストロークが長目だと言われてきた

これより排気量が小さいと吸排気が速やかでピストンも軽いため高回転で馬力を稼げるが、排気量あたりの燃焼室の面積が大きく熱損失があり燃費が悪くなる。これより排気量が大きいとピストンが重くなり、吸排気にも時間がかかり高回転まで回らず、また燃焼にムラができてノッキングなどの異常燃焼を起こしやすくなる。多くのメーカーが1気筒あたり400-500ccを単位としたのモジュラー構造のエンジンを作っており、それぞれの排気量でも気筒単位の排気量が同じことで燃費や排気のマネジメントを共通化できると言う。

わが国の4輪では昔から三気筒エンジンが使われており、世界的には振動や燃費、排気対策などなどのマネジメントは最高レベルにあることは間違いない。そういえばヤマハの4サイクルマルチは3気筒で始まっており、ヤマハにも三気筒に対しそれなりの思いいれがあるのだろう。

さてMT-09はレインモードであっても十分に過激であるが、ノーマルモードに入れればさらに過激である。もちろん、スロットルバイワイヤーとトラクションコントロールのため、低速で開けていきなり転倒はしにくいように躾けられてはいるものの、棹立ちや自爆を防ぐ手段はスキルと自制心以外ないのである。

軽量コンパクトなため、どんな状態でもすばやく加速できる。試乗の途中で雨が降ってきたこともあって、試乗の間は、高性能と自制心のはざまに置かれて非常に気を使った。

MT-09は軽量コンパクトながら高出力であり、サスのストロークが大きくオンオフを問わない、など、あらゆる状況で発揮できる性能は間違いなく最高レベルであり、これに匹敵するバイクは他に見当たらない。しかもこの高性能にして価格は安い。

十分なスキルがあれば、オンでもオフでもあらゆる条件で間違いなく格上のバイクを食うことが可能である。ヤマハの誇るベストセラーバイクであり、ホンダがCB1000Rを持ち出す理由の一つになったと思う。MT-09には抗い難い魅力があるが、Webmasterはスキルと自制心に自信がないので、当面は遠くから見ているだけにしたいと思っている

MT-09から降りてNCに乗って見ると、MT-09とNCとは180度逆のバイクであることを実感した。NCは低速トルクはあるものの、長めのホイールベースクとレッドゾーンが低いエンジンのため飛ばす気がなくなるほど徹底的に実用方向に振ったバイクである。ただし、CB1000Rの試乗後にも感じたように、NCは現在の大型のなかでどのような使用状況でも最もリラックスして乗れるバイクであることは間違いない

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ホンダらしからぬホンダCBR1000R試乗のナゾ(デザインは見掛け倒しか?編)

某月某日、Webmasterは都心部を遊弋していた。仕事で立ち寄るビル付近で時間をつぶしてい時に、妙に派手なバイクが目に入ってきた。

”ははーん、これが最近マイナーチェンジしたヤマハのMT-09か?しかしちょっと重そうなのでMT-10なのか?”

しかしよく考えると、この店はウイング店なのでヤマハのバイクを売っているはずが無い。近寄ってよく見ると、基本的にはネイキッドだが、ヘッドライトは丸でクラシック、前サスは倒立でストロークは長め、エンジンはコンパクトにまとめられ、マフラーはやけに派手で、ナンバープレートはスイングアームから生えている。

基本はスーパーモタード+ストリートファイターと近頃流行のスタイルだが、ヘッドライトとタンクはレトロ風である。調べて見ると、新発売のCB1000Rなるバイクらしい。最近R付モデルを乱発してきたホンダにしては、高性能なのにRが一つしかないところを見ると、今後ホンダはRを乱発しない様子である。

個人的には第一仮想敵はMT-09だと思った。MT-09はスーパーモタード風だが、レトロ風にアレンジしたXSR900があり、どちらもベストセラーである。ただしMT-09より重量感というか塊感があるので第二仮想敵はMT-10、そして第三仮想敵は外国製ストリートファイターなのだろう。

いずれにせよ、ベストセラーのMT-09クラスと迫力のMT-10からシェアを奪おうという雰囲気である。価格は税込100万のMT-09や104万のXSR900よりかなり高い163万である。これはMT-10の167万に近いが、わずかに安いのがミソか。

価格的にはMT-09におトク感がある。ちなみに、ホンダではCB1100が122万、CB1300SFが145万、そして先鋭的なCBR1000RRが205万なので、価格的にはかなり高目である。これは暇と金に余裕がある団塊世代リターンライダーを意識しているのでは無いか?

性能は145PS@10500rpm、10.6kgmf@8250rpm、重量212kgとCBR1000RRほどではないが高回転型高出力である。MT-10は160ps@11500rpm、11.3kgfm@9000rpm、重量210kgと非常に近いところにある。CB1000Rは少し前のCBR1000RRのデチューン版であり、一方MT-10はYZF-R1のデチューン版という訳で、どちらも値段が高目なのは通常のラインと血筋が違うから、ということなのだろう。

MT-09は3気筒の900ccであり、数字的には116PS@10,000rpm、8.9kgfm@8,500rpmと格下感があるものの、重量が193kgしかない。ライダー体重を75kgとすれば、加速感の目安となるトルク加重でCBR1000Rが1.9kg/kgfm、MT09が2.3kg/kgfmといいところにある。MT-09はバーゲンであり、レトロ感たっぷりのCB1100もバーゲンに思える。

机上の空論ながらそんな計算をしていたのだが、あるとき市内をNCで遊弋していたWebmasterの前に、ナンバープレートが低い位置にあり派手なマフラーのバイクが見えた。後ろをついていくとウイング店に入って行った。店では試乗会をやっていたのである。

そこでWebmasterも試乗してみることにした。

近くで見ると、ディテールまで今までのホンダ車には希薄だったデザイン上の細かい配慮が見て取れる。ホンダ車というとカブからCB1300までパーツがなんとなく量産パーツ使いまわし感があるが、これはヤマハ車のようにディテールまでデザイナーの手が入っています感が漂う。後輪サスは片持ちでチェーン側には飾りの円盤がついている。

NC以降のホンダ車は今までの量産車臭に加えてNC的コストダウン臭が加わっていたのと違うようである。好調なヤマハに上から下までシェアを奪われてホンダも考えたのだろう。そういえばCB250RやCB125Rもホンダ車らしからぬ品質感があり、目下ホンダはMTシリーズに対抗する高品質感のラインを構築中のようである。

ただし、ディテールの洗練度という点ではやはりヤマハに一日の長があるようである。

長いデフレのトンネルを抜けて、景気が回復したのにあわせて穏やかなHY戦争が復活しているのである。正確に言えば、ホンダ対トヨターヤマハ連合の2輪から4輪までを含めての全面戦争なのかもしれない。

インパネやブリッジ周りも、品質感があって好ましいが、モードによって点灯する緑や青のランプは目障りである。バイクの世界では緑はニュートラル、青はハイビームを意味するから、試乗中何度もニュートラルやハイビームでは無いと気になった。

走り出すと、車体の取り回しは非常に軽い。車重はNCと同じなのに最大馬力が3倍、トルクが倍近くあるからかも知れない。

発進のためにクラッチをミートさせるとわずかに回転が下がった後に元の回転に戻った。つまりスロットルバイワイヤーが働いており、これによりエンストしにくく、またクラッチ無しで変速可能なクイックシフターが実現されている。

クラッチもスリッパー式で操作が軽くなっていて、この点で後発だったホンダも急速に追いつく様子である。スロットルバイワイヤー、走行モード設定、トラクションコントロール、クイックシフト、スリッパークラッチと完全にMT-09と最新機能を揃えている。

個人的には丁寧なクラッチミートを心がけていて、発進時もわずかにミートさせて回転が下がるのを確認する癖があるので、不自然な挙動は若干気になったがが、おそらく毎日乗っていれば慣れるのだろう。

低速で市内を転がしている間は、どのギアでもスナッチ無しに走ることで4気筒のリッターバイクであると実感させられる。ごく低速のトルクはNCより希薄に感じるのは、スタンダードモードで1,2速で急激な加速を回避する制御があるからだが、その制御が切れる3速より上はローギヤードなことも加わり、のけぞるような加速が長く続くのである。

ホンダ車のなかでは鋭いレスポンスという点では最右翼のバイクであろう。ディテールまでデザインが浸透しているので、スキルがあり、BMWのように品質感を求めるライダーには興味の沸くモデルなのではなかろうか。

というわけで、30分ほどの試乗を終えてNCに戻ると、なんて平和なバイクだとしみじみ感じるのである。NCの量産車臭には、何となく我が家の茶の間に帰ってきたかような安心感がある。高齢化して低速でのお散歩を好むWebmasterには、庶民的なNCが似合っているのかも知れない。

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山本式エアコン用流体素子バージョン2018(PAT PEND.)のナゾ

以前、

 エアコン用流体素子(PAT PEND.)のナゾ

というのを紹介した。ビデオは

山本式エアコン用流体素子(PAT PEND. サイズ80kBytes)

である。

これは、エアコンの前に特殊流体素子を配置し、そのランダムな動きによってエアコンの冷気を撹拌し、部屋の空調の分布を改善するシカケである。

これについては、美人フィルターなどの開発で、特定の美人女優さんに特殊な趣味性を発揮されるなど、高度な画像処理の達人として知られる平林 純氏が、hirax.net::エアコンの風は心地よく吹くか?(2000.08.16)において、Michael Griebel氏らによる非圧縮性流体のNast2Dを駆使して効果を解析しておられる。

個人的には以下のように解釈している。風を遮る壁の裏では風は異なった固有の共鳴周波数を持っている。異なった周波数の波が干渉すると強めあったり弱めあったりして、壁の裏の風の分布が改善する、というのである。

本年は地球温暖化(Webmasterは100%信じるものではないが)のためか、各地で記録的な酷暑となっているが、一方空調のムラにより風邪を引いたり、喉を痛めたりするユーザーも多い。

そこで、山本式エアコン用流体素子バージョン2018をプレゼントしたいと思う。まずビデオである。

大きな画像はこちら、である。

老婆心ながら、今回は流体素子を保持するアプリケーター(針金ハンガーとも言う)の作成方法を解説する。前回はそれぞれのユーザーの自主的な研究を促すために、敢えてアプリケーターの作成方法や調節方法は書かなかったが、酷暑という緊急事態を受けて詳説することとした。

動画を見れば解ると思うが、

1)アプリケーター(針金ハンガーとも言う)を上下に伸ばして菱型にする。その上部は裏に?形状に曲げて、エアコン上面の空気取り入れ口にひっかける。最近のエアコンは高齢者が掃除しやすいようにグリルが無く上面に空気取り入れ口が開いていることが多い。ハンガーはエアコンと同じ色(白色)のほうが目立たないだろう。

2)菱型の部分をエアコン前面の形状にあうように曲げる。

3)ハンガーの?の部分を風の中心に一致するように前方に水平に曲げ、なだらかな凹状に形成し、そこに特殊流体素子(焼き損なったCD-RもしくはDVD-Rとも言う)を置く。円弧部分は水平方向に前後対称に緩やかに円弧を描くようにすると、より遊動範囲が大きくなる。風の中心と特殊流体素子の中心が一致するように配置すると、左右だけでなく歳差運動(さいさうんどう、味噌擂り運動)を起こし、上下にも風を分散する効果が出てくる。

4)下の凹の部分は風の向きに平行にすると特殊流体素子の左右の振れ幅が同一となる。一つのエアコンに2個以上設置することができる。アプリケーターの形状を工夫すれば天井埋め込み形でも使えるかも知れない。

5)流体素子の運動を娯楽として楽しみたい向きは、特殊流体素子にスポットライトを当てるといいだろう。部屋中に虹色の反射が遊動してポップである。数個使えば、部屋中にミラーボールのような効果が楽しめるかも知れない。CD-RやDVD-Rやブルーレイや、あるいは印刷された円盤を使えば、色とりどりでより楽しめるかも知れない。

コストもリスクもゼロである。まさか焼き損なったCD-Rが夜の主役に返り咲くとは、CD-Rも予想だにしなかったに違いない。ぜひお試しいただきたい。

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特別企画普及型D級ICアンプで山本式電流帰還!!(実践編)

さて山本式DClass電流帰還アンプの実践編である。このアンプを実用で使うには若干の配慮が必要なので、それについても説明したい。

さて。先行実験では、D級アンプでもアナログ-PWM変調では問題になる位相差は発生しないことがわかった。これに電流帰還回路を加えるにはどうすればいいのだろうか?

先に種明かしをする意味で、下手くそな絵を見て欲しい。

ここではIC自体を一個のオペアンプ風に書いてある。実際にはトップのアンプのゲインはRi,Rfに設定でき、またPWM変調後のゲインは内部の電圧帰還によって5倍に設定されている。

トータルゲイン= Rf/Ri x 5

入力に5.6kオームが直列に入っているので実際のゲインは少し低い。またボリュームの位置によっても帰還量が変化するためにゲインは非線形に変化する。入力は+入力、ー入力とも内部は反転入力になっている。

ここでPAM8610のデータシートを参照いただきたい。現在PAM社はDIODES社の傘下にあるが、なぜか本家のデータシートはゲイン設定が落丁しているという杜撰さである。

TA社などにくらべPAM社のデータシートは記載がかなりいい加減で、多くのグラフ類にも眉に唾をつけて見てほうがいいかもしれない。出力の強力なパルスが回り込みやすいので、単に回路図に見える部品だけでなく、その配置やパターン設計、グランド設計など多くの落とし穴を丁寧に処理しないと、S/Nや歪率などはデータシートより一桁以上大きくなりえるのである。

データシートによれば、PWM段後は内部でアナログ的に負帰還がかかっているが、デジタル出力からアナログ段に帰還をかけるために内部的にハイカットフィルターが仕込んであると思われる。

これを電流帰還に変造するとすれば、BTLの出力に電流検出抵抗を直列に入れることになる。入力信号と同相な出力に抵抗を入れるとすれば、その抵抗のホット側からは負帰還、コールド側からは正帰還を加えればよいことになる。

抵抗のホット側からはIC内部で電圧帰還がかかっている(ゲインについては後述する)ので、抵抗のコールド側から入力に正帰還だけを加えれば良いことになる。

もし入力と出力の位相が逆相なら、BTLの-出力側に入れればよい。この点BTLは正相、逆相の出力があるので便利とも言える。

ということで、当初は基板の裏面で配線しやすいのでICの出力の抵抗からトップのボリュームの中点(A点)に正帰還をかけてみた。この方法だとボリュームの位置によって正帰還量が大きく変わるので、抵抗5.6kオームの後ろ(B点)に正帰還を加えるべきであろう。

この方法で可変抵抗値が500kオームあたりで電流帰還の効果を確認することができた。このアンプは入力に5.6kオームを加え、ボリューム電圧2.5Vの設定で25.9dB(電圧ゲイン約20倍)のゲインである。

内部の構造を無視して、単に電圧ゲイン20dBの電圧帰還がかかった一個のオペアンプとすれば、電流測定用抵抗の値をスピーカーのインピーダンスの1/20とし、その抵抗のコールド側からトップに正帰還をかければ、差し引き抵抗で発生する電圧による電流帰還がかかることになる。

しかしながら、トップの反転入力に最適な加算回路を形成することは難しく、またボリュームの位置によって正帰還の分圧が変化するので、安定性からは負帰還に相当するだけの正帰還をかけることがは不可能である。

さらに内部に複雑な構造があり、僅かな位相の回転があるので、大きな正帰還をかけることは難しいし危険でもある。過去の経験で、電圧帰還に電流帰還を数dB付加するだけで十分な電流帰還の効果が出ることはわかっている。

そのために今回は1MΩの可変抵抗で至適な正帰還量を探る作戦をたてたのである。

可変抵抗を小さくしていくと次第に高域が上がり、最後には発振するが、そのポイントはボリュームの位置によって異なる。その状態で可変抵抗値で500k-1Mオームの範囲がアンプの安定性と電流帰還の効果との妥協点に思えた。

しかし、視聴すると、あまりにもノイズっぽく歪もかなりあるようだ。考えて見れば、D級アンプの出力はパルス列であり、それをスピーカーにつなげが音はまともに聞こえる。それはスピーカーが電流をメカニカルに音圧に変換する段階でハイカットするからである。

やはりトップに帰還をかけるにはアナログ信号が必要で、それには出力段に最低限のハイカットフィルターが必要なようである。パルス列をそのままトップに戻せば、信号との間で混変調を来してノイズや歪が多くなるのは当然である。

しかし、もともと組み込み用の安物アンプに立派なインダクタを付けるのは本末転倒のようでもある。

そこでEMIフィルターのフェライトビーズを使うことにした。これが効くのは数100KHz以上だが無いよりはマシである。そして10Ω(金属皮膜2W)と1μFを直列にしたものをスピーカーと並列に入れることにより、聴感上のノイズと歪をほぼ根絶することができた。このEMIフィルターは25年前に購入して部品庫で眠っていたが、遂に出番が巡ってきた幸せ者である。

そもそも、このアンプは本来の組み込み型として使うだけでもノイズ+歪を感じるシロモノで、やはり出力にも最低限フェライトビーズ位は入れないとデータシートの結果は得られないと思う。

種々の対策を加えてやっと実用になった安物D級電流帰還アンプであるが、やはりD級アンプの効率の良さと、電流帰還の改善は聴感上はしっかり感じられる。何よりかなりの音量で聞いていてもICのちいさな放熱器は殆ど発熱しないのだ。

やはりHiFiとして使うには出力段のフィルターを始めとして種々のノイズ対策を加える必要があるが、その分放熱器と電源および電流消費は通常のアンプの数分の1ですむ。放熱板と電源のコストは初期投資で済むが、消費電力はその装置の寿命の間消費されるわけで、その節約分を積分すればかなりの量になるであろう。

ということで、やはり時代はD級アンプなのである。電源アダプターがここ10年でシリーズ型からスイッチング型にとってかわられたように、今後はオーディオアンプもD級にとってかわられるのだろう。我が家でもシリーズ型アダプターは、ネット回線用アナログ電話モデムについていきたものだけである。これは微細なノイズの対策と、アナログ電話機の電流ループのためと思われる。

メリットの大きなD級アンプであるが、しかし他のアナログアンプと同様か、あるはそれ以上に設計や製作には低周波域から高周波域に至るまでの設計製作のノウハウが必要になるのだ。またデータだけでなく聴覚的にアンプの素性を見抜く能力も必要とされるだろう。

電流帰還も種々のノイズ対策があって初めて活かせるシカケである。個人的にはこの安物アンプを常用するよりは、わずかに数百円加えて出力にフィルターが入り出力もさらに大きいユニットを購入されることをおすすめしておきたい。

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テスラはあなたの車庫に収まるか(暴力的加速編)

あるとき、webmasterは某所を遊弋中にきれいなおねえさんに補足された。顔を見るなり”テスラってご存じですか?ご試乗なさいませんか?”

ショールームに連れ込まれ、個人情報を記録され、親切丁寧な説明を受け、いつ試乗されますか?と来た。Webmasterは車は嫌いではないし、テスラにも興味があるが、そこを、彼女はカモ候補として動物的な勘で感じ取ったのだろう。

”テスラのどういう点に興味がありますか?”と彼女が聞くので、webmasterは”車よりイーロン・マスクに興味がある。”と答えた。イーロン・マスクはテスラの会長兼CEOだが、なんと12才で商業ゲームBlasterを開発して販売し、その後Paypalを創業して億万長者になった男である。その答えが彼女の好奇心を刺激したのか、質問の嵐と試乗の強いお勧めに根負けして、午後に試乗という約束になった。

今回の試乗車はモデルSの100Dというモデルで、これは大きめのバッテリー100kWHを搭載して航続距離が594 Kmだという。中間モデルながらご自慢は加速性能であり、0-100km/hは4.3秒、最高速は250km/hであると言う。デザイン自体はオペル-インシグニア風の今どきのありがちなもので、特に特徴もないかわりに威圧的でもなく、よき小市民の車風である。

試乗の相棒は車好きそうな女性で、聞けば最近までは外車スポーツカーのディーラーで試乗を担当していた、という。彼女が空いたところで加速性能をみせてくれたが、助手席のWebmasterがビビッた様子がないことに怪訝な様子であった。

普段大型バイクに乗っていると言うと納得したようだったが、実はテスラ100DはWebmasterのNCより1秒は以上早そうである。内燃機関とは加速の出方が違い、ガスペダルを踏んだ瞬間にガツンと暴力的な加速を始めるのは、テスラの先進的なイメージとは若干の違和感がある。

自動運転のデモもしてくれたが、道路状況が劣悪煩雑な日本ではお勧めできない、と言う。白線が錯綜して一部消えかかっているような交差点では行き先を誤ることもあり、黄色いポール列などは無視するのでぶつかる可能性がある、と言う。自動運転で複雑な交差点を通るときはしっかりステアリングを握る必要があるとのことである。

レクチャー後にさっそくハンドルを握ってみる。その際に垣間見た車体構造やドアヒンジのプレスやロック機構には高級感はあまり無く、内装やカーペットの組み方も米国車よりトヨタ車に似ていて凡庸に見える。

その理由は、テスラの工場はかつてトヨターGM合弁のNUMMIであることと、おそらく技術陣の幾ばくかはNUMMIから引き抜いたからでは無いか。おそらく製造工程にもトヨタ風QCが残っているのだろう。意外なことにステアリングは右だが、これもNUMMIの遺産かもしれない。

それで運転が容易かというと、195cmある車幅が気を使う。同じ車台を使っているレクサスが幅広でもクラウンは180cmに抑えられているように、国内では車幅が180cmを超えたとたんに使い勝手が悪くなる。それ以前に、そもそもあなたの車庫に収まるかどうか一番の問題ではなかろうか。

この車がフェラーリのように目立つデザインなら周囲の車が寄ってこないので問題ないが、凡庸なデザインなので、深く考えないドライバーが近寄ってきて危ないような気がする。個人的にはこういう車は危険色として目立つ赤か黄色に塗ってもらった方が周囲にとっても平和だと思う。

着座位置やステアリングを調節すると、床下に電池があるのに着座位置が低いのは意外であった。薄く並べられてた電池と、それを側方衝突から守る骨格が195cmもの車幅になる理由のようである。

さて、じわっととガスペダルを踏んで運転する分にはプリウスと同様な運転感覚である。しかし、ガバッと踏んで姿勢変化が少ないまま加速する様子はインプレッサなどのAWDに似ているものの、内燃機関のやや間があって吹き上がるのと違い、テスラはいきなりドカンと加速するのである。

個人的には、内燃機関のように若干程度吹け上がりに間をもたせたほうが扱い易いように思った。

インパネには中央に巨大なパネルがあり、表示や操作はAndroid風であるが、一つ違うのはgoogle風のナビが部分的ながら自動運転に対応していることだ。つまり、案内だけでなく実際に目的地まで連れて行って駐車までしてくれる機能を部分的に実装している点である。ただし、現状では複雑な日本の交通事情では危なくて使えない、とのことであった。

残念なことは、乗り心地が期待はずれだったことである。195cmの全幅と全輪ダブルウィッシュボーンの高度なサスのためにロールは小さいが、路面の凹凸に対する車体の挙動が芳しく無いのである。

通常路ではスプリングやダンパーの初動が渋く、かわりにブッシユがユラユラと変動き続ける。ブッシュにはダンパーが働かかないので収まりが悪く、ヤンキーのシャコタン車のような振動が続く。

その理由は、2トンに近い車重に見合う高いバネ定数と堅いダンパーにしたために、微小ストローク域でサスが動かずブッシュだけが動くのである。250km/hに見合うタイヤと大きなブレーキディスクのために車輪が重いことも変なゆれを増幅しているようだ。

対策としては、スプリングを非線形としての定数を下げることで初動の動きを良くして大きな動きはチェックするのが常道であろう。彼女によると、普段ポルシェに乗っているという客も同じことを言ったそうである。

最大の売りの加速性能は、数字上はGT-Rに僅かに及ばないものの、町中でいきなりガスペダルを踏みつければ、最初の100-200mは間違いなくGT-Rを圧倒できる。GT-Rはクラッチや変速機を守るために変速のエンゲージに暇がかかるからだ。

そうこうするうちに、先行車に追いつくか信号停止にあたるので、その後GT-Rが巻き返すまえに勝てるのである。さらに0-100km/hが2秒台のP100Dであれば、町中ではブガッティ・ヴェイロンも圧倒するであろう。

気の弱いパッセンジャーはチビりそうな加速性が売りながら、狭い日本では195cmの車幅のために実用性に欠け、またデザインが凡庸で押し出しにも欠けるというわけで、製品としてのバランスに難がある感じだ。驚異の加速性能以外は魅力が今ひとつ、というのがWebmasterの印象なのであった。

この車はやはり米国で使うのがベストであろう。車道も駐車場も広い米国であれば車幅は問題ならない。

そして、おとなし目のデザインながら、隣に並んだ派手でけたたましい排気音のエキゾティックカーを発進加速で一蹴し、エキゾティックカーのオーナーを深刻なうつ状態に陥れる、ことを痛快と感じるドライバーにうってつけの車である。おとなしい外観と暴力的な加速という、ジキルとハイド的な車なのである

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特別企画普及型D級ICアンプで山本式電流帰還!!(理論編)

先日久しぶりにパーツ店に寄ったら、電流帰還式アンプなるものが売っていた。僭越ながら、電流帰還式アンプと言えば山本式というのが世間の定番ではなかろうか?

調べると原理は山本式電流帰還アンプと同じだが、電流計測用抵抗がアンプとスピーカーのホット側に位置しており、この抵抗のホット側から初段OPアンプに負帰還、抵抗のコールド側から正帰還がかかっていた。この回路だとヘッドホンなどのように3線式で接地が共通のものに使えるメリットがある。

トピックにしなかったが、OPアンプを付加して電流計測抵抗をアンプのホット側に持って来たものも試作したことがある。しかしただでさえノイジーなモノリシックアンプが付加したOPアンプのためさらにノイジーになり、ヘッドホンアンプとしてはボツにせざるをえなかった。個人的にはヘッドホンは振動板が小さく高い周波数まで分割振動せずに均一な出力があるので、電流帰還にする必要な乏しいと思っている。

件のアンプはOPアンプとディスクリートTrで組まれているのはノイズ対策だろう。そのアンプの設計者とはコンタクトがあり、山本式電流帰還アンプと彼の電流帰還式アンプのそれぞれの独自性をお互いに確認していている。

しかしながら、ほぐした電線一本(あるいは抵抗一本)しか要さない山本式電流帰還アンプの回路はシンプルで究極的に美しい。まるで小川のせせらぎを心地よく電子が流れる設計なのである

巷ではD級アンプが猛威を振るっている。通販では10W x 2(PAM8610)の完成基板がボリューム、端子類込みで400円で売っていた。組込用として出力のインダクタは省略されているが、それにしてもものすごいコスパだ。さらにPAM8403(3w x 2)で端子類が無いものはボリューム付で200円だという。ただしあまりに安価なのでハンダ付けや不良部品のハズレ品も多いという。中華料理店のFORTUNE COOKIEのようなものか。

D級アンプはパルスのON-OFF動作だけなので電力ロスが少なく、発熱も少ないので放熱板も極小でよい。さらにBTL構成とすれば出力コンデンサーも不要となる。注文してみると、しばらくして小さな包が届いたが、封を解いたら4cm角のかわいらしい基板がこぼれ出てきた。

さて、これを山本式電流帰還式アンプに変造し俗界から解脱させるることは可能だろうか?これはちょっとしたチャレンジでもあるし、BTLアンプではさらにチャレンジーかも知れない。しかし、数年間脳内妄想で回路を練った結果、ごく少数のパーツで実現できたのである。

まず電流帰還をかけるには、入出力の位相関係を明らかにする必要がある。現用中のTA2020のD級アンプはかなりの手間暇をかけて改造したので壊したくないので、安価なPAM8610を題材とすることにした。それにPAM8610は入力が差動なので改造しやすいと考えたが、実はトップが差動入力である必要はまったく無いのである。それどころか、トップへの入力が出力と同相であろうが無かろうが構わないのである。

実験ではいきなりICを壊さないように電源を9Vと低めとし、入力に正弦波1KHz200mVp-pを加え出力を観察してみた。

画像は40年前の岩通のシンクロss-5100である。棚から出して電源を入れたところ、左右の掃引幅が半分しか出なかった。1分程たってシンクロの後ろからジーと言う音ともに煙がモクモクと出てきたやばい!、あわてて電源オフ!!だがしかし、こいつがお釈迦なら液晶のオシロを買えるチャンス?

カバーを開けてみたが特に焼損した部分が見当たらない。掃除機で綿埃を吸って再度電源を入れた所、何事もなかったかのように通常の表示となった。おそらく綿埃が湿気によるショートが焼き切れて正常な高圧が出るようになったのだろう。これで液晶のオシロを買う口実が無くなってしまった。なぜかトリガーがかからない(スイッチの接触不良か?)ので掃引はフリーランで撮影した。岩通の登録商標的にはシンクロからオシロに成り下がったのだ(年寄りしか解らないと思うが)。

下が入力で200mv/divなので約300mVp-pというところ。上がBTLの+側の出力で2V/divなので約3Vp-pというところ。電圧ゲインは20倍位か。BTLではこれで2W以上出ている勘定である。どうやらPWM変換では問題になるほどの位相の遅れは無い模様で行けそうである。

片チャン(R)は口径8cmのスピーカー、(L)は4オームの金属被膜2Wとした。L側の抵抗も触れないくらい熱くなっていて、このかわいい放熱板を乗せた小さなキャラメルのようなICが6BM8pp x2 以上(年がバレる)の出力を発揮するのはちょっとした驚きである。

出力の波形は非常に妙だが、スピーカーからはちゃんと正弦波の音が出ている。どこか接続に問題があるのか?しかし確かに正弦波の音がするが不思議ではある。

これがインダクタを経る前のD級アンプの出力なのだ。正弦波の上側では出力のパルスの幅が広くなり濃く見えている。このヘンテコな信号がインダクタを経由するか、あるいはスピーカーにつなぐと、パルス列が積分されて正弦波となるのだ。

ところでシンクロの波形が異常に汚い。それはオシロがボケたのではなく、パルスがバラックなセットアップの随所に乗っているからである。3Vp-pで250KHzのパルスx4個分の放射は強力で、インピーダンスマッチングして立派なアンテナをつなげば北海道まで飛ぶかも知れない。最高のコスパを誇る安物D級アンプであっても、実用に供するにはある程度のノイズ対策は必要で、そうしないとんとしないと得体のしれない歪やノイズが載る。

老婆心ながらD級アンプの原理を説明しておきたい。D級アンプはデジタルアンプとも言われるが、要するに電圧変化を一定の高さのパルスの幅(PWM pulse-width modulation ))あるいは密度(PDM pulse-density modulation )に変換して増幅し、最後に積分(ハイカット)するものである。

パルスへの変換は入力をDAコンバーターに入れて演算させてもいいのだが、PWMに関しては適当な三角波と信号をコンパレーター(比較器)に入力することで、簡単にパルスの幅に変換できる。

数式にすると複雑だが絵なら納得しやすい。正弦波と三角波をコンパレーターに入力するが、正弦波が三角波より大きい部分を赤く塗ってある。コンパレーターの出力は三角波より信号が大きい間はHighとなり、小さい間はlowとなることで、パルス列に変換される。三角波の周波数は入力より十分に高い必要があるが、変動さえなければどんな周波数でも可である。

多くのICでは三角波の周波数はAM放送に重ならないように選ばれているが、高調波はAM放送帯に入るのでビートを生じる時は微妙にずらせるようになっていることが多い。

さて、電流帰還変造の詳細は実践編で述べることにして、今回試作(バラックとも言う)した山本式D級電流帰還アンプの性能を示しておきたい。このちっぽけなバラックが超弩級高級アンプを凌駕する驚異の過渡特性を発揮するのである。入力はホワイトノイズである。

上段が通常の電圧帰還アンプの出力の周波数特性だが、当然ながら20-18KHzの範囲でほぼフラットである。しかし1KHz方形波入力に対する出力電圧の波形は立ち上がりが遅く、ピークにリンギングとノイズが乗っていてブレが大きい。ようするに電圧帰還はスピーカーのようなたちが悪い負荷をまともに制御できていないのである。

電流帰還アンプの出力の周波数特性では、スピーカーのfoである120kHzに10dB程度のピークがあり、foでのインピーダンス上昇にマッチして出力電圧が上昇している。foのピーク幅が狭く感じるかもしれないが、ホワイトノイズでのfo周辺のインピーダンス変化は周波数スイープの時より狭く見える。これはfoのQoは低く、駆動条件で変動し、またスイープに対してヒステリシスを持って変化するからだ。僅かにハイ上がりに見えるのは高域のインピーダンス上昇に対応するものだろう。

スピーカーのホット側の電圧波形は立ち上がりが早くピークも安定し、方形波入力に近い波形になっている。バラックなアンプから盛大にパルスが舞っている環境でも出力電圧は実にクリーンである。

これは電流帰還系は電圧帰還系よりインピーダンスが低く外乱ノイズに強いからだろう。また暴れん坊のスピーカーが帰還内に入るので確実に制御されるからである。一方電圧帰還ではスピーカーに流れる電流に関してアンプはまったく制御能力を持たない。

電圧帰還ではスピーカーは勝手に振舞っていて、まるで凧のようである。多くのオーディオマニアは、HVやEVが当たり前に走っている時代に、依然として得体の知れないスピーカーを凧のごとく揚げて音質を云々しているようなものなのである。実に哀れでは無いか。

今回の変造ではアンプに内蔵されている電圧帰還に電流帰還を5dB程度追加しただけだが、確実に電流帰還の効果が現れている。特に、周波数特性の変化以上にクリーンな出力波形が印象的である。口径8cmのスピーカーでも、聴感的には高音がきらびやかで金管楽器が麗しく響き、青空がより高くなったような印象がある。

このように、山本式電流帰還はD級アンプでも鉄壁の性能を発揮するのである。ぜひお試しいただきたい。

さて、次回はどうやって市販D級アンプを山本式電流帰還に変造したか、実際のアプローチや調整法を明らかにする。引き続き、いくつかのD級ICについてどのように変造するかのケーススタディーを示したいと考えている。乞うご期待!!。

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AdobeFlashは死んだのか?(スマホでflashをどう扱うか?編)

Webmasterのスマホも少しずつ更新されているが、最近格安で仕入れたのが巷で非常に評判の悪いDignoEである。DignoEを高級版のDignoSと比べるとCPU速度がEが1.2GHzでSが1.4GHzと差があるのはともかく、アウトカメラがEが800万画素の手振れ補正付き、Sが1300万画素の手振れ補正なし、と無理やり差別している(ひょっとして同じモジュールか?)。

問題はSの内部ストレージが16GBなのに比べEは8GBしかない点である。最近のAndroidは肥大化しているので、8GBだとOSと標準的なアプリ群に半分以上食われていて、空きは3GB強しかない。これだと大きなアプリがインストできないだけでなく、OSアップデートにはアプリを一部消さないとできないのは、初心者には致命的だろう。

また、6.0 Marshmallowでありながら、外部SDカードを内部ストレージ化する設定が何故か無効なのも問題である。パソコンからadbで細工して」内部ストレージ化はできるが、素人には荷が重い。しかし2018年1月25日のビルド104.3.2f50から内部ストレージ化が可能になっており、そのための16GBのSDカードがオマケで添付されていた。

しかしこのビルドに到達するには計4回のアップデートが必要で、それには大きなアプリをいくつか消さないとできない

内部ストレージ化していくつかのアプリを移動すれば最低限のメモリーは空くが、1GBを超える巨大ゲームをインストすると早晩不足となる。Android2.2の頃から爪に火を灯してメモリーを節約してきたユーザーには十分使えるが、巨大なゲームをしたい初心者には”使えないスマホ”ではある。

話がかわるが、Webmasterの元には多くのスマホユーザーがトラブルを抱えやってくる。その中で、PCで見ているサイトの機能(動画とか音とか)がスマホで動かないという苦情が多い。これには、chromなら設定を「PC版サイト」に、OperaであればUserAgentを「デスクトップ」とし、サイトに明示的にPC版サイトを表示させることである。

それでも動かない場合は、サイトがAdobeFlashを要求している可能性が高い。GoogleはAndroid4.Xのころからセキュリティに問題があるとしてFlashではなくHtml5を推奨しており、Youtubeでも変換を急いでいる。しかし、古い動画には依然としてFlashベースのものが残っており表示されないことがあるし、PC向けのサイトの大半はまだFlashを使っている。

AdobeのサイトにはAndroid用のFlashが見当たらない、ように見える。しかしAndroid用の代物は深い階層に隠されているので、インストすることは可能だ。Flashにはセキュリティーホールがあるので注意が必要だと言うが、既にHtml5にも多数のセキュリティーホールが見つかっているので、ユーザーが増えれば必ずHtml5のセキュリティーホールをついてくる輩が増えるものである。

手順である。

まずAdobe Flash Player ダウンロードへ行く。そこで「別のコンピューターのFlash Playerが必要な場合」をクリックする

次のページで、「ご使用のオペレーティングシステムまたはブラウザーが表示されない場合は、アーカイブされたFlash Playerのバージョンページを参照してください」をクリックする。

そうすると、Android4.0以降用のver.11.1.115.81もしくはandroid2.x,3.x用の11.1.111.73をダウンロードしてインストできる。スマホでUserAgent設定を「PC版サイト」もしくは「デスクトップ」としてもこのページにアクセスできない場合は、PCでダウンロードしてgoogleドライブ等で移動すればいいだろう。

ただし、ver11.1Xでは当然ながら3Dとかのそれ以降のバージョンの機能が無い。また、Flashを容認するかどうかはAndroidの実装とブラウザーの設計者のポリシーに依存するので、複数のブラウザーを試す必要があるだろう。

ということで、Webmaseterの基に困った顔をしてやってきたユーザーの幾ばくかはこの設定で救われた。ただしセキュリティーの不安もあるので、怪しいサイトには近づけないように、セキュリティーソフトを設定しておくのは必須であろう。

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ガスファンヒーター故障のナゾ(フィルターを掃除しましょう)

家人からガスファンヒーターが動かないとのクレームである。

それを聞いた時に、個人的には例のフレームロッドの問題かと思った。シリコン分が炎センサーの表面に石英(SiO2)として沈着し、導電不良から失火と判断されて停止するエラーはファンヒーターではおなじみである。このサイトでも過去、

始動不良な発電機とファンヒーターのナゾ
新春ファンヒーターお手入れのナゾ
修理が難航した石油ファンヒーターのナゾ・その2 (原因究明編)
修理が難航した石油ファンヒーターのナゾ
九九式石油ファンヒーターの傾向と対策
平成10年型石油ファンヒーターのナゾ(季節遅れ編)
石油ファンヒーター大研究その2(メカニズム編)
石油ファンヒーター大研究その1(費用編)

と、たびたび石油ファンヒーターの問題は取り上げている。しかし個人的に一番のお気に入りは

暖房機器のアキレス腱、フレームロッドの風水クリーンアップ!のナゾ(ファンヒーター不良解決の決定版))

である。以前はフレームロッドの清掃は分解して紙やすりで石英析出物を削り取るという作業であったが、毎回ファンヒーターを分解、清掃、組み立てするのは骨が折れる

骨子は、まずファンヒーターの前面パネルをはずし、バーナー表面にある覗き穴の雲母を折らないように注意深く外す。そこでファンヒーターを動作させ、フレームロッドが灼熱したところで停止させ、フレームロッドに注射器や霧吹きで水分をかける、という方法である。

これでフレームロッドやバーナー表面が急冷される時、石英析出物が金属の熱膨張率の差により粉砕され除去されるのである。ヒントとしては、昔から馬力不足対策として水メタノール噴射が使われているエンジンの燃焼室はピカピカになるという情報である。自動車のエンジンでもヘッドのガスケットが腐食して冷却水が入ったシリンダーだけがピカピカになるのも同じ原理だ。

通常のフレームロッド不良では、最初は着火するもののトロ火になると消火するという症状が出る。しかし今回の故障では始動してすぐに「フィルター清掃」ランプが点いて、電磁バルブが動作してガスが出る音も、点火装置のジーという音もしない。つまり、起動シークエンスで異常が見つかり先に行かない様子である。

メイクは2003年のパナ◯ニック製でであり、15年経過していので制御基板の電解コンの抜けなども考えるので、最初は廃棄も考えた。しかしひとつ引っかかる点があった。

というのは、この製品がやってきて初めての春に裏のフィルターを清掃した際に分解てし内部も清掃したが、フィルターが付いているにもかかわらず金属製ラインフローファンにかなりの綿埃が付着していたことを思い出したからである。

これには理由がある。この製品のファンは気流的にはバーナーの下流にあり、熱風を扱うために金属製である。しかし熱風には燃焼により水蒸気が含まれているので、消火後にファンに水蒸気が凝縮して水分となり綿埃を集めるのである。ひょっとして、これが絡んだ故障ではないか?

いずれにせよ、分解もせずに故障原因を明らかにしないままに廃棄するという行動はWebmasterの辞書には無い

分解してみると、この製品は石油ファンヒーターと設計ポリシーが異なり、むしろガスコンロに近い設計であることが解った。おそらくガス製品と石油製品とは事業部が異なるのだろう。

まず、フレームロッドが無い!! つまり燃焼を直に検知する仕掛けは無いのである。複雑な石油ファンヒーターのバーナーに比べるとガスファンヒーターのバーナーは単純な構造なので、点火装置が長く動いて一旦火がつけば、その後不完全燃焼はあり得ないという考えなのだろう。

その代わりガスコンロにある熱電対らしきものがある。熱電対は温度を感知するので、少々表面が汚染しようが簡単に動作不良にならないので、コンロから給湯器までガス機器では広く使われている。これを一応清掃はしたが大した汚れでは無く、原因としては可能性が低い。熱電対では部屋の酸素濃度が低下して消火に至らない程度の不完全燃焼は感知しない可能性はある。

良く見るとバーナーの上部に何かある。おそらく温度ヒューズだろう。電脳制御の機器ならノイズなどで制御が暴走することもあるし、あるいはリレー電極が固着することもあるだろうが、そんな稀な状況で温度ヒューズは出火を防ぐ最後の砦であり、<b>これだけに過熱制御を頼るようなヘマな設計を◯ナソニックはしないはずだと思った。

例えば安物のティファールの電気ポット(とそのコピー品)でさえ過熱に対して二個のバイメタルと温度ヒューズの三段構えになっている。石油ファンヒーターでも磁石のキューリー点を利用し自動復帰する温度スイッチが付いている場合が多い。

というわけで、故障の原因は制御基板不良であろうと家族に死亡宣告し、蓋を閉じて廃棄の準備をした。

しかし一日たって、そのまさかの温度ヒューズ切れでは無いか?という疑念が湧いてきた。というのはファンを清掃したときにかなりの綿埃が溜まっていたことを思い出したからだ。綿埃により風量が低下しバーナーが過熱して、まさかの温度ヒューズが切れたのでは無い?温度ヒューズは過熱しなくても経年変化による腐食やショックでオープンとなる事はあり得る。

そこで温度ヒューズの導通を確かめると、切れていた。やはりファンの綿埃によるバーナー過熱が原因であろう。温度ヒューズは163度3Wとの印刷があるが、いかにも弱々しく、あるいは経年変化による不良かも知れない。近くのホームセンターに169度の温度ヒューズがあったので交換し、再度ファンヒーターは作動を始めたのである。

確かに綿埃を集め易い金属ファンには問題があるが、すでに15年を経過した製品なので欠陥とは言えない。しかし過熱に対する砦が温度ヒューズだけという設計はパナソ◯ックとしては意外であり、本来は温度スイッチか熱電対が温度ヒューズが飛ぶ前にエラー感知して停止し、異常が自動的に復帰する設計のほうが親切かも知れない。

しかしパ◯ソニックがそうしなかった理由も解るような気がする。まず、設計陣が慣れているであろうガスコンロの設計では過熱という現象想定に無いので、万が一の場合は温度ヒューズだけで良いと考えた可能性がある。

仮に、過熱を復帰可能な温度センサーで検知し消火しても、しばらく冷却するとユーザーは再度使用してしまうだろう。それを繰り返すうちに不完全燃焼で一酸化炭素中毒のリスクもありえる。

とすれば、いわゆる「バカ避け」として一度で温度ヒューズが飛んでサービスを呼んで貰ったほうが安全、と考えた可能性もある。温度ヒューズの動作不良は稀だし、経年変化による故障モードとしてはオープンになるので、どのみち動作停止してサービスを呼んでもらった方が安全という考え方も成り立つのだ。

このファンヒーターは薄くてコンパクトに設計されている。熱風吹き出しの位置は低いほど室内の温度分布に有利なので、ファンをバーナーの上流の上部に持ってきてバーナーを下部に置く設計も考えられるが、筐体上部に熱がこもった場合に樹脂製ファンなら溶けてしまうので、金属製ファンが必要になる。

わざわざコストのかかる金属製ファンを使うなら、バーナーの熱風をファンに当ててもいいだろう。そうすれば全てがコンパクトになる。

しかし作動テストでファンが金属製のため結露して綿埃を集める可能性が見つかったので、背面には身分不相応に立派なフィルターをつけた。これで、よほど使用条件が過酷でないかぎり大丈夫であろう。

それでもファンに綿埃が付いて風量低下した場合は、どうせ温度ヒューズが切れる。そうすると不良は自動的に復帰しないが、むしろそうしてサービスを呼ばせたほうが安全ではないか?一度でも過熱したら二度と使えないようにするほうが安全で親切なのだろう。

個人的には、車並に細い燃料制御が行われている石油ファンヒーターに比べると随所に安易な設計が見られるのは情けないが、それなりにメーカーは理由があってこういう設計にしたのだと想像している。

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サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れ2018のナゾ

Webmasterはご機嫌斜めである。

理由は、欠陥シャワー水栓にお付き合いさせられているからだ。今回またしてもシャワーとカランの切り替え栓が不良となり漏れれてきたのである。

過去のスレッドを見ると、

サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れのナゾ
続サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れのナゾ(部品交換編)

1998年に記載があった。当時おそらく関係者からと思われる人間から”記載を控えてくれないか?”、というメールが来た。”すぐにダメになるような水栓はメーカーの改良を促すために敢えて記載は変えない”、と答えた記憶がある。その関係者に、”記載に何か間違いがあるのか?”と返事したところ、”は問題は無い”との返事を貰っている。

さて、普通の水栓のパッキングはコマと呼ばれる部ついてる。コマは回転するハンドルの先にはまっているが独立した部品になっている。その理由はハンドルをひねったときにコマは回転せずに弁座とは擦れないようになっているのである。つまりコマがハンドルの回転を逃がすのだ。古くからある水コマも単純な構造に見えて実はノウハウの結晶なのだ。

Webmasterがこの家に越してきたのは1992年なので、わずか6年少々で水洗のパッキングは不良になった。ちなみに、となりある風呂に水を入れる水栓は通常は使っていないが(給湯器の自動お湯張りや追い炊きを使うから)、先日漏りだしてパッキングを裏返してまだ使っている。

その水栓が急激に漏り出した理由は、コマが錆びてハンドルと一体となって回転するようになったからだ。そうするとパッキングが弁座と擦れて急速に劣化する。いずれにせよ、そのパッキングは24年持った。コマは錆びを落として少量の真空グレードのシリコングリースを塗って回転しないように対処した。

一方、この切り替え弁はその後は平均6年半毎で不良となり交換しており、何と今回が4個目である。原因は設計が悪いために先端のパッキングが回転して弁座と擦れ摩耗して漏れるのである。1998年に交換した品は若干の改良はされていたが十分で無かったのである。巷には安いサーモ付きシャワー水栓は売っているのだが、いつメーカーが改良するか見定めるために、敢えて水栓自体は変えていないのである。

普通の水栓のパッキングはコマと呼ばれる部品がある。コマは回転するハンドルの先に独立してついているが、その理由はハンドルをひねったときにコマは回転せずに弁座とは擦れないようになっているのである。つまりコマがハンドルの回転を逃がすのである。古くからある水栓も単純に見えてノウハウの結晶なのだ。

多くの水栓のパッキングが早期に摩耗するとすれば、それはハンドルと一緒に回転しながら弁座に当たるからだ。このため、多くの水栓メーカーはパッキングが回転せずに弁座に当たるように、長年改良したのである。

見ると、この水洗も先端のパッキングを完全に回転しないように改良することは可能に見える。コマに凸部を作り、それがケージと噛み合い回転しないようにすればよいのだ。そうすれば日本中のユーザーは怠惰なメーカーのために無用な水漏れに悩むことは無かっただろう

今回は、出てきた支点の社員に苦情を言ってみた。

”わが家のこの水栓はほぼ6年半毎に交換して今回が4回目である。シャワー水洗は台所と違って一日中何度も捻るわけではないのに、たった6年で摩耗するのは設計に問題があるのでは無いか?"

従業員は答えた。

”水質や使い方もあるから。お宅のは福○市の水道ですか?"

”そうだ。こんなにしょっちゅう交換を要するなら、部品は業販価格で売るべきだ。6年毎にだめになって今回4個目だ。”

”それはだめだ。定価でしか売れない。”

というわけで、仕方なく定価で買ってきた。もちろん、ネットでは若干の値引きをして売っているがあえて従業員に苦情を伝えるためにわざわざ営業所に出向いたのである。

このメーカーが改良もせず済ませているので、次回は自分でパッキングを切って製作したいと思う。ハンダつけで凸部を作ってパッキングが回転しないような細工も考えている。

本社に苦情が届いているかどうか解らないが、おそらく通常のユーザーは業者を呼んでパッキングを交換させるが、度々不良になるので諦めて他の製品に付け替えさせるだろう。業者を呼んで4回パッキングを交換させれば、新しいサーモシャワー水洗に交換するより高くつくからである。

いずれにせよ、個人的にはパッキングがダメになる製品はお勧めできない。確かに1998年の水栓には改良の形跡があったのでメーカーは問題を認識しているのだが、その後改良を怠って放置しているのである。

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いき○りステーキの収益性のナゾ

Webmasterはグルメで無い。それは家訓でグルメ行為が禁じられているからだ。しかし友人には本物のグルメが多い。その一食に数万円をかけるような複数のグルメが、いき○りステーキにハマっていると言っていた。グルメに疎いwebmasterもこれは異常事態だと感じた。

なんでも、肉は値段からは信じられないほど柔らかく、それを3kg食してゴールドカードを貰えば、毎回黒烏龍茶がタダになるとか、いろいろな特典があるという。

Webmaseterも早速福岡天神の店舗を訪れた。行列が予想されたのでピークをはずし午後3時に行ったのだが、やはり数名の行列ができていた。15分程度待って入店できたが、最初に肉の量を決めるシステムは興味深かった。肉は値段を考えると柔らかくて食べやすい。

以来通うこと数回、数カ所の店をまわり、お正月までにゴールドカードを獲得することができた。課金は先払いと後払いの店があることから、フランチャイズによって考え方が異なるのだろう。

当初、このビジネスには追従者がすぐ現れるであろうと思った。すでに多くのモールに出店しているが、そのモールの主が自社で類似した店舗を出しているところもあるが数は多くない。

それだけでなく、既存の外食チェーンがフランチャイズとして加入していることが解った。自ら新たにチェーンを立ち上げるよりは、ロイヤルティーを払っても早期に参入してノウハウを吸収したほうがベターという考えなのだろうか

会社は驚くべきペースで成長しているようなので、いったいどのくらい儲かるのか考えてみることにした。

まず、い○なりステーキ本部はFC加入資料として、

開業資金(加入、立地調査、設計監理、保証金、内装工事、厨房工事、電磁調理器、ライスロボ、レジ、秤、開業費、教育研修費)
合計      4482万
ロイヤルティー 3%

売上高月  1800万   2400万     3000万(3パターン)
償却前利益 198万(11%) 324万(13.5%)  462万(15.4%)

だと言う。果たしてこの数字は妥当だろうか?webmasterが独自の取材によって裏をとってみよう。

まず店の規模だが、一番込み合う天神店は29席(椅子席8席)、小倉魚町店は38席(椅子席34席)筑紫野店は席数48席(椅子席36席)、光の森店は43席(椅子席33席)、マリノア店は58席(全席椅子席)であった。住宅地のモールにある店は大型で椅子席が多い。ただし席数があっても従業員の数のため全てが利用されていないようなので、ここでは1店を35席と想定した。

周囲が何を食しているかを観察したところ、日土祝は肉量り売りが多いことから平均客単価を2400円+TAXと想定した。平日の昼食は定量のワイルドステーキが多いことから平均客単位を1600円+TAXと想定した。

客の平均滞在時間は繁華街の立ち食い席が多い店では25分程度、椅子席の多い郊外店では35分程度であることからラフな推定として平均30分と想定した。

営業時間は通常は11時-23時間であるが、空いている時間もあるので、キャパが満たされる確率を土日祝日は営業時間の66%、平日は50%と推定した。このあたりの推定値には根拠が無いが、あくまでベースとしての推定である。

その前提で月商を推定すると、

(2400円x35席x2回/時x8hrx5日+1600円x35席x2回/時x6hrx25日)=2352万/月

ラフな推定ではあるが、FC本部の資料の月商2400万のケースに近いので、意外や妥当な推定なのだろう。

次に、他の外食チェーンの月商と償却前利益を比較してみる。各FC本部がモデル店舗として提供している数字を拾うと、

モ○バーガー  月商700万、営業利益12%(84万円)ロイヤリティ不明
ウェン○ィーズ 月商1000万、営業利益12%(125万円)ロイヤリティ売上の4%

FC本部の資料によると、○きなりステーキのロイヤルティーは3%であるという。外食産業では通常4%程度と言われているので、ロイヤルティーは低めである反面、月商や利益は3倍近いので、商売としてはかなり旨味があるようだ。

もちろん、立ち上げは当然ながら別途必要で、開業資金として場所にもよるが、モール内店舗の場合は2500万程度、ロードサイド店の場合は5000万前後はかかるであろう。

基本的に事業を立ち上げるとすれば、初期投資を何年で回収できるかが目安となる。アパート経営などの不動産などでは回収に10-15年を要するのが普通である。

業界の一般的な数字として、FCとして営業の全てを全て本部にお任せするとして、商売がうまくいった場合、出資者は開業資金を3−8年で回収できるモデルのようである。不動産に比べると回収は速いが、それは商売がうまくいかないリスクがあるからである。

一方、FC本部の利益としては、立ち上げ費用の一部の他に、毎月ロイヤリティーと店が仕入れる原材料からの利益もある。通常、原材料費は40%-45%であり、その10-15%とロイヤリティーと合わせてFC本部は月商の約10%の利益、というのが相場らしい。

ただし、とある外食産業アドバイザーは、いき○りステーキの材料費率は業界水準よりかなり高いと言っていた。実際、FC本部の資料によれば、材料費は55%に達するという。一方、調理器具や什器類の経費はそこいらのハンバーグ屋とあまり変わらないので、客単価が高いことから高い材料費の影響はかなり薄められているのだろう。

つまり、材料費が高くても、その10%がFC本部の利益とすれば、ロイヤルティーが3%と低くてもFC本部にはやはり10%程度の利益があると考えられる。

少なくとも、複数の既存の外食チェーンがいき○りステーキにFCとしてに加入しているところから、店の利益は通常の外食チェーンより厚いのであろう。やはり、高い客単価と回転がカギなのである。

以上の推定につぐ推定から、いき○りステーキの1店舗(中型店)の年商は3億弱、FC出資者の利潤はその13.5%で、開業資金の回収は3−4年、FC本部の収入は約10%ではないか、という根拠があやしい数字が出来上がった。

ただし、このまま順当に事業が拡大するかどうかは解らない。というのは、他の外食チェーンも指を加えて見ているわけではないからだ。

比較的高価格であっても、十分量の肉を出し、客が回転すれば適度な値段で利潤が出る。客も肉でお腹がいっぱいになれれば若干高くてもリピートしてくる。その際、店で座ってゆっくりでなくてもかまわない、という公式が明らかになったからである。

つまり、ステーキ安売り外食はブルーオーシャンでは無く、レッドオーシャンになったのだ。い○なりステーキの商売の要素を取り入れた同業他社がパイを奪い合うことになる

また、高級ステーキ店は今までA4A5等級のサシが入った黒毛和牛を高く提供してきた。しかし、サシ入りがベストであるとはWebmasterは思わないし、おそらく多くの人はそんな肉を欲していない。適当な品質の肉をうまく焼けば十分おいしく提供できる、ということも公知となったのである。とすれば、高級ステーキ店も目線を下に向けて質より量で攻めてくる可能性もある

というわけで、一つの都道府県に数店舗になった時点で商売の伸びは確実に鈍化するであろう。おそらく1−2年のスパンでそうなると思われる。

しかしながら、そうなったときにはより幅広い店でおいしい肉を安く、たくさん食えるようになっているので、消費者にとって悪い話では無いと思う

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ドリップバッグでアロマの高いコーヒーの作り方のナゾ(失敗編)

今回は、

   □ペーパードリップでアロマの高いコーヒーの作り方のナゾ

の続編である。皆様の中にはこうおっしゃるい方もおられるかも知れない。

「解った解った。ペーパーを十分湯通しすればいいだね。しかしオレはドリッパーをセットするのが面倒くさいので、普段はドリップバックを使っているんだが、その時はどうするんだ?

Webmasterもそのご意見は良く理解できる。巷にはドリップバッグがあふれているし、相当高級なコーヒー豆店でさえ自慢の豆をドリップバッグに詰めたものを売っている。

さて前回の結果は、十分に湯通ししないと、乾いたペーパーが油分と最初に出てくるおいしい部分を吸ってしまうということである。しかしドリップバッグだと、ペーパーだけ湯通しすることができないではないか?

しばし熟考して次のような実験を行ってみた。結果は後述するが、若干予想とは異なる結果になった。

まず湯音は92度とした。外気温が20度なのでコップもお湯で温めておいた。そして、左側にはお湯を満たしてバッグを開封せずにそのまま漬けて、右は通常のようにセットして淹れた。左側ではバッグのペーパー材が最初にお湯に触れるので、コーヒー豆の油分や抽出物がロスしにくいのではないか、というのが当初の目論見であった。

通常、コーヒーバッグの豆はレギュラーコーヒーの豆より品質が落ちる。そこで少しでも油分が多く出るように、我が家に存在するコーヒーバッグのなかで、「標高4500メートル以上のジャマイカブルーマウンテンエリアの中でも特に厳選されたつぶよりの豆だけをローストした」と称するものを使った。webmasterはメーカーの説明を100%鵜呑みにするほどナイーブでは無いが、安物のバッグよりは油分は多いようであった。

右側はおおむね1分で抽出が終わったが、左側は漬けたままなので薄いままである。少々揺らしても依然として薄いので4分間放置し、その後5回左右に揺すり5回上下させたところほぼ同じ濃度となったのでバッグを引き上げた。

さて照明にかざしてみて表面に浮いた油分に差があるだろうか?

油分を強調するために画像処理を施してあるが、「うーん、あんまり違わないなあ」

左は揺れ動かしたので模様がついているが、しばらく放置してもペーパー度立派の時のような大差は無い印象だった。匂いをかいでみても大差無い。あるいは予め商用のコーヒーの香料で香りがつけてあるのかも知れない。

原因としては、通常のドリッパー用のペーパーより豆の量あたりのペーパー材の面積が圧倒的に少ないことがある。そして少ない面積で透過させ粉で目詰りしにくいように透過性の高いペーパーが使われているのだろう。

ありていに言えば、今回の実験は失敗ということだ。

一つの収穫は、ティーバッグのような杜撰な淹れ方をしても、時間をかければそれなりにコーヒーは抽出できるという事だ。

我々はすぐ、サイホン、ネルドリップ、ペーパードリップ、フレンチプレスなさまざまな道具を駆使して然るべき儀式をもって淹れるが、コーヒー自体は豆の質、焙煎方法、そしてお湯の温度と抽出時間でかなりの部分が決まっていて、その他の要素は単なる儀式に過ぎないのかも知れない。

然るべき茶室で儀式に則って淹れた薄茶が、台所でポットの湯で淹れたものとどれほど違うのかはwebmasterは知らない。しかし儀式に凝るのは人類の人類たる所以であり、クリスマスも正月も七五三も冠婚葬祭すべてが儀式を行ってけじめをつける行為が一定の価値を持つのである

あーあー、高いコーヒーバッグを一つ無駄にしてしまったと思いながらすすってみると、左側のコーヒーは甘いのであった。あれ、と思って右側を飲むとやはりコーヒー特有の苦味がある。再度左側をすすると、やはり明らかに甘い

考えるに、やはり豆に触れるお湯の温度と抽出時間の積分値が関係するものと思われる。予め温めていたとは言え、カップの湯温はどんどん低くなり、またお湯はよりゆっくり粉の中に浸透して、結果的に低温で長い抽出となる。

一方、右のカップの豆には常に新しい92度のお湯が注ぎ足されるので、高い温度のために苦味が出てきて、それが豆の中を通る間に一部は吸収されるもののある程度出てきてしまう。もちろん、ある程度の苦味もコーヒーの重要な要素と言えないこともない。

今回のもう一つの収穫は、左のような杜撰な淹れ方でも、時間をかければ甘いコーヒーが出来るということだ。それは煎茶の玉露の淹れ方とも共通するものだろう。単に甘いコーヒーを飲みたいなら、そもそもドリップなんて儀式は不要なのかも知れない。試しに湯温を95度に上げると、若干の苦味が味わえるようになる。

缶コーヒーのメーカーでは、お湯に豆を直接投入して抽出し濾過する「ボイル」という手法で大量のコーヒーを作っている。下の動画を見て欲しい。

これでも湯温と抽出時間さえ注意すればそれなりに美味しいコーヒーができる。注ぎ方にいろいろな難しい条件が加わる神経質な円錐形の道具と紙を使うよりはよっぽど安定して抽出できるのだ。

コーヒーには若干の苦味や雑味が必要と考える方は、右のようにきちんと淹れるべきであるが、時間が無い場合はドブ漬けで放置してもそれなりに楽しめるということである

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Webmasterの邪馬台国考のナゾ(その2卑弥呼の墓はどこか祇園山古墳編)

以前、

   □Webmasterの邪馬台国考のナゾ

なるトピックを書いた。その骨子は邪馬台国は北九州(おそらく筑後平野)にあり、東遷し寒冷化という気候変動に苦しむ近畿の倭人国家を侵略し、その後急速に同化して大和朝廷が成立した、という説である。

別に東遷説は珍しいものではなく、小説や漫画では大半がこの説をとっているが、東遷の原因を寒冷化という気候変動に求めた点がユニークで新しいと思っている。

ただしwebmasterのなかでは、伊都国の平原遺跡から出土し「八咫の鏡」との関連が問題になる直径46cmの大型内行花文鏡及び大量の装飾品と邪馬台国の関係が整理できていなかった

平原遺跡は鏡40面と数千点に及ぶ装飾品(そのすべてが国宝指定)から解るように、太陽信仰を司る女王であった可能性が高い。しかも三国志魏志倭人伝にある卑弥呼は「卑彌呼 事鬼道 能惑衆」とあるようにシャーマンでもあった。

このことから膨大な副葬品が出土した平原遺跡が卑弥呼の墓であるとする研究者もいるが、平原遺跡は「卑彌呼以死 大作家 徑百餘歩 徇葬者奴婢百餘人 」の径が百歩(多くの説では約30m)の墓としては明らかに小さすぎる。

というわけで、某月某日、久留米近傍で卑弥呼の墓とする説がある祇園山古墳を訪問した。

古墳は九州道で久留米インターから熊本方面に向かう左カーブを描く坂の途中にある。古墳に行くには久留米インターを降りて車で数分の距離であり、高速道路からも一瞬古墳とその立て看板を見ることができる(下図)。祇園山古墳はなぜかwikiもなく有名とは言いかねる古墳だが、九州道が作られるときに各方面からの働きかけで破壊を免れた古墳である。

古墳は方墳で、その一片は約24m、対角線は33m、高さは6mで二重の石積みで囲まれたていて、その下部は円墳となっている(下図参照)、小高い丘の上にあるので巨大では無いもののかなり目立つ古墳である。また周辺から甕棺墓3基、石蓋土壙墓32基、箱式石棺7基、竪穴式石室13基、不明7基などが確認されており、魏志倭人伝の百余人の殉葬という記載とも一致する。

石室が古墳の頂点にあり古墳時代の主流と様式が異なるなど、年代的にも邪馬台国の時期と一致する。北北東から南南西に向いた石室には木槨がなく、魏志倭人伝にある「其死有棺無槨封土作冢」と一致し、卑弥呼の墓として規模様式ともに矛盾が無い。周辺の甕棺墓から出土した画文帯神獣鏡片には諸説があるが石室から出土したものではなく、祇園山古墳が魏志倭人伝で描写された卑弥呼の墓と異なる材料は事実上無いのだ。

ただし、小賢しい議論は全て忘れて、まずご自分で一度古墳の頂点に立って周囲を見渡してみるべきだろう。立地を見ればこの古墳が卑弥呼の墓であってもおかしくないと解るであろう。

見ると、山が一番低い所が太宰府でその先は博多(奴国)がある。中央の一番高い所が背振山であり、その麓には吉野ヶ里遺跡が、その向こうには糸島がある。ここからは筑後平野を西は大牟田付近まで、東は朝倉付近まで見渡すことができ、そして石棺は広大な平野と平行して置かれている

写真(右上)では九州道から見える祇園山古墳を示している。国家事業である高速道路がこの古墳を避けるために曲げられていることが良くわかるだろう。関係者の努力によって旧道路公団にそれだけの配慮をさせるに足る何らかのパワーがこの古墳にある、ということだ。

次に地図を見て欲しい。三角形を繋げて蝶形をしたのが筑後平野である。弥生時代には海が内陸まであったので、南西側の三角形はこれより小さく、まさに左右対称な蝶形をしていただろう。

祇園山古墳は蝶形の付け根の高良山から北西に突出した丘の上にあり、筑後平野のほぼ全てを俯瞰することができる。この地図を見たら、この場所以外にこれほどの眺望をもった場所が無いということがわかる。その立地こそがこの古墳が卑弥呼の墓と考える一番の理由であり、一度ご自分の目で見れば納得が行くのではないか

もしあなたが王なら、墳墓は領地の中心で領地の全てが見える位置を選ぶのでは無いか?また自分の出身地をその眺望の中央に置くのではないか?

さすれば祇園山古墳は、立地からして真に筑後平野の覇者が祀られていたことは間違いないし、時代的には卑弥呼の墓である可能性が高い。石室は古墳の頂点にあり盗掘のために副葬品は失われているが、おそらく平原遺跡に劣らない豪華なものが副葬されていたであろう。

小説家松本清張は卑弥呼とは日向(ひむか)であるとする。伊都国に向かう峠は日向峠であり、卑弥呼は伊都国出身の可能性が高い。例の平原遺跡の石棺と2本の柱は日向峠の方向を向いていた。祇園山古墳周囲から出た1号甕棺は副葬品から卑弥呼に仕えていた巫女のものと考えられているが、その甕棺は伊都国の様式である。

さらに、「復立卑彌呼宗女壹與」とある卑弥呼の後継者の壹與は「ゐ(い)と」と読む説がある。卑弥呼の宗女とあるので壹與も卑弥呼と同じ血筋で伊都国出身だったのだろう

少なくとも卑弥呼が魏に使いを送り、また壹與が晋に使いを送る間に邪馬台国の位置が変化したという記述は無いので、邪馬台国が東遷するとすれば壹與の治世の後半以降のであろう。その後は空白の150年が続くので日本にも中国にも記録が無いが、好太王碑文によれば4世紀末から5世紀にかけて日本は朝鮮半島で活発に活動していたことがわかっている。

以上のことから、Webmasterは祇園山古墳こそが卑弥呼の墓であると考える。それは魏志倭人伝の記述と矛盾する点が無く、古墳の頂点からは筑後平野全体を俯瞰でき、伊都国は眺望の中央の方角にある。祇園山古墳にも平原遺跡に匹敵する豪華な副葬品があったはずだが、古墳の頂点に石室が置かれたために盗掘にあった。

そして、伊都国の平原遺跡は壹與の墓と考える。おそらく壹與の治世の後期には邪馬台国は近畿に東遷したと考えるが、老齢となった壹與は北九州に留まり、最後は出身地の伊都国に葬られたとwebmasterは考える。そうすれば、伊都国の平原遺跡が祇園山古墳と同じ方墳なのも説明がつく。

そして墳墓は盗掘を避けたために、出土品すべてが国宝に指定されるほど豪華な副葬品があるにもかかわらず、小ぶりのものとしたのであろう。その作戦は見事成功し、20世紀になるまで5枚もの大型内行花文鏡をはじめとした部大な副葬品が盗掘されずに残ったのであろう。

そして、平原遺跡から出土したひときわ大きい大型内行花文鏡、剣、曲玉と同じ起源のものが三種の神器として近畿に遷り、天皇家に伝わったとすれば、すべてが矛盾無く説明できると考えるのだが、いかがであろうか。

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