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今日の必ずトクする一言
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●風水別館 Annex version 2021

火が着かないガスコンロのナゾ

キャンピングカーのリアサス異音との戦いのナゾ
格安ルーター楽天モバイルのナゾ(ユーザーを選ぶ編)
サーモ付き風呂シャワー切換弁止水不良修理2021版のナゾ
COVID-19のワクチンはどの程度効くのかのナゾ(イスラエルのデータの矛盾)
動作しなくなったソーラーウォッチ復活のナゾ

目立たないエアコンプレッサーレストアのナゾ(リベンジ編)
ファンヒーターのフレームロッド風水クリーンアップ!のナゾ(着火不良・立ち消え根絶2021年版)
VENDEE GLOBE2020は誰が優勝するのかのナゾ
吸収式冷蔵庫と水を飲む平和鳥の関係のナゾ
VENDEE GLOBE2020の行方のナゾ


火が着かないガスコンロのナゾ

台所のビルトインガスコンロの一つが火が着かなくなった。正確に書くと、つまみを押すと連続点火音がして火がつくのだが、手をはなすと消えてしまう。

原因は熱電対(サーモカップル)による立ち消え防止装置の不具合と見当はついた。熱せられた熱電対が発生する電圧で電磁石がガスの弁を「開」に維持する仕掛けである。熱電対の出力は20mVと小さいが電磁石で弁を保持する程度のパワーはあるのだ。

昔公団賃貸住宅に住んでいたときに、風呂釜が熱電対不良で使えなくなった。そのときは、修理が来るまで毎晩乾電池で弁を保持して使ったことがある。

我が家の先代のコンロは、長年の使用でバーナーが焼け細ったが、すでに交換部品もディスコンとなっていた。そこで、このコンロは苦労して探しだしたツマミ式(天ぷら過熱防止装置つき)である。個人的には、1挙動でガス栓の開、点火、調節が可能なツマミ式がベストだと思っている。

ちょっと前に一大勢力だったボタン式は、ボタンを押して点火したあと、別のツマミで火力を調節する、という不便なものだ。おまけに腰で押したり子供がイタズラしただけで火がつくためにロック装置がある。ツマミ式では1挙動ですむ操作がロック解除、点火、調節と3挙動必要だ。

これは不人気だったらしく、最新のは電子式ながらツマミで調節可能となっている。しかし、これは停電になるとると使えないという一大欠点があった。ガスコンロのレゾンデートルは、停電時に調理だけでなく、ストーブや照明のかわりになることにあるからだ。最近は電子ツマミ式ながら電池で稼働するものもあるが、電池寿命が短い上に電池の交換がやりにくかったりする。

しかし、このコンロはまだ数年しか経過していないので、故障にはまだ早い気がする。内部を覗くと、

赤と黒の電線が熱電対につながっていた。そこで、コネクターをはずして、隣のコンロと配線を入れ替えたところ、炎が保持されるようになったので熱電対が原因であることははっきりしたが、なんと隣のコンロも正常に動いているではないか。要するに、コネクターの接触不良あるいは、組み立て時にコネクターのもうひと押しが足らなかったようである。

このコンロは火口が3個と、片面の魚焼きがついているという標準的なものだが、長年の改良で魚は上手に焼ける上にまったく匂いや煙は出ない。冷凍したトースタが丁度3分で焼けるのことも重宝している。

最近のビルトインガスコンロはトップがガラスでできていて、五徳が小さいので加熱した鍋をコンロからちょっと横にどけて置くという操作ができない。さらには上面パネルに縁取りが無い!!コンロもあある。吹きこぼれがコンロを超えて調理台まで流れてしまうなど、不可解な設計である。

不可解といえば、ビルトインガスコンロの価格である。市場価格では10-30万するなど価格が盛りすぎである。というのは、ビルトインでないコンロ(ガステーブルの2火口ー)の電子式ガステーブルでビルトインと同じバーナーを使っているものが5万しない。さらに、ビルトインでは取付費もかかるのだ。

家庭用ガス機器には大きな闇がある。これについては、

グレードダウンした風呂給湯器のナゾ

を読んでいただきたいが、この手の卸価格はカタログ定価の3割程度と、極めて不明朗な業界なのである。

料理自慢の向きは、国産のへんてこ電子コンロには不平タラタラだと思うが、アマチュアには冷凍食品と電子レンジ、電気湯沸かしのせいでコンロの使用頻度が減っているので、それでOKなのかも知れない。ある意味コンロは調理という記号性だけのインテリアに成り下がったのかも知れない。

そのせいか、最近の料理自慢の向きは中途半端な国産のコンロではなく、舶来の強力バーナー4口コンロを使うそうである。

老婆心コーナー 国産のガスコンロは絶滅危惧種となる気配が濃厚なので、お気に入りのつまみ式コンロをお使いなら、バーナーの消耗部品は供給がある内にストックすることをおすすめする。

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キャンピングカーのリアサス異音との戦いのナゾ

ある時から、JB470が段差を乗り越えるたびにパキン、カキンという異音が聞こえるようになった。サスの故障は危険なので原因を探すがなかなかわからない。

一番の恐怖はアーム類の亀裂である。JB470はたくさん売れたデリカのトラックベースで、同じ構造のスターワゴンは4WD仕様もあり根強い人気があるが、ネットでもサス異音の話はあまり見かけない。我が家の車の固有の問題だろうか。

国際的にもLP300とその後継のLP400は相当数売れていて、エンジン4D56はコモンレール化されていまだ現役のようである。ネットで独文と英文のサービスマニュアルが入手できたのでパーツ類は把握できているが、それには既に廃止されたグリースニップルの給脂が指示されていたりと、古いままのあやしい記載もある。

まずはフロントサスのダブルウィッシュボーンの上下アームのチェックだが、目視ではクラック等は見当たらず、トンカチで叩いてみてもがクラックの気配はない。溶接機もスタンバイしておいたが出番が無かった。

ボルト類の緩みかもしれないので、サス、シャーシ等ほとんどすべてのボルト類をチェックしたが緩んでいる気配がない。フロントのアッパーアームがトーションバーとボルト締結されている部位にも緩みがない。キャブをシャーシーに固定するボルト類もしっかり締まっている。

サスのブッシュ類からの異音を疑い、ほぼすべてにCRC5-56やスプレーグリースを吹いてみたが音は消えない。

タイロッドエンドや上下アームのジョイントについては、

JB470キャンピングカーのタイロッドエンドブーツの更新編

の時に点検交換済である。アッパーアームとハブとのジョイントのブーツは緩めでグリースが少量漏れているが、この部分は同じ構造のハイエースやボンゴでも少量漏れるようである。

よく耳をすませると、パキン、カキンは前輪よりわずかに後ろから聞こえてくるようである。それにサスアームに問題があれば、すぐ上が運転席なのでもっと異音は大きく聞こえるのではないか_

そこで、次はトーションバーのクランクをチェックした。トーションバーはアッパーアームから車両中央まで長々と伸びていて、後端のクランクがシャーシからボルトで釣られている。このネジの調整で車高を簡単に調節できるのは各メーカーとも同じ構造である。これについては、

JB470の車高調整のナゾ(なるべくクルマを水平に近づけたい編)

を参照してほしい。クランクをシャーシーから釣るボルト両端は半円形の金属ブッシュになっていて、これがストロークに応じてわずかに摺動するが、この部にグリースを補給したがまったく音は変わらない。

サービスマニュアルでサス関係のパーツはすべてチェックしたが問題ないので、座席やエンジン点検蓋、エアクリーナー等のネジもすべててチェックしたが緩みもないし異音も消えないである。。それどころか異音の頻度が増えて、ちょっとした段差の旅味パキン、カキンと音をたてるようになった。この時点でWebmasterは少しノイローゼになったのである。

JB470は装備もエンジンも快調で、問題は唯一サスから聞こえてくる音が消えないことだけだ。ひょっとしてこの車はもう寿命なのか?

以前から疑っていたのが、リアサスのリーフスプリングからの異音である。リーフスプリングをUボルトで車軸に固定するホチキスドアリブは商用車では一般的な構造で、頑丈でメンテも簡単、さらに必要に応じてリーフの種類や枚数、ヘルパーリーフやゴムストッパー等でいかようにもチューンしアレンジでき、車高もかんたんに変えられるのが特徴である。

欠点はストロークをとるには長いリーフが必要なこと、車軸の位置決めが甘いこと、大きなトルクでリーフがたわんでワインドアップを起こすことなどだが、JB470では左右のダンパー下端が車軸を前後にまたぐようになっていて、ワインドアップに一応の対策がされている。これは古いサバンナRX-3でも使われていた方法である。

リーフスプリングのメリットとしては、重なったリーフ同士の摩擦でダンピング作用があることである。例えば鉄道車両には何枚も重ねたリーフの摩擦でダンパーを省略したものは多い。

リーフスプリングのデメリットとしては、リーフが擦れ合う音がでることだ。走行距離の多い車ではキュッキュとかキシキシといった音は出るし、走行距離が少ない車ではリーフのサビがすれあってガリガリと音がでることもある。この異音を嫌って、乗用車ではリーフの枚数を減らし、リーフ同士が擦れないようにゴムをはさんだり曲げてあるのが普通である。

しかし、リーフからパキン、カキンという音が出るだろうか????

この車は以前は福島県のいわき市付近で生息していたらしく、シャーシーは丁寧に防錆処理されていたもののリーフスプリングからはサビが落ちていた。リーフ同士は擦れ合うものだし、寒冷地では凍結防止剤を撒くのでリーフがさびていて当然だろうと思っていた。

リーフは4枚あるが、よく見ると上の2枚はサビで完全に固着しているようで、それがストロークでスムーズに摺動せずにパキン、カキンと音が出るのではないか?と推測した。

そこで、上の2枚の間にCRC5-56を吹こうとしたが、しっかりひっついていて隙間がない。そこで、前輪の片方を段差に乗り上げて車体を傾けてリーフ間を広げようとしたが、隙間なくひっつたままである。マイナスドライバーを隙間にうちこんでCRCを吹き込んでみた

その後不整路面を走らせると、リアサスからパキンカキンという音は消えてゴリゴリガサガサギシギシとものすごい音がした。どうやら2枚のリーフの固着がとれて摺動し始めたようである。このまま50kmほど走行してみたが異音はなかなか消えない。

そこで、リアシャーシをジャッキアップし、後車軸軸がシャーシから完全にぶら下がるようにし、さらにリーフ間をマイナスドライバーで叩いて十分開き、その間にスプレーグリスを大量に吹いたのが写真である。

その後100kmほど走ったところ、毎回走行開始時にズリズリキシキシ音が出るが、少し走ると消えるようになった。リーフスプリングは原理的に毎日ある程度の距離を走ってリーフを摺動させ続けないと異音が出るのである。

一方、乗り心地は格段に良くなった。もともと車重があるので乗り心地は悪くないが、ピッチングがやや不快だった。そのため、ランチョRSダンパーの調節ツマミを最強にセットしていたが、ホイールベースが短いのでピッチングは仕方がないものと諦めていた。

おそらく、距離が伸びるにつれて、リアのリーフの固着が部分的に取れてパキン、カキンと異音が出るようになったのだろう。その後いろいろ部位のチェックをしている間に固着がさらにとれて異音が出やすくなった、と考えると、これまでの現象の説明がつく。

そして、ピッチングが嘘のように軽くなった。今まではリーフスプリング同士が固着していてスプリングが堅い状態だったものが、スムーズに摺動するようになってバネ定数がさがり、ピッチングをある程度吸収するようになったのである。

もしあなたが、リアのリーフサスからの異音に悩んでいるなら、シャーシーをジャッキアップして後車軸を浮かせてリーフの間が開きやすくなったときにマイナスドライバー等をクサビとして固着をとり、その間にたっぷりグリーススプレーを吹けばよい。一旦固着がとれてリーフの間が開いたら、時々前輪の片方を段差に乗せてボディーを傾けてリアのリーフが開いた隙間にグリーススプレーを吹くといいだろう。

というわけで、JB470は絶好調である。近々、リーフスプリングのサビによる異音をを完全に取るために長旅に出ようと計画しているところだ。

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格安ルーター楽天モバイルのナゾ(ユーザーを選ぶ編)

Webmaeterは2019年9月からwinmax2+のモバイルルーターを使っている。それまでは、7GB契約のymobileスマホのテザリングを使っていた。

ルーターはHUAWEIのW05だが、これはキャッシュバックが\37000とW06より6000円高かったからである。確かにW06は最大1.2Gbpsを誇るが、4GLTE3本とWiMAX2+をCAとしてUSB接続した場合であり、WiMAX2+自体の性能はW05と同じである。何より4GLTEは1月に7Gbytesのしばりがあり3本のCAだと即座に上限を超えてしまう。そうするとWiMAX2+側も含め128kbpsが上限になってしまうので、あっても使えない機能である

最初に使った時に、多くのWiMAX2+ルーターが見えてユーザーが多いことに驚いた。速度は都心の駅周辺の通勤時間でも最低数Mbpsは出るのでストレスはないが、旅先や観光地ではエリアの関係で4GLTEしか使えないこともがあったが、そのような状況では7GBを使いきったことはなかった。

しかしW05はコロナ禍でテレワークを使う家人に取られてしまった。これは我が家のJCOM(ケーブルTVと電話も)が普段のピーク速度は十分であるものの、夕方に速度低下でテレワークが切れてしまうことがあったからだ。

そこで契約したのが、

怪しいクラウドSIMモバイルルーターのナゾ(期待を裏切ってまとも編)

Zeusu社クラウドSIMルーターであった。これは当初パケット上限無しであったが、例の「どんなときもWiFi」の通信障害後の行政指導で上限無しはなくなり、月40GBが2680円のコースとなった。

使い心地だが、電源ON後に仮の内部SIMからクラウドSIMに移行するのに30-40秒かかるが唯一の欠点であろうか。エリアはSOFTBANKの通信網につながることが多かったが、メインのAUスマホよりもエリアも速度も良好であった。長らくSOFTBAMKはエリアが劣るものと思い込んでいたが、現在はむしろAUのほうがエリアも速度も劣る印象がある。

自宅のJCOMはモデムを交換して貰ったが改善しなかったので、再度クレームを入れたところ、JCOMがこの地区で輻輳していることは認識しているので近くルーティングを変える予定なので様子を見て欲しいという。はたしてその後回線速度が改善したのでWiMAX2+ルーターが戻ってきたのである。

とするとWinMAx2+かZeusのどちらかが解約になるが、Zeusの契約には解約料が無いのでこちらを解約とした。Zeusルーターは速度エリアともに満足しておりクラウドSIMなる仕掛けも面白かったが、解約やむなしである。

再度WiMAX2+ルーターを持ち歩くことになったが、性能には不満はないものの世間では大容量ながら安価な格安SIMやルーターが増えてきて、多額のインセを貰ったものの一月4380円はちょっと高いかなという気がしてきた。

そこで楽天モバイルを契約し、機種は端末価格を大きく超えるキャッシュバックのあった富士通のArrowRXとした。高齢者を意識したランチャーになっているが、設定等をみる限り普通の端末である。過去富士通の端末はことごとく不具合をかかえていた不幸な歴史があるので納入価格も弱含みなのだろう。おそらくスマホ事業は赤字だと思う。

端末は最新のアルミ外装でiPHONEにも引けを取らない優美なものだが、ビルドを叩いて出てくる開発者用メニューにワイヤレスディスプレーイ認証があるものの、それを有効にするメニューが無いとか、価格に見合うように無理やり機能を削った形跡がある。画面は5.8インチ フルHD+とちょうど良い大きさで、Snapdragon 450の1.8GHzオクタコア+RAM3GBと控えめで発熱も少なく電池の持ちが良いので、ヘビーユーザーでなければ文句は出ないところか。

なお、楽天リンクというアプリがあり、これ経由の通話(IP電話?)とSMSは無料で、一度でも通話とSMSを使うと初期契約料3000円もペイバックされるという気前の良さである。ただし、楽天リンクは癖のあるアプリで、楽天端末以外では不具合が多いという。WebmasterのRXでもアプリ更新時のSMS認証ができず、端末を初期化する面倒があった。

楽天リンクの通話は遅延も中断もなく快適である。端末によってうまく動作しないところは、過去FUSIONと呼ばれその後楽天傘下でSmartalkとなったIP電話に近いものと推察している。もちろん単価が高い通常の音声電話も利用できるが、メールアドレスは特に供給されないところが既存キャリアと異なるところか。過去楽天メールを使っていたユーザーではそのまま使用できる。

さて、最初に自宅で電源を入れてアプリ楽天モバイルを見るとートナーのAU基地局につながっていることがわかった。AU回線では月5GBまでフルスピードでその後は1Mbpsに速度が落ちるが、それでもYoutubeやAmazonPrimeでも高解像度HDで無いかぎり問題は感じなかった。

Webmasterの仕事場は博多駅に近く、エリアマップに含まれているので楽天回線で動いているものと思っていたが違っていた。、ある日5GBytesを使い切りましたとの表示が出て、今までAU回線であったことに気づいた。

仕事場から博多駅に歩いていくと楽天の基地局が電波的に見えてきたが強度が-100dB以下とAUの-70から-80dBに比べ弱い。博多駅前広場でもすぐにAUに乗っ取られる始末で、いろいろなエリアで確認した結論として楽天発表のエリアはアリバイ的なものでまったくアテにならないことがわかった。

そこで、アプリ楽天モバイルのエリアクレーム能を使った所、楽天から返事が来て「ご指摘のように調査したところ博多駅付近では-100dB以下と弱いですが、近く改善する予定です」と言ってきたが、それから3ヶ月たっても改善していない。唯一安定して楽天を掴むのはAUの基地局が薄い海岸付近のみだった。しかし通常は強力なAUパートナー回線が使えるので、殆どのユーザーは気付いていないのかも知れない。

ただし、半ば強制的に楽天の基地局だけを掴む方法を確立できたので紹介したい。道具としてAndroidアプリのNetwork Cell Info Lightなどの基地局情報アプリを使うと便利である。手順は、

1)アプリ等で基地局の位置と方向を確認する。Webmasterの場合は博多駅西側に強力なAU基地局があり、博多駅東側に弱い楽天基地局があることがわかった。

2)金属製品(例えば本立とか)でAU基地局方向を遮蔽し、楽天基地局方向の見通しの良く回線強度の高いところに端末を置く。通常アンテナはスアホ頭部にあることが多いが、これもスマホを手で遮断して確認すると良い。

3)スマホ設定の、モバイル-ネットワーク選択の自動をはずし、検索されたリストでrakutenを選ぶ。なおメニューの場所はスマホによって異なる。

4)楽天基地局の電波強度が一番高いスマホの位置と向きを記録しておき、毎回そこに置く。

なお、4)から5)の操作をのんびりすると、迷入してきた強いAU基地局に乗っ取られてしまうので、素早く行う必要がある。

写真でAU局をブロックする青い金属製本立と、殺人事件のように端末を置く位置や角度が書かれているのがわかるだろうか。表示では-106dBの弱い楽天基地局が表示されている。なお、電圧が低めで80%まで充電できるが満充電にならないという貴重なACアダプターを常時接続している。

この手順で、-105dBの楽天基地局を安定して掴むことができたた。GoogleSpeedで回線速度を測ると、安定して数Mbps以上の速度がでる。AUパートナー回線を掴んでいるときは、月5GB制限を超えていれば1Mbpsしかでない。どちらを掴んでいるかは、アプリ楽天モバイルもしくはアプリ楽天LTE回線状況チェッカーでも確認できる。

ただし、電波強度は気候やビルと走行している自動車の反射等で変動するので、たまさかAUに乗っ取られていることがあるが、どのみち1Mbpsでも不満は無いので、時々点検する程度で十分だろう。

現時点では楽天モバイルは1年間無料で、キャッシュバックは3ヶ月後に楽天ポイントとし給付された。また、最初の事務料金3000も楽天リンクで会話とSMSをすることでキャッシュバックされたようである。

というわけで、楽天モバイルをメインのスマホにするのはどうかと思うが、AUパートナーエリアで使えるし最低でも上限無しの1Mbps接続は保証されているので、二台目スマホ兼モバイルルーターとしては悪くないと思う。何より契約して1年間は無料である。

なお、例の政府のスマホ価格抑制政策のあおりで、楽天モバイルも価格体系を4月より改訂した。それによれば、パケット1GBまでは無料、20GBまで1980円、それ以上無制限で2980円なので、使わない端末に課金されるペナルティーは無いに等しい。まあ、よほど神経質なユーザーでない限り使えないということは無いと思う。というわけで、WinMAX2+ルーターは解約となった。

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サーモ付き風呂シャワー切換弁止水不良修理2021版のナゾ

思えば、このKV○の切換弁についての記載は、

KVKの欠陥シャワー切換弁のナゾ20年版(ついに自前解決編)
サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れ2018のナゾ
続サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れのナゾ(部品交換編)
サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れのナゾ

についで5回めである。この極端に寿命の短い切換弁は最初の3回はありと高価な金を払って修理したが、その不具合のメカニズムが2020年の4回目で解明されたので、対策により交換せず修理可能となっている。

さて、切換弁の原理については、前回と同じ図になるが、

のように、バネで隔てられた2つの弁がある。これが上下に移動し、片方だけが開いてカランとシャワーを切り替える構造になっている。

我が家においてもシャワー切り替え弁の使用回数は1日数回程度にすぎないのに早ければ2年程度で交換が必要となる。

台所にあり使用頻度が一番高い冷水温水MIX用のセラミック弁は今年で28年たっているが問題を起こしていない。古い規格なのでレバー上げで止水という仕様である。

洗面所にある冷水温水MIX用セラミック弁は15年ほどで不良となったが、まあ許容できる範囲である。この弁もセラミック部分の摩耗ではなく、セラミックを弁座におしつけるo-リングが摩耗したものであった。

前回は対策として2つの弁の距離を広げるために固定ネジに収縮チューブを噛ませてネジロック剤剤を使うことで解決した。

それから1年少々たったのだが、やはり弁の止水する範囲がやや狭くなってきた。まだ止水困難には至っていないが、過去はずした切換弁での修理シミュレーションでさらにベターな方法が見つかったので、今回は早めに対策する次第である。そもそも軸の回転で摩耗しやすい弁に細いリップを使うところが間違っていると思う。

今回は固定ネジの中にスペーサーを仕込んでネジを浮かすことで2つの弁の距離を広げる。それにはまず、ネジ込まれる部分の長さを測る必要がある。

8mmと出た。次にねじ込まれる部分の深さを測ると18mmと出た。ネジ込まれる部分が約10mmであるところを前回は熱収縮チューブを噛ませて1mmほど浮かしていた

ならば、12mmのスペーサーを入れればネジ込まれる部分を2mm浮かすことができるハズだ。スペーサーの材料として真鍮製3mmのメッキネジの軸部分を使用した。真鍮なので電気腐食を避けらるし、柔らかいので削って調節も容易である。

少し削っては水栓にはめて調子を見る。最初はカランからもシャワーからも水が出ない止水域が非常に広く最大水量も少なくなるが、削って行くとちょうどよい雰囲気になった。今回は止水域をかなり広めとして4年間くらいは手直し不要を狙っている。

テストで良好なので、嫌気性ネジロック剤で固定して完成である。今回は各弁のシールと軸との間に高真空グレードのシリコングリースを塗布し滑りを良くしたので、軸の回転による弁の回転も抑えられ、弁リップの摩耗も遅くなる目算である。

完成して家人の意見を聞くと好評である。まずつまみを回すのが軽くなった。これはシリコングリースの効果であろう。また止水域が広めなので、神経をつかわなくても確実に止水できて良いとのことである。

同じ加工は各社のカランシャワー切換弁でも可能と思う。加工と丁寧なシリコングリースの塗布で、切換弁の寿命を10年以上、目標としては20年に伸ばすことが可能かも知れない。

切換弁不良は、温泉などの浴室でよく見かけるが、湯量が多い温泉では修理されていないことが多い。おそらく切換弁が高価な割に頻繁に消耗するので放置されているのだろう。今回紹介したスペーサーを使えば、水やお湯が無駄にならないだけでなく、弁の調節のフィーリングも格段に改善するので、ぜひ試していただきたいところである。

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COVID-19のワクチンはどの程度効くのかのナゾ(イスラエルのデータの矛盾)

世界に遅れてやっとワクチンの医療従事者への接種が始まったところだが、それでも医療関係者400万人以上の1割にとどくかどうか、という対応の遅い日本である。

さて世界で先行するファイザーのワクチンの効き目についての報道では、プラセーボに比べ95%の予防効果があるとのことだった。しかし、Webmasterの周囲の疫学が専門を含め複数の医師のコンセンサスとしては、

95%という数字は信じがたい。通常、ワクチンの効果は長い歴史のなかでせいぜい60-70%と相場が決まっている

だった。その後、SARS-CoV-2 Vaccination ? An Ounce (Actually, Much Less) of Prevention, N Engl J Med 2020; 383:2677-2678, Eric J. Rubin, M.D., Ph.D., and Dan L. Longo, M.D.という、非常に短い論文が発表された。

問題は有効と判断した基準だが、原文では

「Confirmed Covid-19 was defined according to the Food and Drug Administration (FDA) criteria as the presence of at least one of the following symptoms: fever, new or increased cough, new or increased shortness of breath, chills, new or increased muscle pain, new loss of taste or smell, sore throat, diarrhea, or vomiting, combined with a respiratory specimen obtained during the symptomatic period or within 4 days before or after it that was positive for SARS-CoV-2 by nucleic acid amplification?based testing, either at the central laboratory or at a local testing facility (using a protocol-defined acceptable test).」

と書かれている。つまり、FDAのクライテリアの症状があったかどうかで感染の有無を判断しており、しかも症状は電子通信による申告で行われ、医師が逐一診察したわけでもない

さらに、The Proportion of SARS-CoV-2 Infections That Are Asymptomatic A Systematic Reviewによると、COVIC-19ではPCR陽性でも無症状の患者が33%いるとのことである。

無症状のうちから他人にうつす可能性も指摘されていることから、症状のみの電子通信の申告で判断した有効率95%というのは、COVID-19のPCR検査陽性による判断では良くて60-70%程度と考えるべきであろう。

もうひとつの疑問が、ワクチン接種が先行しているイスラエルで感染者がどのくらい減ったか?である。イスラエルでは12月より積極的にワクチン接種がすすめられ、旭日新聞 接種率世界一のイスラエル 見えてきたワクチン後の世界によれば、人口約920万人のイスラエルではすでに4割を超える約440万人が1回の接種を終え、2回接種済みの人も300万人を超えた、という。最近のニュースでは50%を超えたとの報道もある。

なお、多くの報道ではイスラエル保健省は20日、米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンについて、2回の接種による発症予防効果が95・8%に上った、という。それなら、随分イスラエルでは患者が減っていると考えるのが普通だ。

しかし、Johns Hopkins UniversityのデータによるGoogle発のリアルタイムデータでは、

正直、あまり減っていない。最近のピークの半分程度か。世界中のデータでは、

やはりピークの半分程度というデータの大差無いように見える。そして、日本のデータは

と、よっぽどピークより減っている。いろいろ議論があったが、ある同僚の医師の説によれば、

「Johns Hopkins Universityの言うイスラエルは、衛生状態が良くないイスラエル占領下のガザ地区等のパレスチナ人を含むが、イスラエル政府の解析には含まれていないのではないか?」

ウイルス対策には各国ともナショナリズムむき出しなので、ありえない話ではないが、wikipediaによればガザ地区の人口は2013年で173万人だという。また2013年のイスラエル中央統計局によると総人口は802万人で、そのうちユダヤ人が604万人(75.3%)、アラブ人が166万人(20.7%)とあるので、やはりイスラエルの定義にガザ地域等は含まれていると解釈すべきであろう。

しかし、なぜ接種率が現在5割を超えるとされるイスラエルでワクチンの効きがはっきり見えないのだろうか?

理由としては、もともとワクチンの効果の見積もりが過大という可能性がありえる。このため、効果が見えるようになるまで時間がかかっているのかも知れない。

もうひとつは、ワクチンが効きにくいE848k変異株が増えたという可能性だが、これも現時点ではE848k変異は世界的に20-30%に達しつつあるところなので現時点では可能性が低いが、今後は効いてくる可能性がある。さらにE484k以外の変異株もいろいろ出て来て、今後のワクチンの開発が追いつかなくなる可能性もある。

いずれにせよ、ワクチンの効果が出るにはある程度の時間がかかることは覚悟しなければいけない。そもそも日本では国民全体への接種がいつになるか不明だが、そのころにはワクチンが変異株のために時代遅れになっているかも知れない。

以上が、3月5日の参院予算委員会の政府新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長の、

「コロナ感染の年内の「終息」は見込めない。年内に人口の6、7割がワクチン接種を受けると仮定してもおそらく今年の冬までは感染が広がり、重症者も時々は出る」

という発言につながるのかも知れない。

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動作しなくなったソーラーウォッチ復活のナゾ

もう20年位前であろうか、我が家ではQ&○ブランド(シチ○ン)製のダイバー風ウォッチがあり、これを風呂場の窓際においていた。順調に動いていたのだが、冬のある日から動作しなくなった。

この手のウォッチは動作しなくなったときに日なたに2,3日置いておけば復活するのだが、さすがに20年近く働いていて電池が劣化したのであろう、わずか1時間程度で止まってしまった。しかし風呂に時計が無いのは不便なので、適当なボタン電池を入れて動作させようと考えた。

以下の記載には危険があり、漏液や爆発等などでケガをする可能性があるので自己責任で読んでください。

さて分解すると、ボタン状の電池が転がり出てきた。不思議なことに普通の電子ウォッチと異なり、電池が電極で固定されていない。 電池には金メッキの端子が溶接してあり、それが微妙に奥まった電極にタッチするようにできている。

これは、おそらくいわゆるバカ避けとして、素人が適当なボタン電池をつっこんで、それが充電で爆発や漏液する事故を防ぐためであろうと思われる。調べると同じ電池でもシ○ズン社用だけで端子が3種類あり、さらにセ○コーやカ○オでもそれぞれ数種類あるようだ。

電池を見るとPanasonic MT920と書いてある。調べると、補修用の電池はamazonで2000円前後で販売されていることがわかった。しかし、そもそもこのダイバー風ウォッチは3000円ほどだったと記憶しているので、2000円出して交換するのはコスパが悪い。

さらに調べていくとMT920はチタンリチウム電池で特にサイクル寿命が良好らしい。当初ソーラーウォッチには 電気二重層コンデンサが使用されていたが、多機能でより長期の動作のためにより容量の大きいチタンリチウム電池が使用されるようになったという。 パナソニックのMT920サイトによると、


公称電圧 (V)	1.5
充電電圧 (V)	1.8 〜 2.6
公称容量 (mAh)	5
連続標準負荷 (mA)	0.05
直径 (mm)	9.5
高さ (mm)	2
質量 約 (g)	0.41
使用温度範囲 (°C)	-10 〜 60
タイプ	MT

とある。データシートの放電特性をみると、定格消費で5日程度の容量である。

しかし手元の電池の電圧を測ると0.88Vしかない。針状結晶による短絡は無いが、光量不足のまま長らく放置されていたため極板が不活化しかけている状態であろう。ソーラー充電で回復しないなら直接充電してはどうか?

まずは安全を見て1/20Cでまず10時間充電ではどうだろうか。1/20Cとは0.25mAとなるので、通常の1.5Vの電池で0.88Vから公称電圧1.5Vまで充電するには3.3kΩを介して10時間で1/2C程度まで充電するのが無難であろう。

確かに、それが無難であろうが、ソーラーで回復しない程度に電極が不活化しかけているとすれば1/20Cでは回復しない可能性もある。とすれば、ショック療法としてごく短時間、(0.5秒)1.5Vにタッチさせてみるのも手では無いか?

というわけで、0.5秒ほどタッチさせると電圧は1.2V以上になっていた。どうやら不活化を脱したようで、さらに3時間充電することにした。

その後耐久試験を行った所4日ほどで2秒毎の運針になる程度まで回復したので、充電は成功したようである。

ところで風呂にはこの時計が不動になった後にカシオの防水時計が設置されていて、この時計の出番がなくなってしまった。いろいろ考えたあげく、アドレスV125のハンドルに設置するのが適当だと考えた。ここなら日光に当たる時間が長いので、さらに10年ほど長生きするのでは無いかと考えたのである。

というわけで、この時計は第二の運命を刻み始めてすでに2ヶ月経過観察したが、今のところ正常に動作している。

老婆心ながら、ショック療養は、あくまでも充電に反応しない場合にのみ0.5秒以下でトライすべきであり、それによる漏液、爆発などのリスクは当サイトはいっさい関知しないので、そのつもりで。

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目立たないエアコンプレッサーレストアの謎(リベンジ編)

以前、Webmasterはエアコンプレッサーを持っていた。各種エアツールだけでなく、清掃、塗装、サンドブラストとかいろいろ使えるのではないか、ということで実用最低レベルの2PSのものを所有していた。

しかし、タンクの上にメカメカしいモーターとコンプレッサーが並んでいて図体と作動音が大きいことが不人気だった。特にエアインパクトがうるさいとのことで、かわりに電動インパクトを入手して利用度が減ったところ、使用頻度が低いなら邪魔なので処分できないかとの意見に抗えなかったのである。その後は、パンク修理用の携帯コンプレッサーしかなく鬱憤が溜まっていた。

そこでふと思ったのは、いかにもコンプレッサーというデザインでなく、かわいくメカメカしくないデザインのベビコンなら目を欺けるのではないか?エアツールを使用しないなら1PS以下でもいいのではないか、という作戦である。

そこでいろいろなサイトを漁るが、やはりコンプレッサーは基本的に男子が扱うものなのか、いかにもメカメカしいデザインものが多い。そのなかに古い型の日立製で中古不動品ながら金属部品が一切露出しておらず、コードも格納可能なおとなしそうなデザインの代物(エアパンチPA400)があったので入手した。

あとで気がついたのだが、このエアパンチPA400は1989年にグッドデザイン賞を撮っていた。一見してメカメカしくない点が評価されたのであろう。写真はサイトからのリンク

それは電源を入れるとコンプレッサーは動作するものの、いろいろなところから空気が漏れて圧力が上がらず停止しない。まずレギュレーター付近から漏れていて、さらにオイルレスコンプレッサーのクランク側からも漏れているようだ。

まずコンプレッサーを分解した。実はオイルレスと書いてあってもそれは嘘で、シリコンオイルが使われていて、金属製ピストンリングにテフロン樹脂製リングが併用されているだけで、それ以外は普通のコンプレッサーとは大差ない。使用時間は非常に短かったようで写真のように内部の部品に汚れは皆無だった。

コンプレッサーの漏れは腰上を分解して少量のシリコンオイルを補充するだけで止まった。整備の手順自体はエンジンと同様で、液体ガスケットもエンジン用のものを使った。

次はレギュレーターであるが、エアは底と圧力調節つまみ付近の2箇所から漏れていた。早速分解すると底はコンプレッサーからやってくる空気室のOリングがオイルで溶けていた。これを手持ちのものと交換すると底からの漏れはなくなり、レギュレーターを低圧にセットすれば圧力センサーが働いて自動停止するようになった。もう一歩である。

レギュレーターの構造と動作原理については、下の下手な絵を見てほしい。

レギュレーターの底側ではバネで弁が下から押し上げられて閉じている。この弁は、上側にあるピストンの中心の棒で下に押されることで開くようになっており、そのピストンは上からバネで抑えられていて、そのプリロードは上の圧力設定つまみのネジで調節できるようになっている。

まず、上の圧力設定を最低にすると、上のピストンの軸が下の弁を押し下げる力がなくなり、下の部屋の弁はコンプレッサーからの圧力で上方に押し付けられて閉じたままとなり、やがてタンクの圧力が上がるとセンサーによりコンプレッサーは自動的に停止する。

次に上の調節つまみを締め込んでいく(圧力を上げる設定にする)と、それがバネを介して中央のピストンを下方に押し、ピストン中央の棒が下の部屋の弁を押して開く。上の部屋の圧力が次第に上がるとピストンが圧力調節のバネに逆らって上方に移動し、所定の圧力になると下の弁は閉じる。

そういった仕掛けで出力の圧力が一定に調節できるのである。いわゆるレギュレータと呼ばれるものはどれも原理はここ100年かわっておらず、ピストンかダイアフラムが使われている程度の違いである。高圧の用途では小さなピストンで十分な調節力が発生するが、、低圧の用途では動作のために面積の大きなピストンが必要となるので、かわりに傘のような大きなダイアフラムが使われるのである。

よく見ると、上の部屋のピストン周囲のOリングが溶けてエアが漏れていた。同じサイズのOリングがあったので、交換したところレギュレーターは正しく作動するようになった。

しかし樹脂製のピストンを見るとクラックが入りかけていた。おそらくレギュレーターの調節圧が高い設定で放置されていたため、上から強いバネで長時間押されていたからだろう。

とすれば、レギュレーターを交換が必要かも知れない。いろいろなショップを漁ると、似たサイズの中華製と思われるレギュレーターは廉価で各種売られているが、付け替えると目立たないコンプレッサーの筐体の圧力メーターの窓と、コネクタの穴の位置が合わなくなり、樹脂部を加工しなければならない。

そこでさらにピストンを見た所、両側は凹になっていて、ここに適当な樹脂を盛って補強することでクラックの進行は食い止められる雰囲気である。

そのためには、クラックに入った油分を取り除く必要があるだろう。これは適当な密閉容器にピストンとエタノールを入れ、減圧、加圧を繰り返すことで洗うことができる。

細かいクラックを修復するには表面張力が低く隙間に浸透しやすいアロンアルファの類が良いのではないか?ということで、ピストン上下両側の凹部にアロンアルファを盛っては硬化をまち、再度盛って硬化を待つ作業を繰り返した。アロンアルファの類は水分で硬化するため、このような正しくない使い方では硬化に長時間を要するようである。

というわけで、コンプレッサーは完動となった。このコンプレッサーはコードも内部に格納可能で、立て掛けて置くとトランクに見えて目立たないのである。重量的にも持ち運びしやすく、現時点では特に処分の圧力に接しておらずコンプライアンスが良好である。

というわけで、コンプレッサを再度自宅に持ち込むには相当な神経を使ったのである。

機械いじりの好きな男子(最近では女子もいるだろうが)は、エアツール、特に緩みにくいボルトをマシンガン的な音と振動で容易に緩めるインパクトのパワーは快感かも知れないが、善良な市民にとっては騒音を発生する迷惑な道具と認識される可能性があり、その場合はコンプレッサーも騒音を発生する迷惑な一味として厳しい視線にさらされるのである。

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ファンヒーターのフレームロッド風水クリーンアップ!のナゾ(着火不良・立ち消え根絶2021年版)

友人からファンヒーターが使えないというSOSがあった。

聞けば、フレームロッドのシリコン付着による結晶化現象のようである。これには、バーナーを分解して白化したフレームロッドの表面をヤスリでゴリゴリと削り取る必要があるが、分解と修理には骨が折れる。

そこで、Webmsterが以前報告した、

暖房機器のアキレス腱、フレームロッドの風水クリーンアップ術

を紹介したところトラブルは氷解したようである。

さて、フレームロッドのシリコンによるの白化がなぜ起こるか、である。

シリコン(正確にはシリコーンだが)は、シャンプー、リンスを始め、ツヤがよくなる家庭内洗剤などの大量に含まれている。シャンプー等にはメチコンやジメチコン等のわざと?わかりにくい表示がされていることが多い。

これらが揮発して高温のフレームロッドに触れてガラス質のSiO2となって表面に付着して肉眼的には白く粉を吹いたように見える。ファンヒーター等は炎が導電性であることを利用して換気不良や立ち消えを検知しているが、SiO2(石英や水晶と同じもの)は良質の絶縁体なので、導電を妨げて不具合となる。

特に日本では過去清掃不慮や換気不能による一酸化炭素中毒が多発したために、ファンヒーターの着火不良や立ち消えの判断が厳し目になっているのだ。通常は低出力時の立ち消えや着火不良からはじまることが多い。

そこで、フレームロッドの風水クリーンアップ術である。これは、ガラス質のSiO2と、フレームロッドのタングステン合金の熱膨張率の差を利用している。フレームロッドが赤熱時に水をかけると熱膨張率のちがいからガラス質にヒビが入り、それが突沸する圧力で四散して剥げるのである。もうヤスリでゴリゴリするのは時代遅れなのだ。

説明については前回と同様だが、一部補記している

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用意するもの

1)ファンヒーター前面パネルをはずす+ドライバー

2)水鉄砲のようなもの(注射器や霧吹きなど。市販のスプレー製品の使用後のものでよい。十分水洗しておく)

3)気になる人はゴグルを着用のこと

4)昨今絶滅に瀕している、自ら科学しトラブルを解決する自立した心。これが大事。


手順

1)ファンヒーターが冷えているときに前面パネルをはずす。通常は前面パネルの側面の上か下にネジがある。旧サンヨーやアラジンなどはルーバーをはずすネジが別途ある(中央にもあったりする)ので注意。

2)バーナーの前面にあるのぞき窓の雲母板をはずす。雲母はもろいので、上から爪楊枝を2本並べてさし、穏やかに凸状にしてはずすと良い。

3)ファンヒーターを着火し、雲母がはまっていた窓から赤熱したフレームロッドがどこにあるか調べる。通常フレームロッドと点火用のロッドの2本あるが、フレームロッドの法が長く炎に長く接するようにできていることが多い。

4)ファンヒーターをオフにし、フレームロッドが赤熱している間に水流もしくは霧を黒くなるまで噴射する。

5)再度点火してフレームロッドが赤熱したらオフとして同様の作業を繰り返す。注射器による水流がもっとも効果的だが、霧吹きの場合はなるべく狭い範囲にしぼるがコツだ。3−5回これを行うとロッドだけでなくバーナーや網目の白化までが黒くなる。ついでに点火用ロッドやガラス質が付着して白くなった部分にも吹きかけよう。

6)最後に雲母を戻し、ルーバーや前面パネルを戻したら修理終了である。雲母は割れやすいが、雲母が無くても動作には問題は無い。同様に白化したルーバーについても、霧吹きによる急冷で簡単に掃除できるようになる。

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調べた範囲では現行の石油ファンヒーターの殆どがフレームロッドを使用している。しかしガスファンヒーターは、以前報告した、

ガスファンヒーター故障のナゾ(フィルターを掃除しましょう)

で紹介したように、ガスレンジと同様の熱電対を使ったものがあるので注意が必要である。

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VENDEE GLOBE2020は誰が優勝するのかのナゾ

VENDEE GLOBE2020の行方は混沌を極めている。前回のVENDEE GLOBE2020では、Armel Le Cleac'hが2位のAlex THOMPSONに16時間の差をつけて、また3位のJeremie Beyouに4日の差をつけて優勝したのに比べ、トップのCharlie DALINのAPIVIAから9位のJean LE CAMのYes We Cam!までが距離273nmの間にひしめいているからである。

IMOCA60は1日に軽く300nm以上を走るので、相当な接戦になる。ちなみにnmは時速1kt(ノット)の船が1時間に走る距離である。さらに、ゴールのVENDEEまでには貿易風の間に無風となる高気圧が複数存在するので、タイミングによっては大きく順位が入れ替わる可能性がある。

その中で上位3位のグループを形成しているのが、いずれもフォイル挺であるCharlie DALINのAPIVIA、Louis BURTONのBUREAU VALLEE 2 そしてBoris HERRMANNのSEAEXPLORER-YACHT CLUB DE MONACOである。フォイル艇はうねりが少なく風が強いときに威力を発揮する。

注目はBoris HERRMANNで、彼の船は上位のフォイル艇よりさらに毎時2,3kt早いのである。これについては、Boris本人が語っている。

彼の船は参加した艇のなかで最大規模のフォイルを装備している。また船の重量も Alex THOMPSOMのHUGOBOSSの7.5トンの次に軽い7.6トンと戦闘力が高いのである。フォイルに関してはCharlie DALINのAPIVIAもほぼ同じものを装備しているが重量が8トンと重い。また彼のポートサイドフォイルは南インド洋でUFOとの衝突で障害を受けたとされている。

もう一つは、Borisは南氷洋の荒い海で船の高速性を故意に押さえていて、多くの場面でIsabelle JOSCHKEのMACSFより低速だった。彼はおそらくALexの船の強度問題や、Kevin ESCOFFIERのPRBの沈没事件から、荒い南氷洋で船にストレスをかけないように抑えていたようである。

殆どの艇にはマストの荷重を測るストレインゲージがあり、Borisはその数字をみて船にストレスがかからないように注意していたと言っていた。

Borisには外野から(今は船までネットで意見が飛んで来る)なんでもとプッシュしないのかと言われていたそうだが、ぐっと我慢していたのだろう。そして大西洋のうねりが少ない局面で最大速度を発揮してのである。

もう一つ、Borisはジブ(マストの前の三角形のセイル)のJ1.5サイズを用意していると、チームメンバーであるWILL HARRISが語っていた。J1.5というのが謎なのだが、J1とJ2の中間のサイズの帆を用意しているとのことである。

ルール2020では9枚までのセイルを持参可能である。そのうち1枚はメインセールなので、いわゆるジブの類を8枚持っていることになる。セールのサイズと種類については、Sails explained to the general public by Yann Eliesを参照されたい。下の図はそちらからのリンクである。

その前に、VENDEE GLOBEに出る船のセールには過去の常識がまったく通用しないので、説明しておきたい。まずメインセールが3角形でない。普通のヨットのメインセールが3角形な理由は、マストの先端ほど船をヒールさせる(傾ける)モーメントが大きいので先端ほどセールが小さくなるからだ。

しかし、最新の船には傾きを抑えるカントキールが装備されているので、より効率が良いアスペクト比の大きなメインセールを使うのである。なお、翼断面を保つために強力なバテンが前後スパンの全体に入っている。バテンとは、セールが風をはらむとドーム状になるが、その前方の膨らみが大きい翼断面に近づけるために通常は後方のみに入れるFRP製の板である。

メインセールには途中に鳩目がありここにシートを通すことで、帆を3段階小さく(リーフ)することができる。風速が30ktを超える荒天では、リーフを3段目と最小にし、J3ステーに蛍光色のストームジブを上げるのが通常である。さらに風速があがると教科書的にはセールをすべて下ろし、バウからシーアンカーを流して船を風に立てて凌ぐが、高性能なレーサーではマストだけでも断面が長円形のために風上に走ると言う。

ジブは、通常舳先(バウ)からマストまでの長さのものを100%ないしJ0と呼び、それからJ1,J2,J3と小さくなっていく。J0より大きいものを通常はジェノアと呼ぶが、さらに大きくジェノアとスピネーカーの中間サイズのものをジェネーカー(GK、ジェノア+スピネーカーの略、もしくはコード0とも呼ぶ)を積んでいる。さらに通常のものと異なる左右非対称のスピネーカーを積んでいて、これは先端(タック)をバウの出っ張り(バウスプリット)に固定し、従来のリフト用のスピンポールは使わない。

昔の船や470クラスのスピネーカーは左右対称で、下端(フット)の片方端をスピンポールで支持しつつきれいにドーム状に膨らむように左右端をロープをコントロールするために1名のクルーを必要とする。スピンの展開とコントロール、そして上手に仕舞込むには腕がいので、Webmasterの船では40年間に数回レースでしか使ったことが無い。

IMOCA60ではジェノアのようにラフは最前端に固定された状態で使うが、限られた状況でしか使われず、1度も使われずに終わる船もあるという。それは、風や進路の乱れでスピネーカーがマストやステーに絡みつくトラブル(提灯と言われる)になると厄介だからである。スピネーカーのかわりジェネカーが多用され、これは風向が240度と広い範囲で有効につかえる。

古典的には追い風(ランニング)ではジブとメインをマストの両側に展開して走っていた。通常は風下と船の進路の角度の半分にセールを出すというのがセオリーだったので、船を遠くからみても風に対してどの方向に走っているか解ったのである。同時に、スキッパーが上手か素人かも遠くからひと目でわかるところが怖いところである。

Webmasterは素人を乗せるときは、メインセールを上げずにジェノア1枚で走らせていたた。これで概ね270度の範囲で走れるし、突風時にはシートを手放せばいいので、素人に操船させても安全だからだ。メインセールにレイジージャックが無く、リーフまで毎回毎回艤装する必要があり疲れるからである。陸に上がって、ジェノアだけでも結構走るんですね、と他のスキッパーから言われ赤面である。操船の手抜きは結構遠くからもバレるのである。

しかし現在のレーサーでは追い風でもランニングとせず、あえて僅かに角度をつけるクオーターリーに近い走り方とする。それは、メインとジェネカーの翼断面効果で発生する揚力を推進力として風速より早く走れるからである。ヨットは揚力を使って風上に走るが、それと同じことは追い風でも起こるのである。

通常ランニングでは波と同じ方向にほぼ同じ速さで走るので周囲に波濤を感じないのが普通だが、風速より早く走るレーサーでは風下であるはずの前から強い風があたり絶えず波浪が飛んでくる。追い風ながら向かい風のクローズドホールドに近い状態になるので、ジブとメインも閉じ気味になる。アビーム(風に直角)の時も、船の速度が出るので見かけの風向きは上がりに近くなり、これまたセールは閉じ気味にになる。

つまり、風速より早く走る最新のレーサーでは、常にジブもメインもほぼすべての風向きで閉じ気味のままとなるので、セールを見ただけではどちらに走っているかわからないのである。左右にセールを広く展開するのは、完全な無風の時だけである。しかしセールを閉じて走るということは予想しない方向から突風が吹くとブローチングする危険もある。

追い風で方向を変えることを通常ジャイブと呼び、、VENDEE GLOBEの解説でもジャイブと説明されているが、風速より早く走る場合の方向変換は向かい風に走るときと同じタック操作(舵を切る方向が逆)となる。このように、多くの点で古典的ヨット操縦の常識が通じないのである。

マストのトップからは前方のバウスプリット(舳先から出たところ)にステーがあり、トップから舳先へJ1用のフォアステー、次にマストのトップから少し下がったところ(フラクショナル)にJ2用とJ3用と4本ステーがあり、その中でJ2が一番多用される。J2は翼断面を強化するために、ジブながらフルスパンの細いバテンが入っていることが特徴だ。

なおジェネカー等やJ1を使うときにはJ3を併用して、ジブとメインセールの間のスロット効果を強化することもできる。船によって違うが、通常J2のステーは組み込み式のファーラーがついていて、マストを前方に支持するために固定されている。バウスプリットにつくセールとJ1とJ3はセール一体のファーラーが付くことがある。

話が長くなったが、おそらくBorisの船にはJ2より大きいJ1.5相当のセールを上げることでさらに2kt稼ぐ仕掛けになっているらしい。

しかし、もともとVENDEE GLOBEはフランスのレースであり、他国のスキッパーはお客さん扱いである。歴史上仏独関係は複雑で、万が一にもドイツ人のBorisが優勝すると、それなりの騒ぎとなるかも知れない。今回はイギリス人であるAlexが優勝したら一騒動あるかもとか言われていた。

なお、Borisは環境活動家で有名なグレタ・トゥーンベリが国連に出席するために英国から米国まで航海したMalizia_IIのスキッパーだった。

私は彼女が提唱する飛び恥(フライトシェイム)を否定しないし、実際コロナ禍で航空機需要は激減して地球の大気汚染が5%改善したことも否定しない。

Malizia_IIは Vendee Globe2016でSebastien Josseが使ったがリタイヤしたMalizia Gitana16を修復し、ソーラーパネル等の環境装備を追加したもので、建造費は数億円でスポンサーは仏の財閥Edmond de Rothschild Groupであった。このプロジェクトのために多くの人間が飛行機で往復したために批判されたこともあった。

あまり報道されていないが、Borisの船SEAEXPLORER-YACHT CLUB DE MONACOはまさにこのMalizia_IIのフォイルを拡大強化したそのものである。この船についてあまり広報されていないのはそういう経緯があるからかも知れない。それと、下記でWebmasterはこのGitana16を紹介していた。

アメリカズカップAC45Fの艤装のナゾ

Webmasterは偶然このAC45Fに洋上で超接近遭遇してその細部をリポートし、またモノハルのフォイル艇の例として、Gitana16の動画をのせていた。

このGitana16こそが魔界転生して、今回のSEAEXPLORER-YACHT CLUB DE MONACOになったのである。何という奇遇であろうか。

動画ではスキッパーは疲労と寝不足で老け込んでいるが、Borisはどんな状況でも端正な装いのイケメンでドイツを始め欧州で大人気らしい。フランス語や英語もわかりやすく、抽象的な話が多い仏人と違って話は具体的でわかりやすいし、動画も工夫されていて面白い。

彼の船ではラインやシート(ロープ類)は常にきれいに整理されていて、これは独仏系ハーフのIsabelle JOSCHKEも同様である。英国人のAlexも整理整頓が上手で、仏系伊系には乱雑なままなスキッパーがいるのと対象的である、

Borisが優勝する可能性もかなりでてきたが、今後気象の具合で運悪く高気圧の無風帯に捕まり停滞するかもしれないし、また大西洋名物のUFO(正体不明浮遊物、多くは流出したブイやコンテナ)に当たる可能性もある。実際この船はVendee Globe2016でUFOに衝突して船体やフォイルを損傷しリタイヤした履歴がある。

このように、VENDEE GLOBEには不確定要素が多いが、今回は多数の船が非常に短い間隔で決勝ラインをくぐることは確かである。

さて、Webmasterも長年クルーザーを走らせてきたが、帆走に関する知識は古典的なままであったものが、VENDEE GLOBE2を見ると、船や艤装の進歩に何枚も目からウロコの状態である。特にセールをどうトリムしているかは、非常に興味がある。

思えば、40年間もヨットハーバーに通っていたものの、周りの船にはジブファーラーやオートパイロットが装備されるようになっていることに長年気付いていなかった。船関係の雑誌も長年読んでなかったのである。

ダクロン製のジブは毎回フォアステーにハンクスで止めていたし、オートパイロットが無いので進路維持のためにラダーをゴムひもではさんで走っていたが、ウィンドベーンなるものは知っていた。まさにディンギーと同じ感覚で古風で煩雑な操作をしながら長年クルーザーを走らせていたwebmasterにとって、最新鋭の装備群には隔世の感がある。

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吸収式冷蔵庫と水を飲む平和鳥の関係のナゾ

WebmasterのJB470には3WAY冷蔵庫がついている。これは吸収式冷蔵庫と呼ばれるもので、熱源によって冷却する仕組みである。熱源はAC100VやDC12Vの電熱ヒーター以外に、カセットガスも使うことができる。キャンピングカーでは常に電源の確保が重要だが、カセットガス1本で24時間冷蔵庫を作動可能なので便利である。

吸収式冷蔵庫は冷却を始めるのに若干時間を要するので、電動コンプレッサー式のクーリングアシストがついているから、実際には4wayと呼ぶのが正しいかもしれない。

キャンピングカー用の吸収冷蔵庫の電気ヒーターはおおむね50-70Wだが、ガス使用のときは通常のガス湯沸かし器の口火程度の炎で十分なのである。

ガスを使うときには、まずガス栓を開け、点火装置をONにすると間欠的にパチパチと放電音がして点火される。この状態でガス栓を押したまま開にすると熱電対の働きで電磁弁が開に維持される。ガスがなくなり消火すると自動的に電磁弁が閉じてガスが遮断され、点火装置がのパチパチ音が持続するのでガス切れがわかるようになっている。

吸収式冷蔵庫は未使用で長時間放置すると効きが悪くなる。これは冷却に使うアンモニアの針状の結晶がエバポレーターに詰まるからで、その場合は本体を逆にして数日置くと水溶液で結晶が溶解して機能が回復する、という面白い修理法がある。Webmaseterの冷蔵庫も最初は効き目が悪かったが、使っている内に結晶がとけたのか効き目が回復している。

吸収式冷蔵庫は欧州の家電大手のELECTROLUXが戦前から販売して来たが、現在は部門が分割されDOMETIC社から供給されている。米国では現在もELECTROLUXブランドで大小の製品がキャンピングカーやトレーラーハウス用に販売されていていて、日本では現在もイワタニブランドから販売されている。欧米ではLPGの補給は法規的には容易に行えるようである。

日本ではLPGボンベの扱いに厳しい制限があるため、最近のキャンピングカーでは超小型の電動コンプレッサーを使用した冷蔵庫が主流になっている。Webmasterの車にはカセットガスを2本セットする仕掛けがあるので4way冷蔵庫が延命している。カセットガスは100均ショップでも売っているので、災害時のサバイバル用に吸収型冷蔵庫を1台欲しいと思ってたいたが、最近は電動コンプレッサー製品への更新が一段落したのか、出品が減っていた。

そんな中でオークションでDOMETICブランドのホテル用の吸収式冷蔵庫のジャンクが出品されていた。吸収式はコンプレッサーの振動や騒音が無いので、ドイツのDOMETIC社の冷蔵庫がホテル等で結構使われている。ジャンクはく欧州製品にありがちな電子制御回路の故障によるものだろうが、冷凍機自体には可動部分が無いので、配管が錆びてガス漏れしないかぎり修理可能であろう。

結局1600円で落札することができたが、送料はその倍程度かかった。

さて到着した冷蔵庫を電源につなぐと、室内灯が点滅したままで動作しない。制御回路はサーミスタによる温度調整と霜取りヒータを制御しているようだが、マイコンの初期自己診断で止まる様子だった。肝心のヒーターの抵抗は155オームと断線してなかったので、、直接100Vにつなぐと動作することが解った。

実はWebmasterは冷却機には若干の興味があり、過去、

故障した特殊冷蔵庫の中華製コントローラーによる復活のナゾ

や、キャンピングカー用変造エアコンシリーズ、

過熱で落ちる除湿器変造エアコンの鍛錬のナソ(電流センサー封印編)
キャンピングカー用変造エアコンのバリスターの恐怖のナゾ
キャンピングカーの冷房のナゾ(TAD-22と変造CV-U100C-W編)

など、コンプレッサー式のクーラーや冷蔵庫の変造も手掛けている。

基本的には冷却回路が動作していれば、温度制御は機械式あるいは電子式のサーモスタットで簡単に修理できる。自動霜取り機能は必須ではない。

回路を見ると、マイコンでヒーターをMOSでオンオフする仕掛けで、黒く四角い部品はリレーかと思ったが電源トランスであった。これで電子回路と庫内照明のLEDを駆動していた。

問題はコネクターの品質が非常に悪く、機械的にもグラグラと不安定で、接点の出来もひどいものである。おそらく故障は度々の接触不良によるものでは無いかと思う。欧州製は家電にしても自動車にしてもコネクター類の品質が日本製に比べ悲惨なほど悪く早々に故障する。修理してもそのうちに再度故障するであろうから、抜本的に変造することとした。

作業だが、まず庫内のサーミスターやLEDランプの配線を撤去する。

手持ちの機械式サーモスタットのガスチューブを室内に設置する。配線はAC100Vから一つは3Aヒューズを経由して、もう一つは機械式サーモスタットを経由してヒーターに接続するだけである。温度ヒューズの類が見当たらないが、ヒーター自体に組み込まれている様子である。

完成像である。機械式サーモスタットは底部のヒーター付近にあり、そこから配管が伸びて、右上の白いグロメットから庫内に入り庫内の壁に仮固定した感知チューブにつながっている。対比のために、中央付近に元の制御回路基盤が置いてある。庫内の冷却板が汗を書いているのがみえるだろうか。飲物はふるさと納税由来で、あとは酒のつまみとして冷奴用の豆腐と納豆である。

冷却回路だが、右のアルミパイプの中に断熱材に巻かれたボイラーがあり、底部にヒーターがある。ボイラーのアンモニア水溶液が加熱されてアンモニアが気化しボイラーを上昇して上部のコンデンサーへ向う。上昇するガスのポンプ作用で持ち上げられた水溶液が途中(全高の2/3の高さ)から底部に向かい二重管でボイラーに向う水溶液を予熱をするところがELECTROLUX社の工夫らしい。その後に水溶液はサイホンを上昇し、螺旋状の吸収パイプに入り、アンモニアガスを吸収しながら底部の吸収タンクに落下する。

ボイラーを出たアンモニアガスは上部のコンデンサーで凝縮して液体になり、庫内のエバポレーターで庫内の熱を奪いガスに戻る。ガスはその下の螺旋状の吸収パイプで水溶液に溶解しながら吸収タンクに戻る。なお、吸収パイプとタンクからエバポレーターの入り口まで送られる水素ガスが液化したアンモニアをエバポレーターに円滑に流す仕掛けがELECTROLUX社のもう一つの工夫らしい。

配管の構造や形状、分岐の位置や傾き等には多くのノウハウがあるようで、多くの競争業者は製造をやめ、いろいろなブランドで売られている吸収型冷蔵庫の大半はDOMETIC社からのOEMのようである。

吸収式冷却サイクルの構造を考えた時に、もっともこれに近い構造の機構といえば、それは、あのアインシュタインも機構を解明できなかったという水を飲む平和鳥であることを思い出した。水を飲む平和鳥は2つの大小球体とそれを結ぶ管からできていて、大きい球の中では管が底まで降りている。小さい球の表面にはフェルトがコーティングされていて浸された水を含むようになっている。

2つの球と管の中にはエーテルが入っている。管の中央に支点があるが、大きい球(鳥の胴体)の方が大きく重いので下に下がっている。その球の中のエーテルは大気の熱で気化し、その圧力で液体のエーテルが管を通じて小さい球に上がっていく。小さい球の表面は水で濡れているのでその気化熱で冷やされて中のエーテルは液化するので小さな球に液体エーテルが移動して重くなる。

そうすると小さな球が下がり管がほぼ水平になり、小さな球の一部が水に浸る。それと同時に、管の上半分を通って大きな球の中のエーテル気体が小さな球の中に流れ込み、そのため小さな球の液体エーテルが管の下半分を流れて大きな球に戻る。再び大きな球が重くなり下がるのである。

要するに、大きな球である鳥の胴体は周りの熱を吸って中のエーテルが気化し、小さな球である頭は水の気化熱で熱を放出してエーテル気体が液化するのである。つまり胴体は周囲の熱を奪うのでエバポレーターであり、頭は周囲に出した熱が気化熱で冷やされるのでコンデンサーなのである。

エアコンには冷媒を液化し循環させるのにコンプレッサが必要だが、水を飲む平和鳥はお辞儀をした時に胴体で気化したエーテルを頭に送り、頭で液化したエーテルを胴体に戻すことで、循環のためのコンプレッサーが不要なのである。つまり、2つの球に一本しか管が無いが、傾いていた管が水平に戻ることでエーテルが循環するのである。

仮に巨大な水を飲む平和鳥を作れば、往復動作で若干の発電をさせることは可能かも知れない。あるいは巨大な平和鳥の胴体を部屋にいれ、壁に設置した支点より頭を部屋の外に出して頭が濡れるように水桶を用意すれば、平和鳥はヒートポンプとして働いて、部屋を冷房することができるはずである。

吸収型冷蔵庫は基本的にはアンモニアを水から気化させ、また水に吸収させるという、アンモニアの回転をボイラー部分のポンプ作用で行っているわけで、その意味では水を飲む平和鳥に近いのである。

ところで、アインシュタインが水を飲む平和鳥のメカニズムがわからず苦悩しているのを見て、弟子は「なら分解してみましょう」と言ったとか。しかし、アインシュタインは「分解してしまったら科学でない」、と言って拒否したと伝わっている。

ヒーターはサーモスタットによって摂氏5度以上で動作し、摂氏3度で停止するように調節した。この手の装置は動作に適度なヒステリシスがあり、電子式はそれをシミュレートできるようになっているのが面白い。

なお、現在はAC100Vで動作しているが、必要があればDC12V仕様への改造も簡単だ。例えば50W1オームのメタルクラッド抵抗を2〜3個シリーズにしてボイラーのパイプに固定すればいいのである。吸収式冷蔵庫は最新のコンプレッサー式より効率は劣るが、音や振動が無く、熱源を選ばないので例えば太陽光温水器などと組み合わせて動作させることもできる。

冷蔵庫が動作しているかどうかは、後ろに手を伸ばしてコンデンサーが熱いかどうかで確認できる。音もなく動作する裏のパイプ臓物メカニズムが実に不思議であり、これに比べるとコンプレッサー式の冷蔵庫が知恵が足らない原始的な俗物に思えるようになったが、これが認識の変容というものだろうか。

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Vendee Globe2020の行方のナゾ

あけましておめでとうございます

さて、単独無寄港の世界一周レースVendee Globe2020は、先行する船たちがケープ岬を回って南大西洋に戻ってきたところである。

さて、状況は前回予想

Vendee Globe2020世界一周レースに見る最新外洋レース艇のナゾ

とはかなり変わっている。

現時点(1月8日)ではフォイル艇(水中翼付き)が10位以内に6隻、ダガーボード艇(ノンフォイラー)が4隻と、ダガーボード船が予想以上の成績である。こうなった最大の理由は、高速のフォイル艇での船体強度に対する不安からではないかとWebmasterは想像している。そのせいか、フォイル挺はうねりのある海面ではどれも20ノット以上の高速を避けているからだ。

リタイヤには様々な原因があるものの、リタイアした7隻がすべてフォイル艇であることが、その高速性が船体および様々なパーツに対して大きなストレスとなっている可能性がある。

1)フォイル艇の船体強度の不安。

象徴的なのは、最速を誇るAlex THOMSONのHUGO BOSSで、1位で航海していたが、喜望峰付近で船体前部の縦の構造材にヒビがみつかり補修し、その後ラダーの損傷でリタイヤとなった。Alexはそれまで20ノットを超える速度を多用していたために、船体強度に問題が出たのであろう。

もうひとつが、Kevin ESCOFFIERのPRBである。PRBはVincent RiouがVendee Globe 2012で使用した船で、フォイルを付加するなど近代化改装されているが、悪天候下の喜望峰付近で3位で航海していたが船体が2つに折れて沈没した。幸い、スキッパー達の連携で、Jean LE CAMのYes We Cam!に救助された。

実はベテランであるJean LE CAMはVendee Globe 2008でホーン岬の前で転覆したところをVincent Riou のPRBに救助された経験があり、今回はそれが逆となったのである。なんという奇遇であろうか。

なお、Kevin ESCOFFIERはPRBチームのヨット設計士だったので船体強度については十分対策されていたと考えられるが、それでも船体に想定を超えるストレスがかかったのであろう。

2)UFO(正体不明の浮遊物)との衝突による船体損傷

今回もUFO問題は多数発生している。

Sebastien SIMONのARKEA PAPRECは、4位で航行中に右フォイルをUFOがヒットし、フォイルケースが破損して浸水した。ルール上フォイルのケースは破損しても船室に浸水しないように隔壁があるが、今回はその隔壁までが損傷し浸水したためにリタイヤとなった。この船は最新の設計のため、上位入賞が期待されていた。

その次が、Sam DAVIESのINITIATIVES-COEURで、UFOがキールにヒットしたため、キールケースの水密隔壁にヒビが入ってリタイヤとなった。幸い彼女の船は喜望峰の設備の良いサイトで早期に修理され、現在はレース参加外で世界一周を続けている。

最後が Isabelle JOSCHKEのMACSFで、Sam DAVIESのリタイヤ後に上位に進出していたが、ホーン岬直前の荒天でカントキールの作動装置が故障した。キールにはセンタリングでロックする非常用の機構があり、彼女の船はキールが垂直の位置でロックされたままレースを続けていた。しかし、ホーン岬から大西洋に入った時に荒天でセンタリングロック装置が故障しキールがロックできなくなった。さらにフォイルがUFOに衝突して損傷したために、リタイヤとなった。

3)ありとあらゆるパーツへの過大なストレス

シングルハンドで無寄港世界一周という3ヶ月に及ぶハードなレースではさまざまなパーツのトラブルが発生した。

一番ポピュラーなトラブルは、セールやマストの損傷で、突風やワイルドジャイブの衝撃で損傷することが多い。マストが損傷すると仮のマストを作りリタイヤするしかないが、セールの損傷は軽度であればスキッパーが修理できることもある。なお、マストについてはVendee Globe 事務所が標準設定したものを使うことになっていて、イコールコンディションである。

今回もNicolas TROUSSELのCORUM L'EPARGNEは大西洋を20ノット以上で快走していたが突風でマストが倒壊し最初のリタイアとなった。KOJIRO SHIRAISHIのDMG MORI GLOBAL ONEも早々にメインセールが損傷したが修理してレースを続けている。

次がカントキールの故障で、キールを傾けるラムと呼ばれる油圧シリンダーの損傷である。作動機構が故障した場合、垂直位でロックする機構があるが、Isabelle JOSCHKEの船ではロック機構も荒天で故障したようである。キールが固定されないと船のバランスが悪化するのでリタイヤするしか無い。

過去にはキールが損傷落下して転覆した船も多いため、最近はVendee Globe事務所が統一規格のものを供給し、船体の設計にもルールを設けている。今回もSam DAVIESとIsabelle JOSCHKEの船でトラブルが発生した。それ以外にも損傷にはいたらなかったものの、UFOのキールのヒットが報告されている。

カントキールの不具合もフォイル艇での速度や動揺による過大なストレスが関係していると思われる。フォイル挺はうねりを高速で走行したときに浮いた船体が波濤に衝突して激しい衝撃を受けるので、重いキールとその駆動機構にストレスがかかるのであろう。 キール駆動装置と油圧回路のトラブルも今回のVendee Globeで数件発生したが、スキッパーの技術とバックアップ体制で修理に成功している。

なお新しい試みとして、33隻中18隻に、マスト先端のカメラ画像をAIが判断することで進路上のUFOを検知して警告するOscar systemというシステムが搭載されている。しかし、多くのUFOは大半が水面下に潜っていて波浪があるため、残念ながら有効性はあまり高くないようである。

いずれにせよ、フォイルなどによる飛躍的な高速化に、多くのパーツは悲鳴を上げている状況なのである。

4)航法装置やオートパイロットへのストレス

今回はFabrice AMEDEOのNEWREST - ART & FENETRESで、彼の航法装置が2台とも故障したためにリタイヤとなった。航法装置は、事務局から送られてくる気象データーを表示し、画面上でコースを設定し、それがオートパイロット(自動操舵装置)と連動して進路保つ装置である。

Vendee Globeでは基本的にセイルやラインなどの操作はすべて人力ウインチで行うのが鉄則だが、流石にシングルハンドで世界一周をするためにオートパイロットは認められている。その電力は基本的には太陽電池、風力発電、水量発電等でまかない、非常用に発電機を搭載している。また入港時に必要なエンジンは許可されているが、いずれも燃料搭載量に制限がある。

オートパイロットは航法装置からの入力対して、コンパス、風向、風力、速度、ヒール角度などの情報を処理して操舵する装置である。ヨットを操縦したことがある人ならわかるだろうが、船は波浪を超えるたびに船首が左右に揺れる(ヨーイング)ので、通常は揺れる前に当て舵をすることで一定の方角を維持できる。そのタイミングや量には経験が必要だが、最新のAI技術でかなり細かい当て舵を行うようになっている。

風上に向う場合は、風が強いときには船は風上に向かおうとするが、風が弱くなると速度が落ちてしまうので、風力に合わせて上がりの角度を常に微調整しなくてはいけない。また風下に向う場合は不意にブローチングしないように安全方向に舵を切る必要もある。

さらにフォイルの登場で、船が大きくヒールしたまま高速で走行するようになったが、その状態で舵を左右に動かすと、船尾を上下に動かす(ピッチアップ、ピッチダウン)が発生する。フォイルでの走行中にピッチが変化すると危険なので、ヒール角を一定に保つような操舵も必要となる。

従って、AIとはいいながら、スキッパーが高度に電子化されたオートパイロットを船の特性や航行条件で細かくチューンする必要がある。さらに船が高速化してフォイルなどの新技術が導入されたために、オートパイロットと操舵メカニズムは素早く対応する必要があるため、機械的な負担が大きくなっている。

オートパイロットは基本的には進路の磁針方位を最初に設定するが、それに対水速度やマストトップの風向風力の情報も必要である。しかし、これらの情報が荒天やセンサーの不具合で間違った情報を送ってくることがあり、オートパイロットが混乱して不調に陥ることがある。さらに3ヶ月に及ぶ航海で常時動作するため、操舵のリンケージや油圧機器に故障が発生しやすい。

このため、船には航法装置、オートパイロット、操舵メカニズム、風向風力計などセンサー類のスペアを積んでいるが、それでも足らない場合はスキッパーが自ら修理するしかない。さらに機器は高度にAI化されているため、一度設定が狂うと、再度初期化、再設定しなければいけない。この初期化と再設定がかなり厄介なのだ。

オートパイロットの簡易型は数万円からあり、多くのクルーザーが装備している。簡易型は磁針方位だけだが、値段が高くなるにつれてセンサー類が増えてくる。基本、システムを初期化すると、まず風が無い穏やかなな海面で数回8の字を走行し、磁針を安定させる。その上で速度や風向風力の条件を付加して行き、最終的に意図したように走るようにするまで調整するのが大変なのである。

今回も荒天などで風量風向計などが不調になり、オートパイロットが錯乱して初期化を行ったというニュースが複数あった。通常は航法装置とオートパイロットの組合せにはメインとスペアとがあり、切り替え可能なようにできているが、南氷洋での流氷安全線付近でオートパイロットが不調になると非常に危険である。

今回Webmaseterが興味を持ったのは、Sebastien DESTREMAUのMERCIでのトラブルである。彼の船の操舵リンケージが壊れ、自己流で修理を行った。その後もさまざまな故障が発生するが、メーカーのサポートを受けながらスキッパー自らがオイルポンプやリンケージ、操舵角センサーなどをワンオフで修理しながら、リタイヤ寸前に何度もなりながら今も走行を続けている。

スキッパーはかなり変わった人間で、ビデオの抽象的な発言の真意を測りかねるが、意外やメカに明るくサバイバル能力があるようだ。おそらくVendee Globe事務局もいつリタイヤになるか、はらはらしながら見守っているのだろう。

無寄港世界一周とはいいながら、入港しても桟橋につかず沖に停泊し独力で修理することは認められている。今回もLouis BURTONが島影でBUREAU VALLEE 2のマストにのぼり、修理後に上位復活を果たした例もある。マストの頂点には風力風向計、GPS、レーダーを始め、複数のジブやメインセールのハリヤード類など重要なパーツが多数存在するため、スキッパーは航行中にマストに登って修理するシーンも多い。

感心するのは、どのスキッパーのサバイバル能力が高いことで、女性といえども重いウインチを回してセールを変えたりトリムし、航法装置をチューンし、電子回路やメカ機構の故障を修理できなくては行けない。タフでなければサバイバルできないのだ。

というわけで、Vendee Globeは厳しい南氷洋から大西洋に舞台がうつったところである。しかしVENDEEまでには複数の高気圧、低気圧、前線があり、荒天もあれば無風域もある。また、氷山とぶつかる心配が無い代わりに、大西洋には無数のUFOがうようよしており、衝突の危険も多い。

そんななかで、今回のVendee Globeはフォイル船の圧倒的勝利に終わるかのように思えたが、その高速性のため船体やパーツへのストレスも大きく、UFOとの衝突の被害も大きくなる。そのため、うねりのある状況ではフォイル艇も高速を活かすことができず、現時点ではダグボード艇を振り払う状態にはなっていないところが面白いのである。

なかでも、ベテランのJean LE CAMのYes We Cam!はダグボード艇でありながら、常に最適なコースを選び、最低限のタックとジャイブで常に上位を確保しているにいるところが実に渋いのである。同じ航海情報からでもストラテジーは無数にあり、その選択にはやはり経験と知恵が有効なのである。かれがどう考え、どう船を導くのか、そして、どのような結果になるのか、その過程をリアルタイムで観察できるのが、現在のVendee Globeなのである。

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