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●風水別館 Annex version 2019

過熱で落ちる除湿器変造エアコンの鍛錬のナソ(電流センサー封印編)
キャンピングカー用変造エアコンのバリスターの恐怖のナゾ
22年選手キャンピングカーの長期性能維持計画のナゾ(重点ポイント編)
キャンピングカーの冷房のナゾ(TAD-22と変造CV-U100C-W編)
故障した特殊冷蔵庫の中華製コントローラーによる復活のナゾ
画期的!山本式ワイパーブレードセーバー(PATpend)のナゾ

キャンピングカーのマルチルームを温水シャワー仕様にする編
キャンピングカーの名義変更編(費用は400円+ナンバー代8200円編)
出番の減ったプリウス4回目の車検のナゾ
うるさい車内インバーターを静かにする編
キャンピングカーを考える(楽しい候補えらび編


過熱で落ちる除湿器変造エアコンの鍛錬のナソ(電流センサー封印編)

除湿器CV-U100C変造エアコンのトラブルが一通り解決し、サーモスタットも設置したので報告したい。

コンプレッサー過熱で落ちる制御をどうするか?

以前、

キャンピングカーの冷房のナゾ(TAD-22と変造CV-U100C-W編)

に書いたように変造エアコンに吸排気のダクトをつけた5月時点では問題なかったが、7月になって気温が上がると10-20分で止まりルーバーランプが点滅するようになった。取説ではルーバーランプ点滅で止まった場合は40分放置後に再度電源をいれろ、とある。

コンプレッサーに触れるとかなり熱いので、コンプレッサー自身か周囲のサーミスタが過熱を検知して止まったのだろう。

ダクトが過熱の原因かと考えてはずしてみたが、やはり気温が高いと20分ほどで停止する。もともと夏季使えない代物で、だからこそ中古にもかかわらず内部に綿ホコリが皆無だったのである。

制御を調べると、コンプレッサーの過熱でオーバーロードリレーが作動して停止すると、その電流変化をCPUが感知して制御が落ちる設計である。とすれば、今後コンプレッサー配線にサーモスタットを割り込ませても接点が開いた時点で制御が落ちることになる。実に困った設計だ。

ネットで除湿器の回路を検索すると、どの社のどの製品もコンプレッサーの保護はオーバーロードリレーのみであることがわかった。これでも、コンプレッサーが冷えてオーバーロードリレーが復帰し除湿が続くので、ユーザーは特に意識することなく水タンクが満水になるまで使えるのだ。

しかし、今回の機器は過熱しやすいだけでなく、一度でもオーバーロードリレーが作動すれば制御が止まるという二重に困った設計である。その解決には二つの方法が考えられる。

1.本体のECUをまったく使わずに回路を新設する。これは、

故障した特殊冷蔵庫の中華製コントローラーによる復活のナゾ

と同じ手法で、昔のクーラーと同じように、電源スイッチ、送風強弱切り替え、温度調節のみに変造する方法である。送風は室内用ファンとコンデンサー用ファンをAC100Vに対して直列または並列の2段切り替えとし、サーモスタットでコンプレッサーを制御して満水となればリードリレーで電源を切る設計だ。

エバポの氷結感知サーミスタの処理は行わないが、昔のクーラーにはそもそもサーミスターは無かった。

2.現存のコンプレッサーの電流センサーを無効化し、オーバーロードリレーが切れても制御が持続するようにする

この方法は今のCPUのまま、電流センサーだけに細工すればいいが、どのような処理をやっているか回路解析が厄介である。シャープはメカトロは下手だが電子回路はプロなので、とんでもない変態な制御になっているかも知れない。

制御基板を見ると、コンプレッサーの電流がトランスの一次側を経由し、その二次側にダイオードとケミコンが見えた。とすれば二次側を整流した電圧でCPUを制御しているのでは無いか?ケミコンの電圧がコンプレッサー動作時が0.9V、停止時が0Vであり、このあたりが怪しい

パーツとパターンを解析し想定回路を作成した。汚い図だがWebmasterが常用する雑な思考過程が解るだろう。

回路はトランス二次側の交流をダイオードで整流するが、CPUに直結しているのでAC100Vにサージが入っても5V以上にならないようにクランプ用のダイオードが入っている。電圧を調節しケミコンで適当な時定数で平滑して、コンプレッサー動作時に0.9Vの信号をCPUに入力するシカケである。

とすれば、5Vクランプ用ダイオードに並列に10KΩを入れると、コンプレッサー動作に関係なく常にCPUには約1Vが加わることで、電流検知を回避する作戦である。それは当初図中52kΩを5.2kΩ、100kΩなのを10kΩと読み間違いしていたからだ。

抵抗を付加するとケミコン電圧が4Vもあり、10kΩを100kΩに変更したところ0.9Vの出力となり、コンプレッサーの動作中に配線をはずしても制御は落ちなかった。これで電流センサー無効化が達成されたのである。なおコンプレッサーリレーコイル巻き線ホット側から後述するファンへ配線してある。

これでオーバーロードリレーが動作しても変造クーラーは作動を続け、コンプレッサーの温度が下がりオーバーロードリレーが復帰すれば再度冷房が続くことになるが、頻繁にコンプレッサーが止まると冷房能力が下がるので何らかの冷却対策が必要である。

冷房サイクルを解析すると、配管の断熱処理の様子が変である。通常はコンプレッサー出力配管がもっとも熱くなるので断熱処理される一方、コンプレッサー入力配管は裸なのが普通だ。

ところがこの機械では、コンプレッサー出力の配管が裸で長くとぐろを巻いている一方、コンプレッサー入力配管が厳重に断熱されているなど断熱処理が逆なのだ。なにかシャープは勘違いしているのか?

いやわざとそうなっている。おそらくコンプレッサーが過熱で頻繁に止まる問題をシャープは意識していて、出力配管を長くとぐろを巻かせて露出させることでコンプレッサー冷却の一助としたように見える。

またエバポもコンデンサも裏蓋との間に隙間あり、筐体内の空気をエバポやコンデンサーに吸わせることで換気してコンプレッサー冷却を助けているようである。

Webmasterはこの手の高等戦術を見た経験があったので、エバポやコンデンサー周囲の隙間をシールせず様子を見たのである。

しかし気温が上がればそれらの対策では不足しコンプレッサーが過熱する。その理由はコンプレッサーが筐体の隅の換気が悪いところにあるからだ。

とすればコンプレッサーを強制的に空冷すれば良いが、無用な断熱材が巻かれた配管類が混みあってファンを設置するスペースが厳しい。

そこで低圧配管の断熱材を振動を抑える以外除去した上でファンのスペースに合わせて変形させた。コンプレッサー入力のアキュムレーター(コンプレッサー左)もやさしく奥に押して移動させた。これでパソコン用12Vの8cm角ファンを押し込むスペースができた。

ファンの電源は、コンプレッサーリレーの巻き線ホット側からとった。これでコンプレッサー動作時にファンが作動するし、オーバーロードリレーやサーモスタットでコンプレッサーが停止している間も作動してコンプレッサーを冷やしてくれる。

ファンは1.5Wほどの電流を消費するが、冷風/除湿ダンパーおよび上下、左右ルーバー駆動用ステップモーター合計3個の配線をはずしたので、電流容量は不足しないだろう。さらに、電源を入れる度のルーバーの無用なイニシャライズ動作も無くなり好都合である。ルーバーは手動でセットするのが一番確実で早い。

コンプレッサーの底面付近にもドリルで孔を開けて空気の抜けを良くした。また前面の水タンクとの隔壁にも孔を開けた。ただしコンデンサーやエバポの隙間からエアを吸われる事を考えて、全般的にコンプレッサー周囲が換気されるように工夫した。

サーモスタットを設置する

1KWの能力は標準的な車載エアコンの半分弱しかないので、炎天下では連続動作となり、サーモスタットはそもそも不要かも知れない。しかし夜間は能力が余るので温度調節と電力節約のためにサーモスタットがあった方がいいだろう。

そこで、冷蔵庫修理時に入手しておいた機械式サーモスタットを設置した。問題はサーモスタットと感熱チューブをどこに設置するかである。チューブはエバポからわずかに浮かして設置するがスペースが無い。

そこで、感熱チューブもサーモスタットも裏蓋にタイラップで固定し、配線はメンテ時にコネクターではずせるようにした。サーモスタット付裏蓋をはずしてもコンプレッサーは直結できるようにコネクタを配置している、

感熱チューブの位置が理想的なのでサーモスタットの動作は良好である。温度目盛りはアバウトだが実測29度でON、27度でOFFとなるように印を付けてあり、通常はこの位置固定で問題ないだろう。

設置状況だが、クーラーが後通路のスペースを食うので、マルチスペースの扉ははずしてカーテンとしている。ダクトのために後ろの窓にポリエチレンカーペットを二枚重ねに接着し孔をあけ周囲にスポンジを貼った蓋をはめ込んであり、取り外しも簡単である。廃熱ダクトには断熱のためプチプチを二重に巻いてある。

以上が備忘録ではあるが、同じように除湿器を改造して変造クーラーを作成する場合の参考になればと思てっている。

と言うわけで、我が家のキャンピングカーも1kwながらクーラー、トイレ、温水シャワーと最新のキャンピングカーに匹敵?する装備となり、いろいろ苦労したかいがあったというものだ。というわけで、ぜひ皆様も変造エアコンで炎天下でも快適なキャンピングカー生活をエンジョイしていただきたい。

老婆心コーナー 除湿器のチョイスについて

1.コンデンサー冷却空気入り口とエバポ冷却用空気入り口が独立していること。
2.コンデンサー暖気出口とエバポ冷気出口が独立していること。

が大事である。最初から除湿と冷気の切り替えがついているものが改造しやすい。

コンデンサーの熱風をダクトに排出する経路は厳重にシールするが、エバポとコンデンサーの空気入り口は筐体の空気を吸い込むように考慮すべきである。夏季の安定動作にはコンプレッサー冷却のための空気孔や冷却ファン設置が効果的である。webmasterと同じ製品が入手できれば、上記の記載により改造は容易であろう。


キャンピングカー用変造エアコンのバリスターの恐怖のナゾ

シャープの除湿冷風器CV-U100C-Wを1kw級キャンピングカー用エアコンに変造する作業は続いていて、キャビンを炎天下でも死なない程度、また夜間であれば十分快適に保てる目算である。

もちろん手当てしてある2.2kw級のトヨトミTAD-22でもいいが、図体がでかく置く場所が助手席後部に限られること、電力消費が670Wと大きい点が難点である。

JB470はサブバッテリー2台の12V210Ahに、エンジン用のバッテリーのお古を追加することで、おおむね300Ah、電力にして3.6kwhの能力がある。しかし他に照明や扇風機、AVに使うことを考えると、エアコンに割ける電力は容量の50%の1.8KWh程度であろう。

これだとTAD-22はフル運転で3時間弱の容量になる。一方変造1KW級であれば6時間程度もつ計算になる。現時点では変造クーラーの能力には問題が無いが、問題は20-40分ほどでコンプレッサーが過熱のために止まってしまうことだ。これについては解決のメドがたったところで追って報告したい。

さて開発中にバチっと音がしてダウンし、なんやら焦げ臭い匂いもするではないか。パネル類を剥いで基板をチェックすると、125V4Aのヒューズが飛んでいて、その上の緑色のバリスタが裂けているではないか。

バリスタの煙はその上のリレーにも付着している。バリスタはコンプレッサーなどのリアクタンスが発生するサージを電子回路を破壊しないように吸収するが、経年劣化でショートモードとなり、その前のヒューズが飛んだことが解った。

バリスタは上面が裂けているが側面は焼けておらず240なる数字が見て取れた。規格を漁るとAC150V以上でONとなる規格だが、50%の余裕では足らなかったようである。

部品箱を漁るとバリスターが出てきた。これは、近くの落雷でFAXの設定が飛んだ経験から避雷装置を自作した時の残りで、規格は270(ON電圧はAC170V)である。270のチョイスはWebmaterが決めたわけでなく、仕様書にサージ回数の多いAC100V回路には240より270が適当と書いてあったからである。

現時点でも日本ケミコンのガイドの2Pには、AC100Vでも容量性負荷のある場合は271を、また11Pの自動販売機の例では271を使えとある。

コンプレッサーが頻繁にオンオフする冷凍機などの用途ではバリスタが劣化しやすいので余裕を見て270を使うのが常識らしいが、どうやらシャープはその認識が薄かったようである。

今後もこの変造エアコンについていろいろ報告する予定だが、個人的には、こんな設計でいいの?と思われる設計が散見される。シャープは電子回路は得意であっても、この手のメカトロ製品は苦手のようである。個人的には、

続エアコンのナゾ(インバーター故障編)

で2.2kw級インバーターエアコンの制御素子不良を2件経験している。その前に、水冷却セットフリーエアコンも設計不良で苦労した経験もある。

シャープがメカトロに弱い理由は、重電や産業機器の部門が無いからだろう。同様な廉価白物メーカーでもサンヨーは有力な産業用冷凍機器部門があるせいか、それなりに耐久性があることと対照的である。

個人的には、バリスタの恐怖については電気機器の避雷設計のプロの方から教わったことがある。

FAXなどの電子機器の保護に電源ラインと電話ラインにバリスタを入れたいと相談したところ、バリスタはどこにでも入れればいいと言うものではなく、また破損モードがショートのため発熱発煙するので、適宜保護ヒューズを入れる必要があると言う。

そのヒューズも規格が大きすぎると切れるまで時間がかかり、その間に機器が全焼全損になるとも言っていた。

バリスタは基本的に消耗品で、サージが多い用途では少しずつON電圧が低下し最後には燃えるという。現在でも電子機器の発煙発火事故のかなりが劣化バリスタによるものらしい。バリスタは便利だが消耗品で使い方には注意が必要なのだ。

さて今回の除湿器は入手時に外部にはスり傷があるものの、内部には綿ホコリが皆無で、殆ど使われていない様子であった。ラッキーだと思ったが、なんとこの除湿器は30度以上の部屋で動かすと30分ほどでコンプレッサー過熱でオーバーロードリレーが切れ、それを電流センサーが感知してルーバーランプ点滅で過熱を知らせながら制御が落ちる設計なのである。

除湿には2時間4時間6時間という設定が可能でも、過熱で止まると復帰しないので、さしたる時間使われずに放置されたようである。コンプレッサーが過熱する理由は冷却のための換気の設計がプアだからで、さらにプアな設計を抜本的に変えずに何とかしようと悪あがきした様子が見て取れる。

そんな訳で、バリスタにかかったサージの回数は多くないはずなのだが、それでも焼損した。要するに、この除湿器は気温が上がったら使えない代物であり、低温でたいした使用時間でなくてもバリスタが焼損してヒューズが飛ぶので、人によっては”欠陥品”と呼ぶ代物なのかも知れない

取説にはルーバーランプが点滅して止まったら40分間待って電源スイッチを2度押して使えとある。通常なら、コンプレッサー周囲にサーミスタをつけて、過熱でオーバーロードリレーが動作する前に停止させて、冷えたら自動復帰するように設計すべきだろう。当初Webmasterもコンプレッサー付近に過熱を検知するであろうサーミスターを探したが、霜検知サーミスタしかなかった。、

さて、この除湿器をどうやて使い物になるクーラーに変造したが、については近く報告したい。


22年選手キャンピングカーの長期性能維持計画のナゾ(重点ポイント編)

22年選手のJB470には過去10年以上の整備データがついており、13万km弱の経過でオイル類は結構頻繁に交換されていた記録はある。

しかしベルトカバーを清掃すると、「タイミングベルトは10万kmで交換」 なるシールはあったが交換日時を示すシールが無く、どうやら交換されていないようである。

4D56エンジンはデリカなど多くの車種に搭載されていて(海外ではコモンレール仕様が未だ現役)ネットでも情報が多い。腰下は丈夫でガソリン、ディーゼル両用だが、ディーゼルではタイミングベルトとバランサーベルトの2本が使われている。ベルト交換時にはテンショナーとオイルシールも交換するのが普通らしい。

フロントカバーを剥ぐなら水ポンプも交換すべきで、当然ながらクーラントも交換となるし、各種ガスケット類も交換となる。

以上の費用として最低10万は覚悟していたが、ディーラー見積もりはこれをかなり下回っていて若干驚いた。

はずしたベルトにはヒビや欠けはなかったが、突然切れることもあるだろう。

予想より大きい水ポンプはベアリング不良はないが22年経過しているのでサーモスタットと同時交換が無難である。パーツ類を見た印象としては普通のガソリンエンジンの10年10万キロ走行はディーゼルエンジンでは20年20万キロに相当するようである。リアヒーター配管があるのでクーラントの量が多いことは耐久性には有利に働くようだ。

ラジエーターはキャブ下部の風通しの悪いところにあり、冷房のコンデンサーがラジエーターの前に付いていて電動ファンもあるが、やはりエンジン駆動のファンが冷却と冷房のカナメである。

こには流体式のファンクラッチがあり、水温が低いときは空回りして馬力を節約し、水温があがるとバイメタルが流体の通路を塞いでエンジン回転数(の近く)で回って冷却する仕掛けである。部品は2万以上と高く良品と不良品の見極めが難しいが、ベルト+水ポンプ交換費用が予想を下回ったので交換することにした。

ラジエーター上部のスポンジが劣化していたので交換した。これにはラジエーターを抜けた熱気がラジエーターの前面に還流するのを防ぐ大事な働きがある。これについては、、

冷えないカーエアコンのナゾ

を参照いただきたい。

ラジエーターとコンデンサーのコアを水で洗い、その間の隙間をスポンジテープで塞いだ。これがないと隙間からエアを吸ってコンデンサが冷えないので、これもバカにできない働きがある。

エアコンのガス圧は正常範囲でやや低めと出た。エアコン配管のlow側ポートは数年間は開けた形跡が無いので、少なくともリアエアコンを含め配管に孔は無いようである。しかしコンプレッサーオイルも消耗していることを考え、オイル入りガスを補充した。

その結果、運転席もキャブコンも冷房の効き目はおそらく新車以来、あるいはコンデンサーの隙間も塞いだので新車以上かも知れない。補ったオイルはベアリングやOリングに回って今後もガス漏れを防いでくれるだろう。

ファンベルト3本も早目だが交換した。ベルトが新しいと弾力があるのでべアリング類の負担が減るからだ。エンジンオイルは既に交換していてハンマーオイルも注入してあるので、これでひとまず安心である。

ディーラーに次に壊れる可能性のある部品を聞いたところ、分配型燃料ポンプがやられると高くつくという。そこでお守りとして軽油に0.1%ほどのATFを追加している。外国の情報によるとATFは潤滑性と清浄作用が強力らしい。

次はパワステフルイドで、タンク内のATFにはかすかにワイン色が残っていたが可能な限り交換した。それでも新油は3割程度にしかならないが、スラッジが剥げるトラブルを避けるためには少量づつ数回の交換が望ましい

と、これを読んでいる方はATはどうしたのか?と思われるだろう。整備資料では4速ATのATFは8万kmで交換もしくは無交換らしい。

巷では、10万kmくらい無交換でも調子が良ければATFを交換すべきでない、という説がある。下手に交換するとスラッジが遊離してバルブボディーの経路に詰まったり湿式多板クラッチの当たりが変化してフェースが剥離したりして故障につながる、というのである。しかし古いATFはせん断力が低下して効率が低下するし潤滑能力も低下する。

もっと一般的な説は、多走行車では少量を時間を置いて数回交換することでスラッジが急に剥げることなく次第に新油に近づけることができるというものである。その際にバッテリーを遮断して学習効果をリセットするのも良いとも言う。

Webumasterはメルセデス190Eでは頻回に少量ずつ交換した。最初に1L、その後1.5Lを数回交換した。5L以上あるATFのうち交換できるのはオイルパンの1.5Lに過ぎないが、交換を繰り返すうちに次第にワイン色となり、オートマの調子も良好だった。その後は5000km毎に1.5L交換することでサーキット走行でも問題なかった経験がある。

そこで、今回もまずATFを1L交換して観察してみた。抜いたATFはワイン色が弱く粉っぽい印象だった。300km走行後に1.8Lを交換したときには粉っぽい印象が減、りかすかにワイン色になっていた。6.8LのATFのうち交換できるのは1.8Lである。3回目交換後には濃いワイン色に透明感が出てきた。3回の交換で計算上古い油は、

5.8/6.8 * 5/6.8 * 5/6.8 = 0.46

と半分以下になった計算で、次回は5000km後に交換予定である。使ったATFは190Eの時にストックしたシェブロンのISOSYN (DEXRONIII)である。SYNとあるので全合成油と思っていたが、シェブロンが世界をリードして開発し現在広く使われているグループIIIの高度精製水素化鉱物油だという。

さてATFと普通のエンジンオイルはどう違うのだろうか? それにはATの構造と原理を考える必要がある。

まずATにはトルコンがあり、変速のショックを吸収してトルクを増強する働きもある。かつては自動車用も鉄道用も変速段数が少なくトルコンのトルク増強作用に頼っていた。ホンダのスターレンジや、鉄道ではキハ181系がそうである。しかしトルコンのトルク増幅作用は効率が悪い。現在はトルコンは変速時のショック吸収だけに使われ、通常はロックアップされて無効となっている時間が長くなっている。

変速器は遊星ギアが使われていて、中央のサンギア、周囲のリングギア、その中間のプラネタリーギアが一セットで増速、減速、逆回転、そして等速を実現する。どのギアに入力しどのギアから出力するかを決めるのが湿式多板クラッチとリングギアを固定するのがバンドブレーキである。なおホンダは通常のMTと同じ常時噛み合いギアを使っている。

次に油圧ポンプがエンジン回転数に比例した油圧を発生する。走行速度を検知するガバナーもある。機械式では油圧とガバナーの組み合わせで油圧バルブを順次開いてクラッチを制御し変速するが、変速ポイントはアクセル開度、負圧、水温、油温、キックダウンなどで修飾される。機械式では変速の選択とタイミングは油圧回路を長々と走らせて途中にオリフィスを入れて調節していた。

現在はバルブがコンピューター制御しているが、油圧でクラッチを制御する原理は旧来のままで、また故障時に帰宅するための回路も用意されている。

湿式多板クラッチは乾式のようにフェース同志が直接接触するわけでなく、フェースに含まれるオイルのせん断力で動力を伝える。このためクラッチの接続は穏やかで磨耗しにくく大トルクに耐えてジャダーも出にくい。マニュアルの常時噛み合い式変速器と違い、遊星ギアの厚みと湿式多板クラッチの枚数を増やすだけで大トルクに耐える。だから大出力車にはMT仕様が無くAT仕様のみのものが多い。

ATFの粘度はエンジンオイルならSAE規格10あたりに相当する。鉱物油でも合成油でもグレードが高いベースオイルが使われていて、せん断性能と潤滑性能に特化している。ATでは燃焼による酸化物を中和する必要が無いので、潤滑剤の配合が高い。ブローバイも発生しないので環境には良くない?が潤滑性の高い特殊成分を使うことができる。

湿式多板クラッチは通常では殆ど減らないが、乱暴なクラッチミートではフェースが痛むことがある。ATはトルコンの助けも借りてあくまでもソフトにクラッチをミートするように設計されているが、そのミート時のせん断力の出方が重要なのだ。

通常は動摩擦は静摩擦より小さいので、一旦摩擦物が動き出すと摩擦力が低下する。クラッチフェース同志の速度差によってせん断による摩擦力が変化するが、ATFではショックを防ぐために低速のせん断(静摩擦)力が弱めで高速のせん断力(動摩擦)が強めに設定されている。

クラッチが切れていてフェースの速度差が大きい場合は高速せん断力が働き穏やかに各フェースの回転差を詰めて行き、フェースが接近して速度差が低下すると低速せん断力に移行してそっと着地させる。この移行が急速すぎたり、低速せん断力が強すぎると急激に動力が伝わりショックが発生する。

その場合エンジン回転数が下がりクラッチ制御圧が落ちる一方、加速したタイヤ側のクラッチはエンジン側のクラッチを早く回そうとするのでクラッチがすべり、高速せん断の動摩擦領域に戻る。高速せん断領域と低速せん断領域を繰り返す経過で制御圧の変動にダンパー要素やガタ要素が加わって断続的にミートすることになる。

これがジャダーである。いったんジャダーを起こすとフェースに波型に性質が異なる部分ができてますますジャダーし易くなるのはマニュアルのクラッチやブレーキと同じである。

ジャダーを防ぐためには、高速せん断力による動摩擦を強めとする一方、フェースが近づいた時点の低速せん断力の静摩擦が弱めのATFが必要である。

電気的な等価回路に置き換えると、電圧を高くすると電流が増えるのが通常の抵抗だが、逆に電流が減る抵抗を負性抵抗と呼ぶ。半導体はこの性質を持ち、それにより増幅や発振が起こる。

同様に、クラッチフェースの速度差と摩擦力の関係をグラフに書くと、低速せん断つまり静摩擦で摩擦力が急速に立ち上がり、動摩擦になって摩擦力が急に低下すると負性抵抗と同じで発振しやすくなる。これがジャダーである。

つまり、せん断特性の出方がATFとエンジンオイルが最も異なる所である。おそらくジャダーに関する説明は一度も見た事がないと思うが、これが負性抵抗による発振と同じと考えると理解しやすい

いずれにせよ、走行距離が増えるとATF劣化でせん断力が低下するとともにフェースのペーパー材もわずかながら薄くなるので、変速に時間がかかったりショックがでたりする。そこで、電子式ATではクラッチミートの圧力やタイミングを学習してスムーズな変速をするように工夫されている。

最近はラジエーターで水冷する配管から直接ATFを注入してより多くの古い油を新油と交換する機械があるが、スラッジが飛んでバルブやオリフィスに詰まって不具合になったり、クラッチフェースのなじみやATの学習機能との相性が変化してジャダーや変速ショックが出て、致死的な故障となる可能性があるので、古い車にはお勧めできない。

やはりATFを少量づつ数回交換することでゆっくり新油に近づけるのがお勧めである。その過程で電子制御ATなら数回バッテリーを遮断して学習効果をリセットする方法もある。これらは工学的に理解しやすいと思う。

さてATFを数回効果した後に峠を登って見た。ATFが新油に近づいたことで、加速の変速時のすべりの時間が減って見かけ上の加速が力強くなったように感じる。一方、多くのATで感じられるように加速時に急速にアクセルを戻したり急なエンジンブレーキ操作時にかすかなショックも感じるようになった気がする。いずれにせよATでは”急”のつく操作やメンテを避ける気の長さが必要ということである。

デフオイルも交換したが、その料金も驚くほど安かった。ディーラーによればデフオイルもけっこう汚れていたとのことで、交換する意味は十分にあったように思う。

トラックなどの営業車両のメンテ費用は乗用車に比べると安いようである。というか、一般乗用車のメンテ費用が過大(ぼられているとも言う)ような気がする。

ということで、完調となったJB470だが、ヨットと同様にFRPの筐体の寿命が長い反面、メカ類は確実に老化していく。従って、今後もオイルやクーラント、ATFなどの消耗品を早め早めに交換することであと10年くらいは好調を維持したいところである。

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キャンピングカーの冷房のナゾ(TAD-22と変造CV-U100C-W編)

JB470のディーゼルターボ4D56は好調で、峠も登坂車線を使わずに一般車に伍してぐんぐん登るなど動力性能は最近の2Lガソリンのキャブコンより優位にある。高速も常用は80-90km/hに抑えているもののパワーには余裕があり、また100km/hでも2800rpmと騒音も許容範囲にある。

予想以上にエンジンの調子が良いので長期性能維持を目的として水ポンプ、クーラント、ファンクラッチ、ATF、パワステフルイドなどを交換した、それらの詳細については次回触れたい。

電力は200Wのソーラーシステムのおかげで一度もAC100Vに接続せずにすんでいる。カセットガス2本のコンロ、電熱式温水シャワー、電子レンジも備わり装備にはほとんど不満は無い。エアコンも少量のガスとコンプレッサーオイルを補充し後部クーラーを含め完調である。唯一不安があるとすれば、炎天下でエンジン停止時の冷房をどうするか、である。

というか、Webmasterの車に限らず、現在販売されている最新最強最高級のキャンピングカーでもAC100Vが使えず発電機禁止の環境ではエアコンを長時間動かすことは難しい。本来ならばキャンピングカーが一番活躍する夏季なのに冷房が無いとの理由でお休みしているキャンピングカーも多いようだ。

機器的にはトヨトミのTAD-22を格安で手当てしてあり、試用では6畳の部屋でも冷暖房の能力は十分であることは確認した。しかし図体が大きく、インバーター式で無く定格650Wながら起動時には1.2kwを要する。

電力はバッテリー105Ax3+1500wインバーターで最大能力で3時間、部分負荷で5時間稼動可能な計算だが、でかい図体が問題で、運転席とキャブコン継ぎ目にしか置けるスペースが無い。

巷にはキャンピングカー専用のエアコンもあり、たとえばセパレート型のクレクールV3(冷房能力1.25kw)やコイズミラクール(0.8kw)、一体型のクレクール3(0.8kw)などがある。ネットでも除湿兼冷風器(0.8〜1kw)を改造して吸気廃気ダクトを付けて使っておられる報告もある。

しかし1kw弱級といえば車載の標準的なエアコン能力2.5kwの半分以下なので炎天下には能力が不足するのでは無いか?

ただしJB470は運転席をカーテンで仕切れば床面積は2.5畳と小さく断熱性能も民家や乗用車より良く、屋根のソーラーパネルも日よけとして働く。大型ベンチレーターもあるので、外気温28度以下なら冷房無しでもなんとか過ごせる。

従って走行中に後部クーラーでキャブを冷やしておけば、炎天下停止時に1kw級でも気温30度で湿度60%以下に保てるのでは無いか。夜間なら気温28度湿度60%以下に保てるのでは無いか?

1kw級なら消費電力が350Wなのでバッテリー持続時間はTAD22の倍になるし、同時にAVも十分楽しめるであろう。おそらく上記のキャブコン用エアコンも除湿器改造品を使用されているユーザーもそういう前提なのだろう

加えて炎天下ではソーラーシステムから200wの供給が期待できるから、夜にも電力を残せる可能性もある。世の中には常時25度以下にキンキンに冷えて無いと我慢できない方もおられるだろうが、おそらく90%の人間は扇風機も併用して我慢できる範囲ではなかろうか。

そこで、除湿冷風器シャープCV-U100C-Wを格安で入手した。写真でわかるようにTAD-22とは親子ほど大きさが違う。これはいわゆる二乗三乗の法則のせいである。冷凍サイクルの能力はコンプレッサーでは無く放熱器の面積で決まるので、TAD22はCV-U100C-Wの2.2倍の放熱面積が必要となり、体積は面積の3乗/2乗で3.2倍になってしまうのである。

これにmonotaroから排気ポート(フカガワ定着カラー#17773394(\439)と吸気ポート(ロスナイシステム給排気フランジ(VL-150KP専用)#19771072(|(\1190))を入手してネジ止めした。排気孔のグリルを切り取り網は網戸の目の荒いものと交換した。ダクトはamazonでOOPPEN 換気用アルミホース(ビニール被覆10cmφ付4m)を入手した。本体と全ての部材を含め約10000円というバジェット作戦である。

いきなりテストだが、6畳で2時間回したところ気温は1度低下に留まったが湿度は65%から60%以下へ低下と、気温より湿度低下の効果が高い。これで水タンクには1/3ほどたまっていた。

ネットでは各ユーザーさんは内気と外気を遮断すべく内部をかなり改造されているが、今回はまだ内部には手を加えていない。それは冷気の一部がコンプレッサー周囲に回って冷却するよう故意に設計されている疑いがあるからでしばらく様子を見ることにしている。

冷風時に温度制御がないが、冷え過ぎる程の能力が無いし電力消費も少ないので常時フル動作で可という考え方もあろうが、幸い冷蔵庫修理でストックしてある機械式サーモスタットがあるので、必要があれば吸気28度あたりでコンプレッサーをオンオフさせることも可能であろう。その改造の折に内気外気の遮断の様子も観察する予定である。

このシステムの完成で酷暑が予測される夏に向けて快適まで行かなくとも耐えられる見込みがたったので気分的には相当楽になった。Webmasterは最近になって数十年間のオンコール生活から開放されて余暇を楽しむ余裕がでてきたので、今年の夏が楽しみになった。

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故障した特殊冷蔵庫の中華製コントローラーによる復活のナゾ

Webmasterは小型冷蔵庫を主にビールや飲料を冷やすために使っている。

以前はペルチェ式のものを使っていが夏には能力が不足するし、おおむね5年位でペルチェ素子が死んでしまうのである。

そこでネットで小型冷蔵庫を探した。個人的にはスリムで冷気が逃げないように上に蓋がついている物が欲しかったが、見つかるのはサイコロ状で横開きの物ばかりである。

さらに探すと、所望の品がみつかった。蓋が上に開いて、内部のカゴをはずすと20Lほどの容量がある。温度は調節できないが摂氏3−5度に保たれるという。なぜかシャープご自慢のナノイーを内部に発生させる仕掛けがついている。

ナノイーは脱臭用だと思ったが、正式な名前は「プラズマクラスラー脱臭ボックスDG-PB2A-W」とある。説明書を読むと、オムツや生ゴミなどをゴミ出しの日まで冷蔵保管する代物らしい。

いかにもニッチな製品である。おそらくナノイーを使った製品を何か考えろと言われて、赤ん坊がいて深夜早朝のおむつのゴミ出しに悩んでいた社員が無理に企画したもの?ではなかろうか。

とても売れるとは思えない代物だが、滞留した在庫が処分され、ネットでほそぼそと冷蔵庫としても使えますということで売られてきたようである。開発型企業として輝かしい歴史を持つシャープの営業面の暗黒面が偲ばれる製品でもある。

しかし、2年ほどで突然電気が入らなくなった。この先暑くなるのに冷たいビールが飲めないではないか。これほどスリムで蓋が上についた冷蔵庫の代わりはなかなか見つからない。それに処分するにしてもコンプレッサー式で規制ガスが充填されていおりゴミとして出すのも費用がかかる。

そこで修理できるかどうかバラして見た。写真のように後面下部の樹脂ケース内にコントローラー基板が見つかった。ここから前面のスイッチと動作を示すLED、温度センサーのサーミスタ、白色のナノイーの放電装置および黒色の内気循環用のファンの配線が出ている。AC100Vは写真右下コネクタから入って近傍のリレーを経てまた右下コネクタからコンプレッサーに向かっている。

この基板は最終的には一定温度になるように冷蔵サイクルをオンオフ制御するだけのもので、試しにリレーをジャンプするとコンプレッサーは問題なく動くことは確認した。

さて、この手の故障はコンプレッサーなど機器の振動で重量のある部品の基板のランドでハンダのクラックが起きていることが多い。そこでコネクター、コイル、リレー、ケミコンなどの重量物のランドのハンダをさらってみたが、うんともすんとも動かない。

一応スイッチング電源部が動作してLSIに電源が供給されている所までは確認したが、ハンダの溶けと塗れや切れが悪く、基板にRoHSと書いてあって無鉛ハンダが使われている雰囲気である。

まだ2年程度しか使っていないのにハンダ不良が発生したとすれば、同様な不良がもぐら叩き的に出て修理に追われる可能性がある。

それに、Webmasterはアマゾンで中華製の古き良き機械式サーモスタットが500円で売られていることを知っていた。昔からエアコンや冷蔵機器についている長いチューブとガス溜まりのついたやつである。また、中華製の電子式サーモスタットが980円で売られていることも知っていた。基板をこれらにすげかえれば使えるのでは無いか?

しかも、こいつにはパッキング用のヒーターも、霜取りタイマーも無いから話は簡単である。もっとも、温暖地ではパッキンが貼りつくことは無いし、霜とりタイマーも必須ではないから、たとえ超大型の冷蔵庫でもサーモスタットすげ替え手法は使えるはずである。

そこで、アマゾンに機械式と電子式のサーモスタットを同時に発注し、どちらか先に着いたものを使い、残りをスペアとすることにした。とにかく早く冷えたビールを飲みたいからである。

中華製なので機械式も接点不良になるかもしれないし、電子式も中華製ケミコン不良とかで駄目になる可能性もある。中華製は当たりはずれがあるのでスペアを用意すれば長く冷えたビールが飲めない事態は避けることができるであろう。

とはいえ、心の中では機械式が先に届くことを期待していた。機械式なら接点不良くらいしか故障が考えられないし、その場合も接点を磨けば復活するであろう。電子式は細かく制御できるかわりに細かい設定が煩雑で、しかもこの手の中華製マニュアルは不備があったり間違いが多いから手間をとる。

しかし期待に反して電子式が先に届いてしまった。とりあえずAC100Vを接続すると数字が現れた。まず温度上昇でONになるか(冷蔵庫用)OFFになるか(温蔵庫用))設定するが、予想通り中華製マニュアルの記載は間違っていて逆になっていた。

次に摂氏3度でオン、5度でオフに設定しようとしたが受け付けない。他に制御する温度範囲の設定があり、目的の温度がこの範囲に入っていないと受け付けないのである。

最後に制御用端子にコンプレッサーをつないだが動かない。汎用品なので端子にAC100Vが出て来るのでなく接点が提供されているだけなのであった。物はおそらく先進国の製品のデッドコピーであろう。

サーミスターを庫内にテープで固定して一応動作を確認したので、筐体のちょうつがい付近の樹脂に孔を開けてサーモスタットを庫内に固定し、配線は後面左の板金の溝に沿ってテープで固定した。

さらに、後パネルの一部を曲げてコントローラーの表示が常時見えるようにした。写真の表示が縦になっているが右が下面であり、正しくは8.5度ではなくて5.8度と読む。常時庫内の温度が見えるとプロ機器のようにかっこいいし、コントローラーの制御特性も良く解る。

庫内の品物の温度変化はサーミスターより常に遅れる。またサーミスターにコンプレッサーのノイズが載ることなども考えて、制御が神経質にならないようにディレイとヒステリシスが設定されている。従って摂氏5度になったとたんコンプレッサーが動くのではなく、さらに上昇してしばらくしてから動きだすし、摂氏2.5度程度まで冷えてしばらくしてからコンプレッサーが停止するようになっている。

動作的には機械式サーモスタットの更新用途も考えてか、旧来の機械式と良く似たヒステリシスとディレイ特性を持たせてある。機械式サーモスタット制御の鈍さにはそれなりの意味があるのだ。Webmasterが昔使っていたエアコンも冷蔵庫も機械式だったし、現在でも業務用の冷蔵庫や冷凍庫には機械式のものもある。

そういえば、家庭用冷蔵庫の省エネ性能にはインチキが多く、JISでは何度も測定法が変更されている。メーカーは冷凍サイクルの効率や断熱性能の向上を歌うが、それらによる改善幅は小さく、パッキンのヒーターや霜取りタイマーの制御を変える方が効果が大きいと言う。かつては(今もかも知れないが)JISの測定条件を検知すると、その手の電力を食う制御を間引いてカタログ性能を稼いでいる製品が多かったと言う。まるでモード燃費に特化した自動車みたいなテクニックである。

なお、コンプレッサーにはオーバーロードリレーが付属していて、コンプレッサーが切れて3分たたないと再度回らない。かつての機械式サーモスタットは制御が鈍くこの手の付加装置は不要だったが、電子制御では万が一のことを考えて装備されているだろう。

これでうまいビールが飲めるようになったが、温度表示をみると庫内を一定の温度に保つためにはサーミスターの位置が重要であることが解った。上に蓋がついているこの製品では深さが2/3のところで、樹脂の網目の中に筐体から1cm程度浮かしたところがベストのようである。ある程度通気がありながら扉の開閉の影響を大きく受けないように配置するのがミソのようである。

なお、電子式サーモスタットは零下の設定も可能なので冷凍庫としても使えるが、それ相応の断熱性能が無いとか寒冷地では蓋が凍って張り付くといったリスクはあるものの、氷を作ったり、ビールをキンキンに冷やしたい向きにはトライする価値があるかも、である。

ネットを見ると、この特殊冷蔵庫は1万5000円程度でまだ少数の通販在庫があるようだが、すでに述べたように2,3年でコントローラーが壊れる可能性が高い。しかし、1000円コストをかけて修理できる人にとっては買い物かも知れない。やはり、スリムで廊下に置いて邪魔にならず、しかも蓋が上についた冷蔵庫はなかなか入手できないからである。

最近は電子制御が簡単になったので、いろいろな省エネ機能や付加機能を持った性能が多く売られている。細かい制御で電力が節約できることは事実だが、電子回路の寿命は今回の冷凍サイクルのように根本の部分より短いことが多い。製品の寿命が短いと製造と廃棄に要する環境負荷とコストは回収できないのである。

今後はこういう修理の方法がある事も知っておいて損はないかも知れない。

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画期的!山本式ワイパーブレードセーバー(PATpend)のナゾ

久しぶりの更新だが、そうなった理由は、皆様が容易に想像されるように、ヒマさえあればキャンピングカーJB470で走りまわっていたからだ。キャブコンのなかではコンパクトで軽快な車だが、それでも運動性能は鈍重である一方、視界が非常に良いので運転はしやすく、どこででもすぐ一休みできるメリットは非常に大きい。燃費は郊外で10km/L程度だが、軽油なので費用的には大衆車並みである。

さて、この車のコンロはカセットガスx2をセットするようになっているが、毎回悩むのがカセットガスの蓋だ。ポリエチレン製と思われるが、捨てるには罪悪感があり、かといって取っておいても使い道が思い浮かばない。

一方キャンピングカーのあおりを食ってプリウスの出番が減り、ワイパーブレードにへたり癖がついた上に大量の黄砂が溜まっていた。これらの状況をすべて解決してくれるのが、本日紹介する、

画期的!山本式ワイパーブレードセーバー(PATpend)

である。まず写真を見てほしい。カセットガスの蓋と長さ10mm程度のステンレス製タッピングビスである。

蓋の中央内側からねじを締めるが、少し中心からずれたほうが都合がいい。その理由は後述する。

セットアップした様子が、

である。蓋をワイパー下の樹脂部分にタッピングビスで固定し、ワイパーアームが蓋の縁に浅くかかってブレードが浮くようにする。

使用時にはバチン!と音がしてアームが蓋の縁から外れるが、一旦外れるとアームが戻っても蓋の縁が変形して受け止めるので邪魔にならず再度蓋に乗り上げることがない。それどころかアームをスムーズに跳ね返す効果すらあるようだ。

ビスが完全に中央に無い方が良いと書いたの、ビスが偏心していると蓋を回転させてアームのかかり具合を微調整できるからだ。しばらくは毎回外れる度に音がするが、使っているうちに縁が適当に削れて音は小さくなるようだ。なお雨水がたまるので、下側に穴をあけておく。

車の種類によってアームと樹脂部分の距離はさまざまである。距離が短ければカッターでカットすればよいし、長ければもっと深い蓋を探してほしい。とにかく蓋の端でしっかりアームが把持できて、はずれたあとは返ってきたアームで柔軟に変形すれば良いのである。

従って蓋の材質としてはポリエチレンのような柔らかいものが適している。いろいろ試してみて、やはりカセットガスの蓋が長さ的にも柔軟性でも一番適しているように思う。

実は過去いくつかこの手の仕掛けを考案して試してみたが、どれも耐久性が今一つで紹介するに至らなかった。個人的には今回のシカケが一番優れているように思う。

世の中にはみんなが問題意識をもっていながら100年改善されていないものが多数あるが、使わないとヘタる上にゴミが溜まるワイパーブレードの問題もその一つだろう。ダグラスはDC-8で高圧空気を使うことでワイパーを廃止したが、パワーを絞ると効きが不十分になる上にパワーも食うとのことで、DC-9以降は普通のワイパーに戻ったそうである。ぜひお試しあれ。

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キャンピングカーのマルチルームを温水シャワー仕様にする編

我が家にやってきたJB470は種々の整備を経て完調である。

最初にチェックしたのは、オイル交換されているか、クーラント補充されているか、パワステフルイド補充されているか、エアクリーナーが交換されているか、など依頼した部分である。驚くべきと言うべきか、当然と言うべきか全て依頼通りに整備されていた。大手ディーラーでもチェック漏れを経験しているが、この販売店(T-P〇AN)は良心的である。

今回手を加えたのは、まずマルチルームに増設された木製箱中の追加サブバッテリー100Ahを移設してスペースを回復することだ。本来のサブバッテリーの蓋をねじ止めし、その蓋にハーネスで固定することにした。マルチルームの木製の箱と床材をはずすと、本来のビニールシートを引いた床が出現した。

もともとカセット式トイレが標準装備なのでマルチルームは防水合板とビニールシート+コーキングで簡易防水となっていたが、今回はアクリル系防水塗料2回塗布+十分なコーキングで完全防水とした。

マルチルームの寸法は70x70cm強であり、出来合いの防水パン65cm角では若干サイズが足らない。パンの周囲を幅25mmの木材で埋めることも考えたがコーキングの量が多くなるので、床に防水塗料を3層塗布の上入念なコーキングとした。ハッチは戸当たりゴムが劣化していたので、断面が半円上のシーリング材と交換した。

電動ベンチレーターがついていて、ONにしなくともタワーの形状によりかなりの換気がある。ただしベンチレーターのモーターが旧式で重く電流を食うので、軽量で電気を食わないパソコン用ファンに交換した。

さて床に排水孔を開けよう。

車両自体が少し尻上がりなので、孔は前辺に開けることになる。左側通行なので道路は左に傾いているが、左には前後に走るフレームがあるので、それを避けるとほぼ中央に開けることになった。これだと傾きによっては水が溜まるが、走行すれば車両が左右に揺れるので水ははける。さらに前辺にナイロンロープをわたし、その中央を排水孔に入れて毛細管効果で排出するようにした。これは予想以上に効果がある。

この車には最初から50L弱の排水タンクがある。さらに飲水タンク20L、清水タンク40Lとこのクラスでは贅沢な設計で、最終型には温水ボイラーが標準だった。最近のバンテックの製品は時代を考えれば装備レベルが劣っており、筐体の設計も適当な感じで、それがナッツ社に首位を譲り渡した原因だろう。

排水タンクは車体左後輪の後ろにあり、排水バルブはオレンジ色の樹脂製だ。

当初排水孔は出来合いの物を用意したが、床面から少し浮くしトラップのために上下サイズも大きく、車両右側のマルチルームから車両左側の排水タンクに導く間に大きなトラップができてしまう。

そこで排水孔は外径20mmの塩ビパイプを短く切ったものとし、ここから内径20mmのナイロン強化ホースを穏やかに下垂させてトラップを形成後に、車両の左右フレームを水平に連結する管状メンバーの中を通って(写真では左右のレベルが異なって撮影されている)左側の排水タンクに流すようにした。

本来は排水タンクに穴を開ける必要があるが、今回は排水バルブの蛇口(外径20mm)に接続し、排水バルブを開けてら排水はタンクに入るようにした。排水時にはバルブ下端のキャップを緩め内部のバルブごと抜く

今回気を使ったのは、どこでトラップを形成させるか、また配管と排水タンクの高低差をどう設定するかである。写真のように絶妙の高低差になっていて、排水も良好で使用後に走行しても逆流しない。

というわけで、温水シャワーの排水は風水学的に最小の投資で解決したが、ありがちな事ながら、排水孔やパイプ、バルブ、接手など手当てした多くの物品がデッドストックになってしまった。

次は温水をどう供給するか、である。

当初はギャレー下の後部ヒーターに繋がるクーラント配管から分岐し、クールボックス内の水を蛇管で加熱する仕掛けを考え実際にT型分岐も用意したが、温水用タンクをどこに収めてどう補充するか、温度調節をどうするか、さらには万が一クーラントが漏れるリスク等を考えて断念した。

次にガス瞬間湯沸かし器+カセットガス3本アダプターレギ付+電動水ポンプで携帯式ガス給湯器を作ることを考え、実際に一式購入したが、温水の使われ方をリサーチしてみると、これらの投資もまたまた無駄なデッドストックになってしまった。

自宅で温水シャワーの流量を測ると毎分5.5Lだった。これを毎分4Lまで絞っても特に不満はなく、毎分3Lでも実用になることが分かった。次にシャンプーと全身を洗うのにシャワーを使う時間を計測すると正味3分以下だった。意外やシャワーの実時間は短く、温水は一人当たりシャンプー有りで10L以下、シャンプ−無しなら5L以下で済むことがわかった。

良く考えると大型のキャンピングカーでも温水ボイラーのタンクは20Lしかなく、それは冷水と混ぜて4人が全身を洗う量なのである。

とすれば、摂氏40度のお湯が入ったクーラーボックスと電動シャワーがあれば良いのだ。

40度のお湯10Lを作るには、20度の水7Lに沸騰水3L弱を混ぜれば良い。そこで5Lのやかんを買い試用してみると十分に実用レベルであった。

しかし、さらによくよく考えると、やかんも不要である。(幸いシンクに収めて飲水タンクとしたり、茶を沸かすのに使えるでデッドストックとはならなかったが)

車内でコーヒーを沸かす120W/12Vヒーターをソーラーコントローラーよりパネル側に接続し、摂氏20度の水10Lに投げ込んでおけば、好天なら2時間少々で40度になる。天候不良時や急ぐときはコントローラーの出力側につなげば、バッテリー電圧が低下しても自動的にカットオフされて安全である。あるいは最初から40度以上のお湯を持ち込めば、保温だけなのでさらに電力は少なくてすむ。

完成したのが写真のシステムである。まず25Lクーラーボックスに電動シャワーのポンプ(オレンジ色)を投入する孔(白いエアコン配管ダクト)を開ける。孔は移動時には蓋(右下網の中)で閉鎖できる。これに水10-20Lを入れてハッチから搬入する。

そしてヒーター(シリコンコーキングで防水後に壁面と距離をとるためにステンレス管に封入、ボックス上)を投入する。ヒーターの配線はボックスの蓋に挟んで閉めるが少々揺れても水は漏れない。ヒーターには直列に摂氏45度でOFFとなるサーモスタット(ボックス上手前の黒い代物、現在はヒーターと一体化。右側の黒い物は電動シャワーのスイッチ)をつけたので放置しても過熱や発火は無い。

ヒーター配線は壁グロメットを通し、使用時にヒューズ入りシガープラグをソーラーパネル出力につないだシガーコンセントに接続する。シャワーポンプの配線も同様に壁の中を通し、使用時にヒューズ入りシガープラグをサブバッテリーにつないだシガーコンセントに接続する。

シャワー使用時には電動ポンプをクーラーボックスの穴から投入する。シャワー配管には流量を3Lに制限するオリフィス(プラスター板用樹脂ねじ受けを短く切ったもの)を仕込んである。

このままでもシャワーはOKだが、スペースが欲しければクーラーボックスをトイレの上に載せて右に寄せる。温水シャワーがあれば、トイレ後におしりを洗うことも可能である。

このように、シャワーとクーラーボックスを並べるにはどうしても70cmの幅が必要だ。もしそれより狭いなら、シャワーの時だけトイレを室外に出せばよい。あるいはクールボックスを室外に出して扉に孔を開けシャワーのホースとスイッチだけを室内に導けば良い。室内が防水処理されていなければ防水塗料を二重に塗り、厳重にコーキングし、外径20mmの硬質ビニールパイプで排水口を作り床下にぶら下げた蛇口付ポリタンに導けばよいだろう。

マルチルームが無い場合は、床に排水パンを置くか埋め込み、天井に環状にカーテンレールを設置してカーテンを防水パン内にたらせば即席のシャワールームができる。ベッドがあってもシャワー時だけ移動させればよい。防水パンを撤去するか木材で蓋をすれば上にポータブルトイレも置けるようにすれば、マルチルームが無くても温水シャワーとトイレが可能になる。さらにベンチレーターがあれば完璧だろう。

トイレはパナソニック製でビニール袋+凝固剤+猫砂の使い捨て仕様としている。通常は道の駅やSA、コンビニのトイレを借りるとしても、トイレの無い僻地や深夜、あるいは急な腹痛や下痢などの非常事態でもトイレがあれば安心だ。

タンク式トイレも考えたが、たった一回の使用でグレータンク内の処分が必要となる。一方凝固剤を併用した使い捨て式なら掃除の必要が無いし移動も簡単だ。なおパナソニック製は座り易いがサイズがやや大きいので、もっと小ぶりのものが良いかもしれない。

つまり、ソーラーシステムがあればボイラーなどは不要なのである。クーラーボックスはシャワー以外にも多用途に使えるので無駄が無い。設置コストもクールボックス、エアコン配管ダクト、電動シャワー、12V電気ヒーター+サーモスタット(要防水処理)と、合計諭吉1枚以下である。

従って、何よりも大事なのはソーラーシステムである。今時100Wパネルは15000円だしALLPOWERSのコントローラーも3千円弱で買える。屋根がFRPなら屋根からゴムで5〜10mm浮かして前後左右6箇所をアングル材+ステンレスネジ+シーリング材で固定すれば良い。配線は既存の配線を無視してコントローラーからサブバッテリーに直結で良い。コントローラーにはヒューズ機能があるので特にヒューズ等をつける必要が無い。

ソーラーシステムは常にバッテリーを満充電に保ってくれるしエネルギー的に自立できるので、外部AC100Vに接続する必要がない。エンジンも走行時充電が減って楽になるし、オルタネーターの寿命も延びる。

他には後部の冷蔵庫の上の物入れに電子レンジを装備した。出力が500Wでも動作中は1KW食うが、なぜか定格1200Wのはずのインバーターのプロテクターが3分で落ちる。調べるとプロテクターは8A仕様だった。無理やりプロテクターを押して動作させても問題ないので12Aのプロテクターに交換した。ホシデン製12Aプロテクターは入手難だが、ヤマハ発電機EF2800isのDC用プロテクターとしてmonotaroで入手できる。サーモ式プロテクターにはDC、ACの区別はない。

プロテクターは200%の過負荷で60秒以内に切れればOKという甘い規格である。手元の発電機で試したところ、200%の過負荷で20秒以内、150%で2分以内、120%で3分以内に切れるようである。スペアとして定格2000Wのインバーターも購入したが、価格が1/10、サイズと重量が1/5となっていて半導体の進歩を実感した。

というわけで、20年選手のキャンピングカーは電力、トイレ、シャワー機能を含め自立能力において最新の同クラスと遜色ないか、あるいは凌ぐようになった。2500ccのターボディーゼル4D56は快調で商用車としてトップクラスの性能があり、2Lガソリンのカムロードを圧倒する。

全長480cm全幅1950cm(内オーニング10cm)全高260cmとコンパクトな筐体は重心が低く、屋根の角も落としてあるので駐車場のゲートの屋根にも当たらず駐車場を選ばない。長年マークしていたJB470にソーラーシステムが装備された車を安価で入手できたのはラッキーであった。

Webmasterが常に自問自答していることは、その装備ひとつひとつは本当に必要なのか?他に代用する方法は無いのか?ということである。コンパクトなJB-470であっても本当に必要なのか?そもそも軽バンで十分ではないか、という疑問は常に持っている。

軽バンでも荷台に子供用プールを置き、天井からのカーテンをめぐらして、プールの中央に座って温水シャワーにかかることも不可ではないし、カーテンがあればトイレにも便利だろう。お湯はクーラーボックスのヒーターをソーラーシステムにつないで置けば夕方には適温になっているだろう。

夏なら屋根の上に濃色のポリタンを置いて放置すれば勝手に湯になっているかも知れ無い。いずれにせよ、クーラーボックスに40度のお湯を用意できれば電動の温水シャワーが即座に可能である。

カタログを見ると魅力的な装備が満載されているが、全ての装備には重量がありスペースを消耗する。常にその装備は絶対に必要なのか?他に簡単に代替する方法は無いか?と自問自答し、研究し、工夫していただきたいのである。

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キャンピングカーの名義変更編(費用は400円+ナンバー代8200円編)

キャンピングカーがやってきた。

ものはおそらく皆様の予想通りJB470である。

JB470はバンテック製のコンパクトなキャブコンでベストセラーであった。後輪が12.5インチ幅広タイヤの超低床フレームで全高が低く、車体と筐体に一体感がある。筐体はヨットの製法を応用したFRP一体構造の上半分、後壁、スカート部の3ピースからなる構造で、屋根はバンテック創業者がヨットデザイナーだったためヨットのボトムをひっくり返したような流線形で角を落としたデザインになっている。

バンテックにはこれに先立ちJB500というモデルがあり、これを徹底的に凝縮したモデルがJB470である。コンパクトで重心が低く、4WD仕様もあり高トルクのディーゼルターボを積んでるので積雪地でも多数売れたようである。今回購入したショップではJB470やJB500の売れ足が速いので重点的に仕入れていると言っていた。

筐体にパネル工法のような継ぎ目がないので丈夫で汚れが溜まり難く、古くなっても雨漏りやキシミ音が出にくく、凹凸が少ないので古びて見えないのもメリットである。細部は上級車のZILよりはるかに丁寧にデザインされている。筐体が丈夫なのでトラック車体のほうが先に寿命となりそうである。天窓が2か所あり室内が明るいのも特徴である。

商売的には一体構造はパネル工法よりコストが高くて重く、一旦型を作るとモデルチェンジしにくい欠点がある。バンテックもJB470の筐体をトラック車体を変えながら12年間発売していた。その後パネル工法のATOM403を発売したが、ATOM407以降は再度FRP一体構造に戻っている。5mクラスもレオバンクスでパネル工法を採用したものの、その後全てのモデルがFRP一体構造に戻っている。

現状では製法の進歩で重量的には大差無くコストはスケールメリットで安くなることから、耐久性や断熱性などの点でやはり一体型にメリットがあるというメーカーの判断なのだろう。

多くのメーカーが5mより短いコンパクトクラスに参入しているが、装備を満載すると5mクラスと価格が接近するせいか、バンテックは最近このクラスに注力していない。一方、世間の潮流はハンドリングや駐車場の問題からよりコンパクトなキャブコン、軽キャブへと推移しており、バンテックが利幅が大きい5mクラスモデルに固執したことがシェアトップから陥落した原因だとWebmasterは考えている。

スペックは以前書いたwebmasterのわがままな要求をすべて満たしている。

1)デリカトラックベース、全長480cm、全高260cm、車幅195cm(内オーニング10cm)
2)エンジンは2.5Lディーゼルターボ4D56
3)ベッドは4名+α(バンク2名、ダイネット方向転換FASPx2台)
4)カセットガス2器+コンロ2器
5)3way(ガス、12V、100V)冷蔵庫、LED室内照明。
6)FFヒーター
7)電動ベンチレーター付マルチルーム(カセット式トイレは撤去され追加サブバッテリー設置)
8)200Wソーラーシステム+追加サブバッテリー(計200Ah)+1200Wインバーター
9)リアキャリアベース+リアラダー
10)フルセグナビ+バックカメラ2種+ETC、19インチ液晶テレビ+ブースター
10)網戸ブラインド付アクリル二重窓4箇所+MAX電動ベンチレーター+オーニング
11)前後ランチョRS9000XLダンパー
12)リアエアコン+リアヒーター

もともとJB470はクラスの割に装備が豪華で、リアヒーター、リアエアコン、FFヒーター、電動ベンチレーター付マルチルーム、カセット式トイレ、3way冷蔵庫、網戸ブライド付窓、リアラダー、屋上のマウント、筐体のグラフィックなどは標準だった。ありがたいのはソーラシステムで、テレビや電子レンジなどが常時使えるし、エアコンも動作可能ですでにTAD-22HWを手当て済みである。

車には過去の整備資料とマニュアル類がついてきて、消耗品等はおおむね指定どおりに交換されていた。屋根は再塗装され、運転席、助手席、ダイネット、バンクベッドは純正生地で張り替えてあった。前オーナーの好みなのか個人的なカスタム化が皆無なのも珍しい

Webmasterのキャンピングカー計画は10年以上前からあり、クルーザーの経験からぜひ欲しい装備も頭に入っていた。しかしそれらを全て装備すると700万円超になるので、車内泊仕様のプリウスでいいかとも考えていたが、現実にマークしていたJB470に欲しい装備が最初からついている出物に会った時には正直びっくりした。

今回は名義変更などのを当方でやることとし、その分の費用は納車整備と消耗品交換に回していただいた。ショップは複数のオファーがあったとのことで即決契約を渋ったが、タッチの差で即金支払いしたWebmasterのものになったのである。この車がいつまで走れるかわからないが、おそらく筐体ではなくトラック部分が先に寿命を迎えるだろう。その時はエブリイバンなどの軽キャブ改造を試してみたいと夢想しているが、webmasterの寿命のほうが先かも知れない。

名義変更だが、備忘録として手順を書いておきたい。つくばのナンバープレートが交換となるが、個人的経験でエキストラを払って希望ナンバーにしなかったためにとんでもないナンバーを貰ったことがある。手続きは煩雑で名義変更に先立つ数日前に、一般社団法人全国自動車標板協議会なる天下り団体?にお布施をしなければいけない。

サイトで希望なり抽選なりを申し込み、指定の銀行に振り込み、メールで指示された希望番号申込書(予約番号)を印刷し、運輸支局の隣の予約センターに見せて希望番号予約済証を貰い、名義変更の書類に予約番号を記入して予約済証とともに提出する必要がある。今回は覚え易いようにプリウスと同じ番号にした。

もう一つは車庫証明(自動車保管場所証明)で、他人の駐車場であれば保管場所使用承諾書を貰い、自宅なら保管場所使用権原疎明書面を自書する。都市部ではキャンピングカーは駐車場が見つからないことが多いが、料金所のゲートの屋根をくぐれる全高が幸いして自宅から歩いて数分の駐車場と契約できた。

キャンピングカーの大きいものほど値落ちが激しい理由の一つは駐車場を選ぶからだろう。全高が3m、幅が2mを超えるととたんに入れる駐車場がなくなる。宅配便やコンビニの集配車もすべて全高3m全幅2m以下である。購入前に駐車場が確保することが一仕事で、バンコンが人気なのもそのせいだろう。

次に保管場所の所在図・配置図を自書する。保管場所は原則として自宅から1km以内で、運転免許や郵便物など自宅の住所を証明するものの提示を要求される。

あとは、自動車保管場所証明申請書(2通)と自動車保管場所証明申請書(2通)だが、ショップから一つづりになっているものを貰うか、管轄の警察署のサイトからダウンロードして記入する。日付やわからないところは空けて置いて窓口で聞いて記入する方が無難だ。

これらを持って管轄の警察署に行き、署内で申請費用2,100円と標章交付手数料500円の証書を買って書類と摘出すると、運がよければ保管場所標章の受け取り日を書いた紙をくれる。その後警察関係者が保管場所と自宅を確認に来るが、物言いがつくこともあるようだ。

) 要するに名義変更前に希望ナンバーと車庫証明の手続きに約一週間かかる。なお希望番号および車庫証明には有効期限がある

あとは運輸支所に、希望番号予約済証、保管場所証明書とシール、車検証、自賠責の証明書、売り主の実印をついた譲渡証明書および委任状と印鑑証明書、譲り受ける人間の実印、印鑑証明書を持って行けば良い。

書類受付後、隣の県税事務所の出張所に行く必要がある。ここで書類に記入するが、理解に苦しむことに車検証に書いてある車のサイズや重量など再度記入する欄がある。県と国交省の管轄が違うとはいえ無駄である。再度運輸支所に戻り、書類を見せ、次ぎは今のナンバーを隣の希望ナンバー予約センターに返納する。

封印をはずす工具は置いてあるが、ニッパーとドライバーを持参するのが得策だ。また運輸支所の指示があってはじめてナンバーを封印を破って返納しないと、万が一事務にトラブルがあった場合にナンバーの無い運転できない車になってしまうので注意が必要だ。再度運輸支所で新しい車検証をもらって再度県税事務所に見せ、希望ナンバー予約センターから新ナンバーを受領する。

運輸支所と県税事務所と希望ナンバー予約センターをめぐる順番や旧ナンバーを返納するタイミングは運輸支所によって若干異なるようだが、基本的に2度づつは通う必要がある。新しいナンバーをゲットしたらネジで止めて封印所に行き、車検証と車体ナンバーを確認して封印して貰ったら終わりである。

全ての作業は1時間程度である。運輸支所自体の事務はスムーズで、処理が終われば数分で新しい車検証が出てくるし費用も500円と安い。一方、2回通う県税事務所の事務は旧態依然で煩雑であることと、希望ナンバー発行に手間と時間とお布施が必要なことが腹立たしい。まことに自動車には縦割り行政の弊害が如実に現れている。

というわけで、自分のものになったキャンピングカーだが、なにより程度が良く装備が良いことがラッキーであり、前のオーナーに感謝するばかりである。車体下を見てもリーフスプリング以外には錆が皆無である。

なおデリカトラックは梯子フレームにキャブが乗った純然たるトラック構造で、1993年の「道路運送車両の保安基準」による時速50kmフルラップ衝突試験合格ではあるものの、その後のオフセット衝突等には全く対応していないので、運転には注意する必要がある。この手の車を所有することは初めてだが、鼻先が短く視界が良いので運転は非常に安直である。個人的にはセダンが一番運転が楽だと信じていたが、それは間違いだった。

2.5Lディーゼルターボはたった86PS/4200rpmの馬力ながら201N・m/2000rpmのトルクなので、殆どの商用車やトラックより出足は軽い。インタークーラーもなく純然に低速トルク強化のためのターボだが、同じエンジンにはインタークーラー+可変ノズルの178PS+400N・mの仕様もあることから、86PSなら耐久性には余裕があると期待したい。ランチョのダンパーの設定を7にするとロールはあまり感じないが、カーブのスピードオーバーは禁物である。またホイールベースが220cmと短いため悪路でピッチングが起こりやすい。

というわけで、webmaseterに残された仕事は簡易防水仕様のマルチルームの防水を強化し温水シャワーと排水タンクを設置することで、追って報告したい。

用意したインバーター発電機はこの季節ではまだ出番が無い。必要になるのは夏季のエアコン使用時と思われるが、ソーラーシステムがありサブバッテリーをあと一個確保しているので、実際に出番があるかどうかは不明である。なお発電機には防音箱も用意している。

今後の整備状況については追ってまた報告したい。

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出番の減ったプリウス4回目の車検のナゾ

早いものでプリウスも4回目の車検となった。残念ながら出番の減ったプリウスの年間走行は3000km程度であり故障もないものの一通りの整備をしなくてはいけない。

基本はオイル交換で、チョイスは大手カ社の量販品10w-30である。粘度が指定の0W-20より高いのは騒音とブローバイ減少を狙ったからだ。ブローバイはありとあらゆるインテーク系のトラブルの原因だからである。これについて、

エンジンオイル粘度と燃費、そしてスラッジの関係のナゾ(0W-20でブローバイが増える疑問氷解編)

論文を紹介している。最新のエンジンといえども低粘度オイルは単に燃費稼ぎのためであって、ブローバイ量など基本的な性能が無いことがはっきりしている。なお個人的なポリシーとしてオイルは5000km/2年の早い機会に交換しているが、オイルフィルターはオイル交換5回毎くらいにしか交換していない。これについても、

ハンマーオイルはオイル添加剤として使えるか?のナゾ

に根拠を挙げている。フィルターを頻繁にかえると目が粗い時期ばかり使うことになり大き目の粒子の通過を招いてしまう。オイルフィルターは相当期間使っても目詰まりするものではないし、みんなが恐れる?リリーフバルブはそもそも冬季の始動時には低温による粘度上昇で開いているものなのである。

なおプリウスにも変速器はあり、ATFに遊星ギアとモーターとデフが浸っている。ただし変速比はM1の動作でかわるのでMTのようにギア歯面が移動して噛みあうことが無いもののデフがある点では似ている。ATとは遊星歯車が使われている点で似ているがペーパー材を貼った湿式多板クラッチが無い点が違う。

そういった理由でメーカーはATFを基本的に無交換としているが、それでもWebmasterは10年10万kmが目安だと思っている。無交換の理由は、二つのモーターがATFに浸っているので交換時の異物混入を恐れているからだろう。

いずれにせよメカ的にはATFの劣化はFF用MTやATより低いことは確かである。たとえばホンダはMTは8万km毎、ATFも8万km毎もしくは無交換としているので、プリウスはこれらより心持長い10年10万km程度が適当であろう。

我が家のプリウスは走行10万kmにはほど遠いが10年という年月を考えれば次回あたりの車検時期が潮時で交換の予定である。

あとは両側フロントのブレーキパッドを点検した。プリウスでは電気ブレーキを優先して使うので、殆ど粉を吹かないし磨耗の遅い。殆どの車両は生涯パッド交換を経験しないという。リアのブレーキパッドはさらに磨耗が遅い。

プリウスは電気ブレーキ優先なのでいったんディスクが錆びるとかなりの距離を走らないと錆が取れずにガリガリ音が続く。さらに放置するとディスクの錆がパッドと固着して動かなくなり、磨耗していないのにディスクの交換が必要になると言う

webmasterの個体も長い時間駐車していたらパッドが固着して発進できなくなり、強く吹かしたらパカーンと大きな音がして固着がとれた経験がある。これの予防のためかキャリパーにはパッドを広げるバネがついているが、それでも駐車中に固着しやすい。エレキの時代にはそれなりに過去想定していないトラブルが起こるものである。

車検の手続き等は、

新年早々プリウスユーザー車検にみる縦割り行政のナゾ

と基本的に同じであるが、いくつか変わったところがあった。厳しくなった面と甘くなった面があったのだ。

1)まず手続き的には、更新車検に限り過去に滞納が無ければ自動車税の納付証明の提示が不要となった。理由は定かではないが、都道府県が管轄する自動車税の納付状況が国交証の車検システムで見える?ようになったらしい。ただし他県からの名義変更をはじめとした多くの手続きでは県税事務所出張所の往復が強いられるところをみると、完全な情報が伝わるわけではないようである。

2)フロントウインドーに期限切れ定期整備シールなどシール類があれば全て剥がすように言われた。これは個人的には初めての経験であるが、想像としては今後フロントウインドーには衝突予防装置のカメラやレーザーなどの装置が付加されるので、邪魔になるシール類は一切貼るな、という理由かと邪推しているが、根拠は無い。

3)インパネの警告灯のチェックが厳しくなった。 以前はアイドリング時に警告灯がついていないかだけのチェックだったが、今回からは係員が運転席に乗り込み、停止時から起動して警告灯類がすべて一度点灯し、その後エンジン始動でそれらがすべて消灯するまでをチェックするようになった。

その理由が容易に想像できる。過去ABSやエアバックが不具合になると、ランプやヒューズを抜いて警告灯がつかなくすることでチェックを逃れるケースがあった。今後増えていく衝突予防装置や車両安定装置など安全のための付加機器を厳しくチェックするようになったのであろう。

4)欠陥エアバッグのリコールを受けていないと車検が受けられなくなるとの掲示があった。タカタのエアバッグのことだが、H28年4月までにリコールの対象となったエアバッグを交換していないとH30年5月より車検を受けられなくなる。H28年以降に判明したリコール対象も今後車検が受けられなく見込みである。詳しくは、エアバッグのリコール未改修車両を車検で通さない措置について(国交省) を参照されたい。

国交省の発表には興味深い一文がある。

車検申請を受けた運輸支局等においては、自動車登録検査業務電子情報処理システム等を活用して、措置対象未改修車両の場合は車検を通さないこととします。

今後はリコールに対応していないと車検が受けられないようになったということだ。おそらく、先の自動車税の納付状況もこのシステムでわかるようになったのであろう。縦割り行政の弊害の最たる車検システムでもすこしずつ改善は続いているようである。

さてプリウスを今後どうするか?である。少なくとも電池をはじめとした基本的な性能には問題なく、最近家人の引越し荷物を運んだときにも軽トラック並の積載能力を発揮したし、後席を倒せば二人が車中泊できる。唯一の問題は衝突予防装置が無いことである。

もうひとつ、我が家には近々キャンピングカーがやってくるのでますます出番が減ると思われる。

というわけで、現時点ではプリウスをもうしばらく維持し、最近マイナーチェンジされたプリウス50のモデル末期頃に新車か中古車を安く入手する、という作戦がプランAである。

プランBは、キャンピングカーの去就にもよるが、将来これを手放すこととなればプリウスともども車中泊が可能な車、たとえばカローラフィールダーやNV200、あるいは軽のエブリーワゴンあたりに更新するという作戦である。基本的にはWebmasterの放浪癖を満足できる車ということである。

プランCは車、キャンピングカー、バイクなどのすべてをこのまま維持し、80代になったら潔く免許を返上して電動アシスト自転車のみを残す、というものである。考えて見ると、生活に必須な移動の80%は電動アシスト自転車で代替できるからである。

いずれにしても、どのプランになるかは最終的にはwebmasterの意欲とか老化の状況で決まるというところであろう。

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うるさい車内インバーターを静かにする編

WebmasterのFXは車庫証明が取れて納車と名義変更を待つ段階である。問題は自宅駐車場に空きがないので他に確保しなければいけないことだ。

最初の駐車場候補はキャンピングカーがだめだという。そこでかたっぱしから電話するがどこも空きがない。近所を探索していると商用バンとハマー!が止まっている駐車場を見つけたが管理の看板が無い。神社の旗が立っていたので神社に電話をすると、とある組合の経営だという。

組合の対応は好意的で、全長が5m以下、全幅が2m以下ならOKだが、カードゲート機器の屋根が2.6mだという。幸いゲートは3m幅あるので端に寄れば屋根に当たらないし、側面上の角が斜めに落とされているので(これで車種がわかる人もいると思うが))普通に通れることがわかり無事契約できた。

この時点で、なぜこの車に多数のオファーがあったか理由がわかった。一方、大型で装備や程度が良い中古が売れ残っている理由も見えてきた。全幅が2m以上で全高が3m以上かつ全長5m以上となると都心では駐車場を確保しにくいのである。ちなみに、宅配便ヤコンビニのトラックの全高は3m以下におさえられている。

さて以前からプリウスにはシガーソケットに挿して100Vの150W出力のインバーターを積んでいて便利に使っているが、常時ファンが回っていてうるさい。今後はキャンピングカーでの出番も増えると思うので、サーモスタットで放熱板が熱くなった時だけファンを動作させることにした。

手持ちの温度スイッチは250V5Aで通常でOFF、95度でONになる(ノーマリーオフ)ものである。後述するが、温度は60度あたりがベターだが、必ずノーマリーオフのものが必要だ。

細工は簡単でファンの配線に温度スイッチを割り込ませ、スイッチ自体をもっとも熱くなる放熱板に接着するだけである。今回はエポキシ系の接着剤で固定し、ぶらぶらしていたパワーMOSの放熱板も接着剤で固定した。

100W電球で耐久試験すると、意外なことに旧式の12V12Aインバーター電源がうなって熱を持つのに対して、この安物インバーターの熱量は小さくファンが回らない。新しいものほど半導体の効率が良いようで、半導体技術は日進月歩である。

結局20分間100Wを流しても熱いが触れれる程度(70-80度程度)にしかならず、ファンは回らずじまいであった。

というわけで、温度スイッチの動作温度は低め(60度程度)をおすすめする次第である。

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キャンピングカーを考える(楽しい候補編)

あけましておめでとうございます。

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webmasterの昨年の興味対象は発電機であった。ET600、EF900、EF900is、EU9i、EG550のジャンクを復活させ、全てが完調で手元にある。これ以外にも3台入手したがWebmasterの好みに合わずにネットで処分した。

そのWebmasterの深層心理を考えると、

1)発電機は車やバイクの心的代用品

というのがあるかも知れない。発電機は車やバイクと違って登録も車検も保険も不要だからだ。最近気付いたもうひとつの深層心理

2)手放したクルーザーの心的代用品

というのがあるだろう。クルーザーは帆とエンジンがついている船ということだけでなく、5名が足を延ばして寝ることができるプチ別荘でもある。トイレもキッチンもあるし、ソーラーパネルがついているので、テレビラジオにスマホなどの電源の心配もない。さらに博多湾であっても海に出れば現実社会から一時的に逃避できる。

それなら、再度クルーザーを入手するか?だが、確かに団塊の世代が手放したクルーザーの中古は潤沢にあるが、メンテに修理と金とヒマがかかることとすでに30数年間セーリングしたので飽きたということもある。とすれば、Webmasterの心の穴を満たすものは何だろう?、その条件はおそらく、

1)エンジンやエレキがついていてメンテが楽しめること
2)隠れ家として十分な空間があること
2)そして自由に移動できること

ではなかろうか。これを満たすのはキャンピングカーしかないようだ。

実は、Webmasterのプリウスは入手したときから車中泊が可能で、スポンジシートと寝袋は常時積んである。後席を倒すと170cmのほぼ水平で凹凸のない荷室となり、それを前方に延長して後席のヘッドレストと前席のコンソールボックス後端で支持する板も積んでいて、これで約185cmの空間ができている。俗にいうプリウスホテルである。発電機に電気ケトル、カセットコンロ、電気コンロも積んでいて料理も可能だし。冷暖房もバッテリー駆動+間欠的にエンジンが働いて利かすことができる。、

何回か車中泊をしてみてかなり快適だが、やはりトイレが無いために、夜間トイレまで歩かないといけないことが気になった。贅沢言えばきりがないが、さらに温水シャワーがあれば完璧である。実は過去数年の間、キャンピングカーの間取りや装備品を検討してある程度ターゲットは絞っていた。

Webmasterが考えるキャンピングカーは

1)ボンゴ(OEMバネット)、ハイエースの2トントラックベースで全長500cm以下、全高270cm以下、車幅が200cm以下(190cm前後が望ましい)。サイズ的にはクロネコが使っていたクイックデリバリー(全長514cm、全幅mm178.5cm、全高265cm)が近い。取り回しが簡単で駐車場に入れやすい。駐車場の料金所の屋根はおおむね260-280cmなので全高300cm以上だと入れない駐車所、走れない道路、くぐれない橋が多数でてくる。
2)エンジンはディーゼルがエターでオートマが良い。温暖な当地では4WDでなく2WDでよい。
3)ベッドは4人+α(運転席上のバンク2人、中央のダイネット2人+α)でよい。
4)キッチンは狭くてもよいが、コンロはカセットガスがつかえること。
5)冷蔵庫は3way(ガス、12V、100V)が望ましいが、12V駆動でもよい。据え付けでなくてもキャンピング用でも可とする。
6)FFヒーターは必須。エンジン動作中に動作するリアヒーター、リアエアコンも欲しい。
7)電動ベンチレーターを備えたマルチルーム。ポータブルトイレを置けるし、防水処理すれば温水シャワーも可能になる。
8)ソーラーシステムと追加サブバッテリーとインバーター。電子レンジや家庭用100Vエアコンも短時間なら使える。ソーラーパネルがあればガスやエンジンクーラントで加熱する温水ボイラーは不要。
9)後面に発電機を乗せるキャリアのベース。発電機とソーラーシステムとで電気が不足することが無い。リアラダーも欲しい
10)バックカメラは必須。
10)網戸、電動ベンチレーターにオーニングもあればうれしい

とめいいっぱい条件を並べてみた。

通常のボンゴクラスだとベッド6名分を前提とすればマルチルームが無くなり、トイレを置けない製品が多い。

米国では、キャンピングカーのサイトに行けば電気、上水道、下水道を接続できる。しかし、日本ではせいぜいあって電気だけである。とするとトイレは、据え付けもしくはポータブル式のタンク式水洗付きか、災害用トイレ(おまる+ビニール+凝固剤)になる。実際には道の駅やサービスエリア、コンビニなどのトイレを使えばいいが、腹痛などの非常用や夜間用など最低でも災害用トイレは積んでおきたい。

Webmasterの自宅は駐車場にマンホールがあるので、タンク式でもいいが、中を洗って薬液2種類を入れる手間が面倒である。ネットで防災用トイレに凝固剤と猫砂やシートの組み合わせで一枚のビニール袋で数回使えるという情報があった。いずれにせよマルチルームが広ければトイレを置いたまま温水シャワーが使えるが、が狭い場合は温水シャワーのときにトイレをマルチルームから出すことになる。

というわけで、トイレが置けてシャワーに人が立つスペースのマルチルームがあるという条件での候補となるのは、

1)東名モータース カービィーDC 後端にドア、キッチンと広いマルチルームがある。ベッドはバンク2名、ダイネット3名(おひとり様幅61cm)計5。この間取りを仮に後端ドア型と呼ぶ。価格は455万とベンツCクラス程度だが、難点は現行のボンゴベース車ではガソリン仕様しかないことだ。以前はデリカベースの2.5Lディーゼルターボ車両があったが、現時点では排気対策でディーゼルターボが高価になり燃費で価格差を回収できない。ディーゼル仕様を求めるなら値段の高い大型キャンパーとならざるを得ない。

さらに必須なFFヒーター、バックカメラ、外部100V充電器、100Vインバーター、サイドオーニング、リアヒーター、リアクーラー、ソーラーシステム、リアラダー等々を加えると約150万のプラスになってしまう。

2)東名モータース カービィーR2B、DCとの違いはドアが真ん中にあること。メリットは後端に常設の2段ベッドがあることだ。キッチンが中央にあるためベッドはバンク2名、ダイネット1名+α、後端2名の計5名+αだが、マルチルームも窮屈でシャワー兼用が苦しい。仮にこれを中央ドアA型と呼ぶ

3)エートゥゼットのアミティーLE。カービィーDCと同じ後端ドア型であり定員5名で417万。LXは中央にドアがあるが後端ベッドが無くマルチルームが広い。これを仮に中央ドアB型と呼ぶ。LEは417万からと安いながら電子レンや12V冷蔵庫、サブバッテリーや小形エアコンが標準と装備が良い。オーニングやラダーはオプション。

4)マックレーのホリディーX(レイアウト#2)。中央ドアA型の変形で中央にマルチルームがある。ベッドはバンク2名、ダイネットは横向き1名、後端2名。定価450万プラスだが、標準で防音室+1600w発電機とエアコン、バックカメラ、ソーラーパネル100W、サブバッテリー、冷蔵庫があるのはお得か。

5)ロータスRV販売のマンボウANV は中央ドアB型で、ベッドはバンク2名、ダイネット2名。マンボウシリーズは老舗で、全般的にJB470(中央ドアB型)に似ている。EXEは後端ドア型でキッチンとマルチルームが後部にあり、ダイネットベッドが3名。オプションでソーラーパネル、エアコンなどが装備できる。仕上げがデラックスで価格は高めか(要問い合わせ)。

6)カトーモーターのボーノD は中央ドアA型でマルチルームがあるがシャワー兼用には狭い。 価格は560万からで、ハイエースベースのディーゼル仕様のボーノクイーンD型もある。この会社はバンコンの品ぞろえが多い。

  7)ファンルーチェエル・ニド タイプWは中央ドアA型でベッド5名+αでマルチルームあるが狭い。472万から。REは後端ドア型で広いマルチルームがありベッド5名+α。どちらもGL仕様で472万からだがFFヒーターがオプションで、いろいろ加えると+150万程度になる。

8)ナッツRVのマッシュW。クレソンボヤージュで急成長した新興でボンゴクラスにも注力中でデザインやグラフィックに工夫がある。Wは中央ドアA型でベッド5名でマルチルームがあるが後端ベッドともども狭い。REは後端ドア型でマルチルームがありベッド5名。価格はGL仕様で460万からだが、FFヒーター、オーニングなどで+150万程度になる。

9)バンテック シーダ。ナッツRVと並ぶ老舗で品質に定評があるが、カムロードベースのZILが中心でボンゴクラスは1車種と力が入っていない。ベストセラーだったLB470(中央ドアB型)の後継だが間取りは中央ドアA型である。ベッドはバンク2名、ダイネット1名+α。後端2名でマルチルームは狭め。価格は538万からと高いのにLB470で標準だったFFヒーターはなぜかオプションなので、FFヒーターやエアコンが標準のコルドリーブスより高くなってしまう。

以上のように、マルチルーム前提のボンゴクラスでは、間取りは中央ドアA型、中央ドアB型、後端ドア型の3種に大別される。

中央ドアA型はテーブルを出したダイネットのままでも後端ベッド2名分が常に使えてベッド5名+αの欲張り仕様だが、マルチルームも後端ベッドもサイズ的にギリギリである。中央ドアB型は後端に広いマルチルームがあるがベッドは4名+αに限られる。後端ドア型は後端に広いマルチルームとキッチンがありベッド5名には余裕があるが、走行中はダイネットのベッドを起こす必要がある。

スペースに関してはゼロサムゲームなので、最適解は3通りしかなく、べッドとマルチルームとキッチンのどれを重視するかによってチョイスが定まる。以前はキッチンが広めだったが、最近は冷凍やインスタント食材の進歩で料理の比重が低下したせいか狭くなり電子レンジの要求も強い。最近は入口とキッチンが後端にあってベッド面積を稼ぎやすい後端ドア型が増えている印象がある。実は最も古いキャブコンであるピックアップに乗せるキャブでは荷台の関係で入口が後ろにあるものが多かったので、温故知新と言えるかも知れない。

個人的にはキャンピングカーと名乗るには最低ニ、三日は篭城できる設備が必要だと思う。最低でも災害用トイレ、できればシャワーがないと車中泊車であってキャンピングカーでは無いかも知れない。道の駅やサービスエリアで車中泊するだけならプリウスや軽バンでも二人の大人が寝れるし、カセットコンロで簡単な料理もできる。そもそも道の駅に泊まるなら料理は店で食うという手もある。

ただしマルチルームがない設計であっても、床に防水パンを設置するスペースがあってカーテンで囲めれば即席のトイレ兼シャワースペースとすることはできるので、不可というわけではない。

各メーカーともベース仕様では必須なFFヒーターが標準でない製品が多い。今時は電子レンジやエアコンも需要があり、それには追加サブバッテリー+ソーラーシステム+インバーター+発電機が必要になる。さらにオーニングや大型ベンチレーター等々を足すと結局は600万+αとなる。ただし、高年式の中古車ならフル装備のものが400万+αで視野に入ることもあろう。

仮に2名で旅行して宿泊費が1泊で2万浮くとすれば300日分、4名で旅行し宿泊費が4万浮くとすれば150日分、さらに食費や移動費が浮くとすれば600万は高くないとも言えるし、到底ペイしないとも言える。ベンツEクラスの価格でワンルームマンション的な移動空間が付いてくるとすれば安いとも言えるし、プリウスや軽バンに比べれば無駄に高いとも言える。あるいは経費的には全くペイしなくとも家族で利用した経験が残ればペイしたとも考えらえる。まあ価格は考えようでどうとも解釈できる。

さて、ダラーワイズを目指すWebmasterはそれだけの高価な金をキャンピングカーに払うべきだろうか?それとも車中泊プリウスで我慢すべきなのか?その結果についてはまた別の機会で紹介しよう。

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